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パパママ育休プラス

社労士試験の勉強をしているときに、
「パパママ育休プラス」という項目があって、
テキストを何回読んでも理解できませんでした。

制度にぼやいているのではありません。
仕組みが理解できなかったのです。

「パパママ育休プラス」は両親がともに育児休業をする場合に、以下の要件を満たした場合には、育児休業の対象となる子の年齢が、1歳2か月にまで延長される制度です。
【要件】
① 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
② 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
③ 本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること
※1人当たりの育休取得可能最大日数(産後休業含め1年間)は変わりません。

厚生労働省の資料より

この文章を何回読んでも私の頭に入ってこないのです。
図もあるのですが、それを見てもわからないのです。

本人ってどっちなんだろう。
何とかかじりついて、
ひとつひとつの要件を理解しても、
3つ合わせたとたんにわからなくなるのです。
私の頭に欠陥があるのではと不安になりました。
(ないとは言い切れないのですが。)

結局、試験には出ないことを祈って、ここは飛ばしました。
英断でした。

1990年代、ノルウェーやスウェーデンでは「パパ・クォータ制」を導入したことで、父親の育児休業の取得率が飛躍的に向上しました。
「パパママ育休プラス」はこの制度を参考にしたようです。

日本人男性の育休取得率は22年度調査で17.13%、
大企業に限っては46.32%です。
実は制度として取得できる育児休暇の日数はOECD加盟国の中で日本は1位なのです。
「制度はあっても取れない」というのが実態なのです。

齋藤早苗著「男性育休の困難」は、
詳細なデータやアンケート、当事者のリアルな声を元に、
男性育休の現状に迫った良書です。

仕事内容
育休を取ることへの葛藤
職場の雰囲気
企業文化
家庭の事情

制度は一つでも人々の状況はさまざまです。
わが国では「取るのが当たり前」という認識がまだ共有されていないようです。
仕事を優先する「望ましい労働者像」も育休取得を阻害しています。

育休は人生に何回もあるものではありません。

育休をとるかとらないか、
悩んでいる人には、
手に取ってほしい本です。

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