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『 正しき地図の裏側より』逢崎 遊



第36回小説すばる新人賞受賞作。

1998年生まれの若い作家さんだが、デビュー作とは思えない抜群のリーダビリティで一気読み。

主人公は定時制高校に通いながら無職の父に代わりバイトに明け暮れる井口耕一郎。
ある事がきっかけで故郷を離れ、彼の逃亡生活が始まる。

わずか10代でホームレスとなった耕一郎。
過酷な日々を送る中で出逢った人々の情の深さと温かい交流に何度も涙が込み上げた。

いくつもの出会いと別れを繰り返し、意を決して帰郷した耕一郎を待ち受ける真実に胸が一杯になる。
そんな愛情表現があるなんて。

ラスト二頁で涙腺崩壊。




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