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(120)1回1動作

美しい所作

表参道のサロンで施術をしていた頃の話。
「予約の時間に間に合わない。」という電話があった。30分ぐらい遅れてその方はいらっしゃった。サロンの中に入るなり
「遅れてしまい大変申し訳ございませんでした。」と私の目を見てしっかり話したあと、背筋をピンとして頭を深々私に下げたのだ。

今まで生きてきた人生の中で一番丁寧なお詫びのお辞儀に驚いてしまい、逆に感動してしまった。

彼女は元全日空のCAだった。

この時の感激の動作が
「1回1動作」と言われるもの。

「半沢直樹」の中でも
1シリーズの初回に、堺雅人さんが
「申し訳ございませんでした。」
と言ってから上丹田、中丹田、下丹田と軸を通した「1回1動作」の美しいお辞儀をする。

彼女のお辞儀を見て以来、大事なときには特に「1回1動作」を心掛けるようになった。

つい「ごめんなさーい。」と言いながらお辞儀とも言えないような会釈で済ませることが多いが、とっても美しくない。さらに謝ってるのか、謝ってないのかすらも分からない。

お辞儀をするとき、男性は両手を脇に置くが、女性は中丹田あたりで手を重ねる。

私が「よろしくお願いいたします。」と言ってから丁寧にお辞儀をすると、相手の方もとてもフォーマルなお辞儀で返してくださる。

「お辞儀」ができるかどうかで「人となり」まで判断されしまうもの。

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