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やさしい散歩

 朝、ゴミを捨てるついでに行く散歩。
 今の時期は、常緑樹の葉っぱが落ちる時期だと、昔誰かが言っていたけれど、本当なのかな。今日は明るい曇りで、道路は雨で落ちた葉っぱでべちょべちょしているけれど、久しぶりの散歩がうれしい。

 道の遠くに、近所のおばあさんと娘さんの二人組のお散歩姿が見えるが、ゆっくりペースなので、出会うより、わたしが道を曲がる方が早い。
 そのまま歩いていると、別なる近所の人が手を振ってくれる。うちのおばあさん世代の人。ゴミを出して空になった手押し車をゆっくり押して歩いていらっしゃる。
「若い人はいいねぇ😊😊。歩く姿がさわやか!」
と、にこにこ褒めてくださるので、
「え~😊?そうですかぁ~?ありがとうございまあ~す😊😊」
と、全然若くもないのに、優しい言葉をそのままもらってしまうわたしの悪いくせである。






 いつもの坂道を登って、いつもの団地に入り、いつもの福祉施設の橫を、点字ブロックの誘導にしたがってひたすら歩きながら、庭の草刈りのこと、授業のこと、テストの問題のこと、家族のこと、おばあさん家のこと、などなどをグルグル考えている。

 と、ガードレールの向こうの竹藪に目が行く。今日は竹の葉が風に揺れて、なんとも気持ちのいい色と匂い。
 その中に、何本もの伸びすぎた筍が、もう、わたしの身長をはるかに超えて、空に尖っている。それを見上げる。






 (これって、まるで、とある者たちだな…。)

 顔とか、雰囲気とか、どう見ても筍なんだけど、竹未然なんだけど、どう見ても大きさは筍じゃない。幼いような、大きいような、おそろしく中途半端な姿ではあるが……、

 (竹の思春期・青年期、これこそ、本物のさわやか…………)







 と、しばらく竹藪に見とれていると、背後で車がスーっとスピードを落として、
「おーい、雲子さーんっ😊😊」
振り向くと、ヤクルトさんである。
「あら~、(こんなところで出会うなんて)😊😊」と、手を振る。車はそのまま、スピードを上げて角を曲がって団地の中へ。





 下っていくと、はじめにお見かけした、いつも2人組の、空の乳母車を押しているおばあさんと付き添いの娘さんに、一周回ってめぐり合う。お二人は、ため池の何かを眺めていらっしゃる。鳥?何か食べられる植物?
 先にわたしに気づいたおばあさんが、
「今日は寒いねぇ😊?」
と、声をかけてくれる。
「そうですねぇ😊😊」
と、本当は歩いてきたからちょっと暑いのだけど、風は冷たいのでいいことにして、また言葉をそのままもらってしまう。
娘さんが、
「回ってきたの😊?」
と、上の方をぐるっと指さす仕草をする。
「7丁目のほうまでぐるっと😊。」
と、上の方をぐるっと指さす仕草を返す。
「まあ~ぁ、よう歩いたねぇ?」
と、おばあさんが褒めてくれる。
「😊😊😊~」
と、わたし。





お散歩って、平和ですね😊😊(退屈な話すぎました😊?)


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