いつの日かどんなできごとも、思い出話に花が咲くから。
子どもと過ごす時間ってあっという間だってことはよくわかっている。
ほんとにあっという間だった。
最近、長男と子どものころの思い出話になった。
外は雨で、買ったばかりの黄色いカッパを着た小学一年生になったばかりの長男が、「行ってきま〜す」とちょっと不機嫌に学校へ登校したことがある。
玄関を出てものの5分もたたないうちに、豪雨になり、ドーンドーンとけたたましく雷も鳴っていて、
「これはマズイな」と思ったわたしは長女の保育園の準備をすぐ済ませ、長男を迎えようとした矢先、「ママ、こわいよ〜」と大泣きし、鼻水をたれ流しながら帰ってきた長男を「無事でよかった〜」とわたしも半泣きしながら抱きしめた。
でもね、鼻水たらしながら大泣きの長男があまりにもかわいすぎたのとホッとしたのとで、その後大笑いしたのだ。
あのときの記憶は忘れようがない一瞬。
長男はそれを覚えていた。
「あのときはマジでこわかったけど、母さんが覚えててくれてなんかうれしいわ」と。
あのころは、この子たちが成人するのがまだまだ遠い未来だと感じていた。
だけどいまでは懐かしい遠い昔のこと。
遠い未来だと感じていたことは、遠い昔のことになる。
だからいま三人の年子ちゃんたちとの生活は、まだまだ遠い未来だと思っていても、あっという間に、ほんとに一瞬のできごとになってしまう。
ほんの一瞬。されど長い一瞬でもある。
なるべくなら怒ってばかりいたくないとも思うが、この瞬間を精一杯、お互いが生きてる証でもあるんだ。
うれしいこと、悲しいこと、イライラすること、笑い合うこと、さびしく思うことも愛してると感じることもすべてが思い出になる。
一瞬一瞬がいい思い出。
いつの日かどんなできごとも、思い出話に花が咲くから。
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