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ノンフィクションでありながら、ミステリー、かつ青春(恋愛)小説

 20年程前 全国では地域振興の一環として、映画のロケを誘致するフィルム・コミッションの動きが盛んでした。当時 私は観光業界のカリスマと言われる方のそばにいたので、そういった話を良く聞きました。
香川県の場合、この本の冒頭にも書かれているところで「世界の中心で愛をさけぶ」(2004年)「サマータイムマシン・ブルース」(2005年)「UDON」(2006年)「県庁の星」(2006年)「きな子」(2010年)といった作品があげられます。結構 成果が上がっていたと言って良いと思います。
ただ直島007(ダブルオーセブン)シリーズ『赤い刺青の男』を誘致しようとしているという話を聴いた時には、さすがに耳を疑いました。
ちなみに私はシリーズの動画を22本も購入している程の007マニアです。「あの話はその後 いったいどうなったのだろう。」と期待しつつ、そのまま時が経ち、私も忘れていきました。

そしてその答えが、ここにありました。


地中美術館

 今は瀬戸内国際芸術祭で知られる瀬戸内海の直島。
そこには病院も無ければ、コンビニもありません。瀬戸内海の小さな島に降って湧いた想像を超える一大ミッション 
『直島に007を呼ぼう』

この地元住民の動きはやがて熱を帯び、行政ばかりか、大企業をも巻き込んでいきます。
やがてその行きつく先は・・・。

「赤い刺青の男」

 資金力も全く無い地元住人と主人公の手作りの誘致活動・奮闘記
本当に面白いし、心を打たれる作品だと思います。
とても実話だと思えません。
だからこそもともと映画『催眠』や、『千里眼シリーズ』『万能鑑定士Qシリーズ』で有名な松岡 圭祐氏が、この作品を著したのでしょう。
(最初 私は、何かの間違いではないかと思いました。)
笑えるし、落ちも効いてる作品です。
良かったら、是非 皆さんも読んでみてください。

『赤い刺青の男』記念館


「傷心」


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