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【詩集】

67
私の書いた詩です。
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記事一覧

【詩】一本の道

【詩】一本の道

田舎の川岸
一筋の小路
日差しに輝く亀の甲羅
縁起の良さそうな風景

繰り返される毎日の舞台
空に消える炭酸の泡が
私の声を運ぶ

川の流れは時を超えて
繰り返される日々の中で
静かに語りかける

田舎の川岸
一筋の小路
心を満たす
縁起の良さそうな日々

【詩】言葉は見つからないけど

【詩】言葉は見つからないけど

言葉は見つからないけど
ただ寝顔を眺めるよ
麦茶の香り漂い氷が溶ける音
少し壊れた扇風機が運ぶ

言葉は見つからないけど
ただ笑顔を眺めるよ
海辺を歩き手を繋いで
夕焼けに染まる空を

言葉は見つからないけど
君を見つめるよ
心は溶けてこの時を
懐かしく思う日が来ても

夏の終わりが近づく頃
別れを告げる時間が来る
言葉は見つからないけど
君を見つけるよ

以上です。
ありがとうございました!!

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【詩】猫さんさよなら

【詩】猫さんさよなら

バレてないつもりだった
繰り返される過ちを人はまだ気づかない
白くて元気に走り回るあの猫
いつもすり寄っては鳴いていたあの猫

俺の心のなにかが死んだ
こんなに悲しくて
胸は空っぽなのに
なんで空はこんなにも綺麗なんだ

人の過ちの繰り返しを知らずに
白い猫は無邪気に駆け回る
寄り添うものを失って
心に空洞が広がる

悲しみが満ちる中
空は美しく

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【詩】回りだした

【詩】回りだした

過去の影が背中をそっと撫でる
不安の波にとっくに呑まれた
それでも世界は周り続ける
だれも追いつかないスピードで

その真実がわかってて
僕は悲しくなった
それでも世界は周り続ける
だれも追いつかないスピードで

時が流れる中で
愛しいものは去っていく
でもそれでも世界は周り続ける
だれも追いつかないスピードで

その真実がわかってて
僕は悲しくなった
でもそれでも世界は周り続ける
もうなにも追い

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【詩】揺れる車

【詩】揺れる車

夜の車窓に映る星空
風がやさしく吹き抜ける
背もたれに頭を預け
僕は眠りのトンネルをくぐる
揺れるリズムに身を任せた

車内に流れるドリカムの音楽が
段々と小さくなっていった
減っていく街灯の数で
見慣れた町の近づきを告げる
旅の終わりを寂しく思う

幼き日の記憶が
たまに蘇る
親の声に包まれて
安らかな眠りへと誘われる

あの頃の夢が
いつも蘇る
親の声に包まれて
安らかな今日を終える

【詩】夢現

【詩】夢現

素朴な幻想
反射して見える僕の姿
夢現の糸で織りなす
2階から見える人々の流れ

単純な幻想の中で
夢か現か迷う心
現実の中に夢を見つけ
夢の中に現実を感じる

素朴な幻想の中で
鏡の向こうの自分を探し
夢現の世界に浸る
人々は今日も流される

【詩】何者でもないくせに

【詩】何者でもないくせに

何者でもないくせに
汚い湖に反射する空

何者でもないくせに
空は湖に映る
その反射は汚れた水面を通じて
自分自身の姿を見せる

何者でもないくせに
空は高く広がり
湖は深く広がる
それぞれが違う歩幅で
繋がり合い一体となる

何者でもないくせに
湖の底に眠る秘密
空の彼方に浮かぶ夢
その間に私たちは存在する

何者でもないくせに
私たちはただ在る
湖に反射された空のように
美しく謎めいて

【詩】カーテン

【詩】カーテン

明かりを落とした部屋の中
扇風機が心地よく風を運ぶ
窓から差し込む月の光
カーテンがそっと揺れる

明日になればきっと良くなる
明日になればきっと見つける
今日みた夢はどこにしまおう

嘘かほんとかどうでもよくて
夢かほんとかどうでもよくて
何がほんとかどうでもよくて

聞きたいほんとはここにはなくて
このままどこまでもいけそうで
それが余計に寂しくて

涼しい部屋で独り過ごす夜は長く
窓辺で吹く

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【詩】胸が騒ぐ帰り道

【詩】胸が騒ぐ帰り道

帰り道がなんか遠く感じて
寄り道してもどこか違って
何も満たされず
特に求めるものもない

帰り道がなんか遠く感じて
意味もなく星を眺めたり
野良猫に顔を近づけたり
でもどれもつまらなくて
何も求めてないな

帰り道がなんか遠く感じて
悩みが絶えなくて
自分は弱い生き物で
一人でいるのは怖くて
ただ一つだけ求めてるのは
ただ会いたいだけで

以上です。ありがとうございます😭

【詩】月の名前

【詩】月の名前

窓外に広がる夜の静けさ
君の言葉 重く胸を締め付け
欠けては満ちて繰り返す
月のように月のように

何度も繰り返す映画ワンシーン
君の言葉 頭に浮かぶ
鮮やかになっては色褪せる
花のように花のように

波の音に響く 海岸沿いの風景
君の言葉は 詩のように重なる
君の言葉を 詩のように
何度も何度も

【詩】カラス

【詩】カラス

乾いた用水路のほとりに立ち
青き車が疾る
黒き影が舞い踊る

コンクリートにたんぽぽの綿が漂い落ち
帽子被りし私が歩む
予想を超えた遠さのコンビニ
コーラが喉に染みる

サンダルの擦れ音響く
新築のアパートここに聳える
小石を軽く蹴ってみると

とんでいく!とんでいく
ないものねだりが心の中
ころがった!ころがった!
ないものねだりが心の中

鴉よ何を教えてくれる
何を見ればいい
用水路の涸れた声

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【詩】回るスピード

【詩】回るスピード

最寄駅は少し遠いけれど
どこまで行くのか
縁石を越えてみたり
電線の五線譜を奏でてみたり
ワープしてすり抜ける
このまま僕たちの声が
さよならを言えないほど
地球のスピードは早い

遠くから聞こえる列車の音
胸に響く未来の響き
君と歩むこの道が
想い出の楽園への扉

刻々と流れる時の中
心はいつも追いかける
最寄駅の待ち合わせ場所
そこで出会えた奇跡は
どこまで続くのか

この旅路で
縁石を乗り越

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【詩】汗で濡れた髪

【詩】汗で濡れた髪

熱き太陽は道を照らす
半袖のままでも蒸し暑さに溢れ
汗に濡れた髪が邪魔で
風に揺れる風に揺れる

昨日までの自らに別れを告げ
大げさな言葉を紡いでも
時計の針は戻ることはない

吹奏楽の音色は風に乗る
少なくなるスマホの充電が心を重くする
眠そうな猫はここらでひと休み

暗やみに咲く花の香り漂い
暑い日の行く末を感じる
汗に濡れた髪が邪魔だ
汗に濡れた髪が邪魔だ

【詩】世界が笑う!

【詩】世界が笑う!

月が僕を笑う!月が僕を笑う!

訳のわからない映画が流れる
目がまわるだけの日々

なにを伝えたいかわからない音楽が
僕の心をざわめかせる

月が僕を笑う!
月が僕を笑う!

僕は少し偉くなったのか
ただ年をとっただけか

6畳1間を少しだけ照らす
テレビの音量は小さい

ベランダからは虫の声が聞こえる
こんなはずじゃなかったなんて

なりたかった自分ではない
そんな自分を
月が僕を笑う!月が僕を

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