大分県の「自由研究」を解析してみる
大分県佐伯市の
ひと足早い『夏休みの自由研究』レベルのグラフ
藤江さんが電凸かました際の「応対のひどさ」は、ぜひとも以下をご覧になって、ご自分の目と耳で体感していただきたいと思います。そして、みんなでこの腹立たしさを分かち合いましょう。
担当者は、「公務員は全体の奉仕者」という原理原則をまるで教わっていないようですね。
指導する人間(市長、副市長ら)は、いったいどういう市政運営をしているんでしょうか。
さて、ここでもう一度、問題のグラフを見てみましょう。
恐らく2022年のものと思われますが、まず、
「対象年齢(20~50代)」
「調査期間(7/1~8/19)」
に恣意的なものを感じますね。
つまり、最も「3回接種が効いている」ように見える期間だけを「切り取り」したと。
3回目接種は前年(2021年)12月から始まっていますので、なぜ7月1日からとしたのか理由がわかりません。グラフの期間以前・以後まで枠を広げれば、まるで違ったデータになる可能性があります。
また、「0~1回接種」でくくっている点も甚だ不自然。
普通は「非接種」と「1・2回接種」で線引きするはずです。ご存じのように1・2回接種は「ワンセット」で、大分県内での接種率も、それぞれ80.1%、78.9%と変わらないからです。
どうやら実際は、非接種者の入院率が低過ぎて、担当者が望んだ結果が得られないため、あえて1回接種を加えた(つまり水増し)疑いが濃厚です。
この時点で、とんでもなくうさん臭いデータであることは明らかなのですが、大分県の人口は「ほぼ100万人」と非常に計算しやすいので、試しにいろいろやってみましょう!
どこを調べても「累計入院者数」が不明なため、ここでは「累計陽性者数」を対象にしたいと思います。
大分県の「累計陽性者数」は30万人。県の総人口100万人に対して30%です。そのうち何人が入院したのかは不明ですが、接種率を単純に当てはめてみます。
「0~1回接種者」21.1%(100%-2回目接種率78.9%)
新型コロナで入院するということは、当然PCR検査で「陽性」になったということですから、
累計陽性者数30万人の21.1%は6万3300人。
この6万3300人のうち、グラフにある0.105%が入院を要したとすると、
6万3300人×0.105%=66.465人
切り上げても67人が入院したことになります。
続いて、
「3回接種者」68%(大分県のデータより)
累計陽性者30万人の68%は20万4000人。
そのうち0.038%が入院したわけですから、
20万4000人×0.038%=77.52人
こちらも切り上げて78人が入院したわけです。
0~1回……67人が入院
3回…………78人が入院
ここで「3回接種のほうが入院患者が多いじゃないか!」と安易に飛びついてはダメ。母数(総人数)が違うので、実数だけで比較することはできません。
3回接種者は0~1回接種者の3.2倍いるので、67人の3.2倍=215人いて同率となります。
裏返せば、215人-78人=137人の入院を防いだと考えることもできます。
ただし、ここで注意しなければならないのは、どちらも延べ人数であって、1人の人間がダブルカウントされている可能性があるということです。
3回打っても入院した78人のうち幾らかは、3回目を打つ前(0~2回接種の間)にも感染し、入院していたかもしれません。
極端な話、3回接種で入院した78人のうち67人は、0~1回接種の時点で入院していた67人かもしれないのです。
そうなると、ワクチン接種の有無や回数にかかわらず、単に「コロナにかかると重症化しやすい体質」の人が存在するということになり、ワクチンの「重症化予防効果」は意味を失います。
むしろ、そうした体質を調査研究したほうが有益でしょう。
で、まとめ。
上のグラフからは、何も結論を導くことはできない。
単純に、必要な情報が不足しているからです。
こんなお粗末なグラフで、鬼の首でも取ったかのように「ワクチンの効果を証明した!」と浮かれ騒ぐ連中は、はっきり言って科学的思考力ゼロ。
「いいね」を押したりリツイートすることで、世間におのれの愚かさをアピールすることになるので、やめたほうがいいでしょう。
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