今週読みたい本リスト2024/04/30
このnoteでは、Xやnoteや書店、そして人からの紹介で知って、私が「読みたいな」と思った未読本を、自分用のメモとともにご紹介しています。
人文・社会科学、小説・エッセイ、文章術・ことば、ビジネス書、自然科学、芸術と、ジャンルわけしています。全文合わせると長いので、お好きなところからご覧ください。
連休の読書のご参考になれば幸いです。
人文・社会科学
現千葉工業大学学長で、テクノロジーに詳しい伊藤穰一さんと、保育の場をまちづくりの拠点として位置づけ、豊かな社会づくりをめざしている松本理寿輝さんという組み合わせで、ニューロダイバーシティ(脳機能の多様性)を論じているのが興味深いです。
・「変わってる」を肯定する保育園(松本さん)
・自力で生きる社会は公正なのか(伊藤さん)
・日本の子育て家庭が直面している「あるある」(松本さん)
・「才能」に寄せられる期待と、その危うさ(伊藤さん)
・「弧育て」から「共育て」へ(松本さん)
と、考えさせられる見出しが多かったです。
「パーソナリティーの発達」というテーマに惹かれて、選んでみました。
本書に収録されている論文は、以下の9つです。
子どものこころの葛藤
フランシス・G・ウィックス著『子どものこころの分析』への序文
教育にとっての分析心理学の意義
分析心理学と教育
才能に恵まれた子ども
個人的教育にとっての無意識の意義
パーソナリティについて
心理学的関係としての結婚
人生の転期
個人的には、「心理学的関係としての結婚」「人生の転期」が気になりました。
小説・エッセイ
今年はカフカ没後100年ということで、「カフカの日記 新版ー1910ー1923」をはじめたくさん本が出ます。本書もまたその一冊です。
(収録作)
判決/火夫/流刑地にて/田舎医者/断食芸人/父の気がかり/天井桟敷にて/最初の悩み/万里の長城/掟の問題/市の紋章/寓意について/ポセイドーン/猟師グラフス/独身者の不幸
本書の編集と解説は『絶望名人カフカの人生論』の著者で、長年カフカの魅力を広めてこられた文学紹介者の頭木弘樹さん。作品はもちろんのこと、解説が楽しみな一冊です。
ジョジョの奇妙な冒険の小説シリーズは、
・西尾維新さん(『JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN』)
・乙一さん(『The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜』
『野良犬イギー』)
・上遠野浩平さん
『恥知らずのパープルヘイズ―ジョジョの奇妙な冒険より―』
『クレイジーDの悪霊的失恋 ージョジョの奇妙な冒険よりー』
・舞城王太郎さん『JORGE JOESTAR』
と、これまでも多くの作家が手がけています。
今回は直木賞作家で『宝島』の著者、真藤順丈さんが、ジョセフ・ジョースターの〈波紋〉の師・リサリサの冒険を中南米を舞台に、魔術的文体で描いたジョジョ外伝。読むのが待ち遠しいです。
柚木麻子さんの作品は『ランチのアッコちゃん』『本屋さんのダイアナ』でハマって、よく拝読していました。生きる元気が湧いてくる気がするのがいいですよね。本作も楽しみです。
エッセイからも一冊。〝コロナ禍でも、コロナが明けても。人気作家の目を通して描かれる「なんてことのない日常」。その素晴らしさと可笑しさがここに。〟という言葉に惹かれて三浦しをんさんのエッセイ集を選びました。「なんてことのない日常」の愛おしさをじっくり感じたいと思います。
文章術・ことば
私たちにとっては「なんてことのない日常」であっても、他の文化圏から来た人にとっては、とても「刺さる」ことがあります。そうした人の解釈を読んで、改めて日本語の面白さに気づかされる。そんな体験をさせてくれそうなのが、この本です。
〈登場する日本語たち〉
手前味噌 / 暗黙の了解 / 方向音痴 / バ畜 / スパゲッティナポリタン / 〆うどん / カフェオレ / 煮っころがし / 蕎麦前 / しゃもじ / 無いものねだり / ボッタクリ / ウケる / とぼける / 迷惑 / ドタキャン / ヤバい / 顔が広い / 裸の付き合い / キュン / おなら / ねばねば / ウケる / 「それはそれはあれだ!」……他多数。
イタリア生まれでケンブリッジ大学を出た著者が、上記の日本語をどう受け止め、どう解釈するのかに、いま私は惹きつけられています。
ビジネス書
『三行で撃つ』『百冊で耕す』など、表現を志す方に是非ともお勧めしたい著作を出されている近藤さん、その3冊目は仕事論です。
仕事はするものではなく創るもの、<仕事><勉強><遊び>――幸せとは、この大三角形から成り立っている。この大三角形をつなぐ流れというか、メカニズムに興味を持ちました。
編集者とは、ときにプレイヤーになることはあるけれど、基本はプレーヤーをフォローして良質なコンテンツを生み出す手伝いをするのが仕事です。その意味で、編集者としての仕事にも役立ちそうなので選んでみました。
自然科学
まさにいまの私に必要な本。病を抱えた私にとって、自分が使えるリソースを増やすためには、よく休むことが重要です。「頑張る」から「夢中」へのWorkシフトをはかるためにも、あまりにも当たり前すぎてよく考えてこなかった「人はなぜ疲れるのか。そして、どうすれば疲れは回復できるのか」を本書を読んで考えてみたいと思います。
タイトルだけで「読もう!」と選んでしまったのですが、バッタによる被害でいま世界はどうなっているか、ちょっとGeminiで調べてみました。
東京都と横浜市の人口を合わせると約1770万人(23年1月現在)。つまり都内全域と横浜全域の人が必要とする食料が、バッタに食い尽くされたことになります。。。。そして、農作物をバッタに食い荒らされた人々は収入を失い、また食料価格も上昇し地域経済は大きなダメージを受けています。
次に環境面での影響を見てみましょう。
このバッタ被害をなんとかしようと、13年のフィールドワークと実験でバッタ大量発生防止の研究を続けてきたのが、本書の著者である前野ウルド浩太郎さんです。ここは応援の意味でも本を買って読みたいと思いました。
芸術
没後30年記念として、30年ぶりに新訳・デジタルリマスター版で復刻されたのが本書です。デレク・ジャーマンが晩年住んだダンジネス半島は、イギリスでも有数の景勝地でした。そして、そんなダンジネスにある原子力発電所に複雑な思いを持っていました。
そうしたことから彼は、ダンジネス原発をテーマにした作品をいくつか発表しています。中でも1991年に発表した短編映画『ジャーマンの庭』では、彼自身がダンジネス半島について語り、原発に関する思いを吐露しています。
その3年後にハワード・スーリーの撮影のもと完成した写真集が今回選んだ「デレク・ジャーマンの庭」なのです。上記内容紹介にあるように、本書には彼の生前最後のエッセイが収録されています。
AIDS発症からなくなるまでの8年の間、彼はダンジネス半島に暮らす中で何を考え、そして生きたのだろうか。それを考えながら読んでみたいと思います。
今回は12冊ご紹介しました。
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「超学びの記事ーっ⸜( ˶'ᵕ'˶)⸝」と評判の有料記事です。
「つくだって、こんな人」というのをまとめています。
いちばん人気のある記事です。
不定期でこんな記事を連載しています。
読んだ本の記事をまとめています。
その週に気になった未読本をご紹介しています。
現在連載を立て直し中です。申しわけありません・
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