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子どもを海外のインターナショナルスクールに入れて本気でよかったと思うことベスト3

マレーシアに教育移住をしてようやく3週間。移住準備には時間的、経済的コストも当然かかったけれど、今のところ決断して本気でよかったと思っている。子どもを海外インターナショナルスクールに入れてみて、現時点で特によかったと思う点を3つ紹介します。


①友達の幅が広がった

国籍、年齢、文化を超えて

これはインターナショナルスクールに入ったのだから当たり前といえば当たり前なのだけど、入学して一週間で、「今日は中国人の友達ができた」「インド系の友達が親切にいろいろ世話してくれる」「今日はフランス人とサッカーの話で盛り上がった」「日本人の子とご飯食べた」などなど、まぁ毎日いろんな人と関わってんだな、と感心する。
日本で地元の公立中学に通い普通に中学生生活していたらたぶん3年間通っても出会わない人たちと、最初の5日間で出会っちゃうんだよなぁと思うと、思い切って海外に来てよかったと純粋に思う。息子たちの通う学校は幼稚園から高校生までが通う一貫校。日本特有の先輩後輩みたいな気を遣う上下関係もないから、みんな年齢関係なくフラットに仲良くなれるところもいい。

長男曰く「(中学生というお年頃にも関わらず、)みんなめちゃくちゃ話しかけてくれて、優しい。初日に先生が『彼のBuddy(お世話役)になりたい人いますか?』って聞いたらほとんどの子が手を挙げてくれた!日本と違う!!」とのこと。
新入生を歓迎する雰囲気、興味をもって話しかけてくれる子が多いこと、みんなバックグラウンドが違うからこそオープンマインドであろうとする姿勢は本当に素晴らしいし、親としてはありがたい限り。

②IT化が進んだ

自分専用PCはあたりまえ

自分専用PCを受け取って嬉しそう

インターナショナルスクールに入るということは、もちろん公立の学校よりもたくさんの学費や教材費を払うので、これも当然といえば当然なのかもしれないけれど、学校生活全般においてIT化がぐっと進んだ。

息子たちの学校は、Year 3(日本でいうと6~7歳)から一人一台ChromebookかWinbookを渡されて、毎日いろんな教科でがんがん使う。まだ英語が不慣れな子はもちろん常に辞書代わりにも使うし、授業中のリサーチやレポートのまとめなど、学年が上がるにつれて使用比率も高まっていく。Year 7長男についてはICTの授業が週3回もあるので、持ってないとそもそも授業に参加できない。また課題はMicrosoft Teams で出る。

登校2日目に長男、次男の担任それぞれと話したら、開口一番二人共から「お子さんはスマホかタブレットか持ってますか?明日からすぐに持ってきてください。」と指示をうけた。

聞けば、まだPCが届いてないらしい。二人ともまだ英語がうまくないから、Google自動翻訳機能を多用することや、リーディングの教材はじめデジタル版の教材もあるから、何かしらデバイスがないと授業にならないということらしい。

長男の翻訳の履歴。先生がスクリーンに映した内容を
写真撮って翻訳したみたい。この日は天体の勉強かな?
上から重ねて翻訳が出る

翌日からタブレットを持っていった二人。Google翻訳を活用しまくっているらしい。「まじでこれあって助かる!!」と。そりゃぁそうだ。教科書や黒板の内容を読むにもまずカメラ翻訳機能で一発で日本語で概要つかめるし、先生や友達との会話で困っても音声翻訳機能でスムーズに解決できる。

「学習の妨げになるから持ち込み禁止」ではなく「規則を守りつつ、学習をもっと効率化させていくために積極的に持ち込みを推奨」というスタンスが日本の学校とは決定的に違う。

別の翻訳履歴。後半は日本語→中国語になってる。中国語の授業もあるからその時にも活用してる様子

だって学校には、「英語」を勉強しに来てるわけじゃない。数学や化学やその他いろんなことを勉強しに来ているわけで、言葉の壁を超えるツールがあるんなら、どんどん使って、内容を理解したり議論に参加しないと時間がもったいない。その共通認識があることがありがたい。

先生と保護者とのコミュニケーションツールが豊富

息子たちの学校は、主にClass Dojoというアプリを使って学校と保護者が連絡を取る。ちょうどSNSみたいな感じで、先生方が今日のクラスの様子とか行事のお知らせなどを投稿して、保護者はスクロールしながら新着のお知らせがあればチェックする。だからペーパーレス!学校から紙のプリントは一枚もない!!(これがなんと快適なことか!!)しかも、そこで質問があれば、個別の先生といつでもチャットできる機能もある。

ちょうど息子のEAL(英語を母語としない子のための英語補習)の先生からノートを授業で使うから一冊用意するように、と個別メッセージが来た。そこには「こういうノートがいいです」と写真も添えてあった。その日のうちにノートを探しに行ったのだけど全く同じようなものは見当たらない。そこで「こんなノートでもいいか?」と私も写真を送信。数秒後「完璧よ!」と先生から返信があり、「OK!じゃあこれ買います。」と返信。なんとスムーズなことか!!

日本ならどうやって連絡とってただろう。連絡帳に書く?でも「こんなノートでもいいですか?」って、写真撮って印刷して貼る?イラスト書く?文章力を駆使して説明する?しかもお返事は早くで翌日。子どもが連絡帳を出し忘れたらもう一日延びる。(我が家はあるある)いや、たぶんこういう時は、もう先生に聞くのをあきらめるだろうな。適当にノート買って済ますか、周りのママ友にラインしまくって最適解を探す。
①連絡ノート②電話③直接出向いて話す(これ結構ハードル高い)しか先生とコミュニケーションをとる手段がない日本は結構厳しいなと振り返ってみて実感。

しかもこのチャットは、直接、学部長とか校長とかとも会話できる点もいい。担任に言っても解決しないことや、マネジメントの問題についてなど、保護者と管理職の先生たちが直接(しかも気軽に!)話せる機会をちゃんと初めから用意してあるということはやっぱり大事なんだろうと思う。

カフェテリアのメニュー

他には、学校のカフェテリアで学生IDカードと連携させてキャッシュレスで食べ物を買えるシステムもあり、保護者はアプリで子どもが使うお金を管理できるようにもなっている。

浪費しそうな次男は割り当てた予算も少なめ

学校がIT化を進める目的

結局学校がデジタルツールを活用する目的は、生徒の学習・生活環境を快適にしたり、学習を加速させるため。そして保護者と協力して子どもたちをサポートするため。当たり前だけど、目的があってちゃんと学校も生徒もツールを使い分けてるし、使いこなしてる。
日本が一人一台学生にタブレット持たせて(しかも自由には使えない状態で)IT化って言ってるけど、その目的っていったい何なんだろう??

③時間のゆとりが増えた

中学生も14:30で帰宅

中学生の長男は、月、金は14:30に終了、火、水、木は15:30に終了後、自由選択のCCA(課外活動)があり、参加したとしても16:30には帰宅できる。
小学生は月~金まで基本14:30終わりで、火、水、木は課外活動に参加したら15:30に帰宅。
週の初めと終わりの月・金が早帰りというのはいい。学校によっては金曜日は午前中しか授業がない場合さえある。

学校が早く終わる日は帰宅後マンション内の
プールに行くときも

小学生のスケジュールは日本とあまり変わらないかもしれないが、中学生は帰宅が早いと感じる。大体部活をして帰ると18:00~19:00帰宅が多いんじゃないだろうか?

そして宿題はなし。学校でやりきって帰る。土日の部活も宿題も、もちろんなし。

正直日本の中高生は忙しすぎる。朝は7:00~7:30頃家を出て、授業受けて部活やって19:00帰宅。その後塾に行って、帰って学校の宿題したらもう23:00とかいうスケジュールもざら。土日も習い事や部活でゆっくり休む暇もない。これ、仕事に置き換えて考えたら、過労死レベルを超してると思う。こうなると、人間は目の前のことしか考えられなくなる。あまりにスケジュールが過密になると、1年後どうなってたいとか、将来何がやりたいとか、そんな先のことを考えられなくなる。今日のスケジュールをどうにかこなすことで精いっぱいになり、いわゆる思考停止状態になってしまうのだ。

これをどうにか回避したくて海外に出たというと大げさかもしれないけど、息子が中学に入るタイミングで、本当にこれが子どもにとって健全な生活と言えるのか、真剣に考えた。結果、「みんなやってるから」という理由だけでこの生活を12歳の彼に強いることは私にはできそうになかった。

宿題がないなら帰宅後何してるの?

Kindle で日本語の児童書を読む次男

さて、14:30で下校して15:00ごろ帰宅する長男と次男は、帰宅後何をやっているかというと、ゲームかYouTubeか読書(日本語の本)。比率でいうと7:2:1ぐらいか。3時間を上限に自由にだらだら趣味を楽しんでいる。英語のスキルもまだまだだし、勉強して追いついていかなきゃいけないことがたくさんあるといえばあるのだが、とりあえず帰宅後はだらだら趣味の時間に使う。当面はこれでよいと思っている。今はただ、楽しいと思えること、夢中になれることに放課後の時間を使ってほしいと思う。だってまだ12歳。まだまだ遊ばないといけない年齢だと思うから。

そのあとは、ゆっくり夕食の時間をとって、今日何をしたか話す時間を作ることにしている。以前は宿題や明日の準備で夕食をとる時間やゆっくり話す時間を確保できていなかったが、今はできるようになった。家族のコミュニケーションは格段に増えたし、質も上がった。
金曜日は部活もないので早く週末が始まる。夕飯後、アイス食べに行こうか~なんてカフェに行ったりすることもある。日本にいたら考えられなかった生活だ。時間のゆとりが心のゆとりにつながるのだろう。ちょっと喧嘩が減った気がする。

1週間頑張った!ご褒美かき氷

最初の一か月は・・・

まぁ最初の一か月は新婚さんと一緒。一緒になりたいと思って結婚したんだから、大好きな相手のいいところしか見えてない。
移住したいと思って移住したんだから、今は学校のいいところしか見えてないんだろうとも思う。これから辛いことや納得できないことがいっぱいあるとは思うけど、まぁ、それでも望んでいた環境にいられる幸せを感じながら過ごしていきたいと思う。



英語力を伸ばすというより総合的な人間力を伸ばしたい!という思いでお試し留学しています。わが子の英語教育にそんなに熱心じゃない英語教師の私が、どんな思いで子どもの英語に向き合っているかをつづっています。
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