中井久夫『いじめのある世界に生きる君たちへ』について

中井久夫著『いじめのある世界に生きる君たちへ』は、身近にいじめがあるかないか、いじめがあることを認識しているか否かを抜きに、多くの子供に(大人にも)読んで欲しいと思ってしまった。この本は、中井久夫の『いじめの政治学』を、読書好きの小学校高学年くらいの子供なら読めるように、と編集されたそうだ。

何で、自分が悪いみたいなことになってるんだ、教師は見て見ぬふりしてたくせに、犯罪じゃないのか?学校の中だと犯罪も許されるのか?親を、家族を裏切るようなことをしてしまった、、、わかってて、家族の中でも疎外させる為にさせたのか?何で、酷くいじめないでくれた今日のアイツに、今日に、感謝なんてしてんだよ、おかしいだろ?プロレスごっこ?遊んでるだけ?役割/立場の交換がないのなら、それは、遊びじゃなくていじめだ!など、、、

いじめられっこだった中井久夫が、晩年にまで呪われた自身の体験を元に、自身が翻訳したジュディス・ハーマンの『心的外傷と回復』を参照しつつ、いじめの政治学を丁寧に解説する。

中井久夫『いじめのある世界に生きる君たちへ: いじめられっ子だった精神科医の贈る言葉』
https://www.chuko.co.jp/tanko/2016/12/004921.html

ジュディス・ハーマン『心的外傷と回復』 みすず書房、1996
https://www.msz.co.jp/book/detail/04113/

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