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(124)67歳の乙女心②

キレイでいたい後編

母のあまりの落ち込みように、妹が見るに見かねて良心的な価格で評判の良い「美容外科クリニック」を探してきた。妹が母にその美容外科の住所と電話番号を教えると母の行動力はすばやかった。塞ぎ込んで寝てばかりいた母が、いそいそと翌日受診に行ってしまったのだ。そのクリニックは母の足だと決して近くの場所ではないし、母年齢の人ならば「一人で行けないから付いてきて!」「やっぱり美容外科に行くのは怖い」などとゴネそうなもの。
ところがちゃっちゃと一人で電車を乗り継ぎ、手術日まで決めて帰ってきた。その行動力に母の嘆き悲しみがどれだけ深いものだったのか…その深刻さを知るようだった。

そして待望の「眼瞼下垂」の切除を再び受けた。
美容外科の先生は
「これはひどい!!どうしてこんな切り方をしたんですかね〜?」と母の心をねぎらってくださった。切り直した線は跡形も無くなり、母に笑顔が再び戻った。
「今度の目、玲子気に入ったの!!」

「鬱」になっていた母の心は晴れやかになり、トンボメガネはしなくなった。家で塞ぎ込むこともなくなり外出するようになった。

そんな母の様子を見て「女性の美」と「心の状態」とは非常に関係が深いことを知った。

そしてもし私が「顔」のどこかを切除する必要が生じた場合、「美」を追求する「美容外科」で手術を受けたいと強く決心した。形成外科で受診すれば保険扱いにはなるかもしれないが、万一母のようにジグザグミシンの線になるようなことがあったら絶対に嫌だから。

「美」を追求するからこそ「美容外科」。「餅は餅屋」。

それでもメスを入れるのは最終手段として「筋トレ」(小顔トレーニング)で「眼瞼下垂」にならないようにすることの方が先決。

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その後…
3年前、私は顔右側面の2個連なったホクロを母が行ったクリニックの女医さんに切除してもらった。昔から
「虫がとまってるよ!!」
とよく言われて悲しかった。ホクロだから取れないし…。ホクロはさらに成長して大きくこんもりしてきた。チャームポイントにしては大〜〜きすぎる。当時で手術費8000円。術後、私の心は晴れ晴れした。傷あとは全くない。
こんなことならもっと早く取れば良かった…。

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