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変化点に対する準備

物流展で感じたこと

大阪の物流展へ足を運んできたが、多くの来客でとても活気付いていた。
3会場にまたがる展示会は久々にかなりの盛況ぶりであった。
東京で開催される展示会と比べるといい意味で泥臭さがあり、個人的にはとても好きである。
今後の動向を見据えた各メーカーの得意分野でアピールがされていた。
講演でも物流2024について関連づけたものも多く、頭を整理しつつも一緒に違和感も覚えた。
物流はつながっている。全体をコーディネートする人は誰なのだろうか?

いよいよスタート

4月に入り、いよいよトラック運転手の労働時間の上限規制が適用され、ドライバーの労働時間、や休息時間、運行管理などが細かく定められる。
年間・月間、一日の拘束時間が短縮されるなど基準が強化され、厳しいものとなる。
つまり、慢性的なドライバー不足の中で残業規制と改正改善基準告示などで『これまで通り』を変えなければならない。
当然、輸送能力は不足することになり、荷待ち時間を減らす、バラ積みからパレタイズ輸送に切り替えるなどの対応が言われている。

作業の変化点

これまでトラック運転手がやっていたバラ積みやリフトでの荷下ろしはどうなるか?
いきなりシステム導入や構造改革が行われて、今日の明日でその作業がなくなるわけではない。
ドライバーAさんがやっていたことを倉庫作業者Bさんがやることになる。
つまり作業の付け替えが行われる。
倉庫作業者Bさんがその作業をやる準備は、どれだけされていたのだろうか?
いろいろなケースがあると思うが、例えばトラック運転手Aさんがリフトに乗って、荷下ろし、格納までを行い、積み込む荷物が出てくるのを待ち、出てきた荷物を手積みして、出発するという作業を繰り返していた中で、これからは、荷を受ける拠点の倉庫作業者Bさんが、荷下ろし、格納などを行い、次の積荷を準備しておくことでトラックの滞留時間をなくしていくということになるのであろう。

対応する準備

考えれば、大きな変化があることはわかることなのだが、どれだけ準備に費やすことができたのだろう。
トラック運転手ばかりにフォーカスされて、倉庫作業者の残業管理や作業の品質管理などに目がいって、計画通りに進められているであろうか?
トラックドライバーに依存していたことが、倉庫作業者に付け替えられるという大きな変化点である。
この変化点を捉えて教育計画や訓練、体制整備にどれだけ注力できたのであろうか?

心配

「そんなことは当然わかっている」「ちゃんとやってきた」「作業者はなんとか頑張ってくれている」
そんな声が聞こえてきそうだが、緊張感が弛んでくる6月あたりで大きなトラブルがなければ良いが…。
心配性なので、危惧してしまう。

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