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あなたの不満はあなたのもの/わたしが思うフェミニズム

「30歳女性が16歳の少年を飼う」
という設定のドラマについてのネットニュースを見ていたら

男女逆だったらフェミが大騒ぎするだろうに
なんで騒がないんだ笑

みたいなコメントが書かれていました。

確かに。

国会議員の比率が男女逆だったら偏りがあると気付くだろうに、今の国会を見ても違和感を抱かないのは何故だろうとか

男性だったらただの優秀な人なのに、女性だからって「男勝り」「鉄の女」とか言われるのは不思議とか

男女を置き換えてみると思考が深まるということは、ありますね。

でも、おかしいと思ったのなら、人に騒いでもらうのを待つのではなく、自分で「おかしい」と言えばいいのにな、とも思います。

架空のフェミニストを批判するメッセージを入力するその指の動きで、番組かテレビ局に直接「その内容はどうなのか」とメールでもした方がよほど有益なのではないでしょうか。

あなたの不満はあなたのものだから
解決する為にはあなたが動く必要があるのでは。

***

フェミニズムの歴史の中で、フェミニストが女性の権利を主張すると、必ずバックラッシュが起きています。

今もよく聞きますね。
「辛いのは女性だけじゃない」
「男だって辛いんだ」
「逆差別だ」

少し調べてみれば分かることですが、フェミニズムは元々「女性を優遇しろ」「男なんてくそくらえ」と主張するものではありません。

たまに、怒りに我を忘れてそういった論調になってしまっている方もいらっしゃいますが、それはフェミニズムではなくミサンドリー(男性嫌悪)だと思います。

わたしが一番腑に落ちるフェミニズムの定義は「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」というものです。
(上野千鶴子さんの東大祝辞より)

だから本来フェミニストは、弱者だからって権利を与えられないのはおかしい、権利をよこせと闘っているわけで、これは今、強者側に立つ男性たちの役にも立つ理論だと思うのです。

だって、盛者は必衰だし、驕れる者は久しくないですからね。
永遠なんて、無い。
今元気に暴利を貪っている強者も弱者に転じるかもしれないし、そもそも強者側とされている男性だって、全員が強者とは限らない。

みんなダメなところや弱い部分があるし、歳を取ったらいずれ弱者になるんだから、強がらずにそのままで生きられたらいいよね

という主張に反論しなければならない理由が、わたしには見当たりません。

たぶん、言いたいことも言えないこんな世の中で、言いたいように言っている(ように見える)人が憎いのでしょうね。
自分は我慢しているのに、と。

違うと思うんですけどね。
フェミニストは「おかしい」と思ったことに、自分の責任で「おかしい」と言っている勇敢な人たちだと、わたしは認識しています。

スパイト行動には気を付けたいものです。
日本人にはそういう傾向、強いみたいだし。

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