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経営者・ビジネスリーダーの心技体とは?(第七稿)

経営経験10年、心理学(NLP、神経言語プログラミング)歴20年、ボディメイク歴5年、MBAホルダーの心技体エクゼクティブコーチのあんそにです。
経営者やビジネスリーダー(以下、まとめて「経営者」と表記)に「ビジネス的成功と人間的成長の支援」を目的として、有益なTipsを発信しています。いつも私の情報発信に興味を持っていただき、ありがとうございます。

第七稿でおつたえしたいこと:

  • 記憶 = 五感情報 + 言語による意味づけ + 感情

  • 「行動」を生み出すのは、「思考」ではなく「感情」。

  • 実際の記憶は無数にあっても、無意識レベルに保存されるのは一つであり、それを「代表記憶」と呼ぶ。

  • 「言語よる意味づけ」も実際は無数にあるが、無意識レベルに保存されるのは「一般化」された一つであり、それが信念・価値観を形成する。

  • 状態管理力(=能力)を高める場合、支援的信念を強化し、制限的信念を緩めていく必要がある。

  • 制限的信念を緩めるためには、まず、無意識に埋もれている制限的信念を形成する基になった「代表記憶」を探し出すところから始める。

前回までのあらすじ:

  • 状態管理のポイントは、「自分」と「自分以外」を分離すること。

  • 自分は「意識」であって、「思考・感情・身体」ではない。

  • 自分は「意識」であって、「自己認識」「信念・価値観」ではない。

  • 自分(意識)と同一化している「思考・感情・身体」「自己認識」「信念・価値観」を、「望ましいもの」に変容させることはできない。分離してから「望ましいもの」に変容させる(=状態管理)。

  • 相応に難しいが、経営者にとって挑戦する価値がある。

意識⇔「思考・感情・身体」、意識⇔「ニューロロジカルレベル」のエネルギーの流れの概念図

第七稿では、六稿に続き、マインドセット③「自分はスコトーマ(心理的盲点)に視点を向ける勇気があると信じること」について語りたいと思います。

第三稿で、以下の記載をしました。

  • 「焦点化の原則(RAS)」により、「興味を持たない分野/信じない分野はスコトーマ(盲点)になる(検索されない記憶として埋没する)」

  • スコトーマ(盲点)に埋もれて、無色透明化している『記憶(プログラム、信念・価値観、自己認識(セルフイメージ)、等)』に気づき、ありのままに見つめる(承認する)ことが出来たら、最高の状態を作り出し、潜在能力を発揮できる

経営者のあなたに質問です。

記憶とは何ですか?

NLP的には、記憶を因数分解すると以下のようになります。

記憶=五感情報+言語による意味づけ+感情


例えば、私には8歳の娘がいますが、習い事の発表会の後などは、家族イベントで「行きつけのレストランでハンバーグを食べる」というご褒美的な行事があります。この記憶を上記の式に当てはめると…

視覚 = 鉄板でジュージュー焼けているハンバーグの映像、家族の笑顔
聴覚 = ジュージュー焼けている音、家族の笑い声
味覚 = 口に入れたときの、肉の甘さ。デミグラスソースの味
嗅覚 = 肉やデミグラスソースの匂い
触覚 = 粗挽きのひき肉をかみ砕く感触
言語による意味づけ = アツアツのハンバーグ、素晴らしい一家団欒
感情 = おいしい、幸せ、安らぎ

「ハンバーグを食べる」にまつわる私の記憶は人生が無数にあると思いますが、「代表記憶」として検索される記憶は、「心理的インパクト」と「繰り返し」によって「家族イベントのハンバーグ」に固定化されます。

ハンバーグの意味づけも無数にありますが、「素晴らしい一環団欒」に「一般化」され、「私は一環団欒を大事にする人間」という「信念・価値観」を形成します。

「行動」を生み出すのは、「思考」ではなく「感情」。

ハンバーグの例では、「感情=おいしい、幸せ、安らぎ」となっていますが、これが「発表会の後に行きつけのレストランでハンバーグを食べる」という行動を作り出します。

ニューロロジカルレベルでは、「信念・価値観が能力、行動の質を決定する」と考えますが、信念・価値観は記憶ですので、記憶の質が行動を決定すると換言できます。

別の例で説明すると、犯罪を繰り返してきた悪人がいたとします。服役しても、信念・価値観を更生させることはできず、出所するとまたすぐに罪を犯してしまったとします。

この人がもし何らかの理由(事故等)で記憶喪失になったとすると、犯罪を惹起していた信念価値観も消失してしまうため、悪人ではなくなってしまうのです。

経営者のあなたに再び質問です。

スコトーマに埋もれて見えなくなってしまう無色透明の記憶とは何ですか?


信念・価値観(ビリーフ)には、以下の二種類があります。

  • あなたの行動・能力・環境をサポートする「支援的信念」

  • あなたの行動・能力・環境を制限してしまう「制限的信念」

あなたが、状態管理力(=能力)を高める場合、支援的信念を強化し、制限的信念を緩めていく必要があります。

多くの場合、制限的信念(記憶)は、あなたが気づけないように無色透明になり、無意識(スコトーマ)に深く埋もれて見えなくなった状態で、あなたに同一化し、あなたの日々の行動や能力にネガティブな影響を及ぼしているのです。


「重力があること」を意識して生活している人がいないように、「無色透明になった記憶」を意識して生活している人もいないのです。

我々が制限的信念を緩めるためには、まず、無意識に埋もれている制限的信念を形成する基になった「代表記憶」を探し出すところから始めます。

そして、その代表記憶を五感情報、言語による意味づけ、感情に要素分解し、言語化することで「無意識」から「意識」に引き上げます。

「意識のレベルに引き上げる」こととは、「自分(意識)と記憶(信念価値観)を分離する(脱同一化する)」と同じことになります。

第六稿でお伝えした通り、

分離(脱同一化)して客観視して、初めて「望ましいもの」に変容させることが出来るのです。


次稿でも、引き続きマインドセット③「自分はスコトーマ(心理的盲点)に視点を向ける勇気があると信じること」に就いて語りたいと思います。

そして、「心技体」と更に深くつなげていきます。乞うご期待!
最後までお読みいただき、ありがとう座います。(第八稿につづく)

第七稿のまとめ

  • 記憶 = 五感情報 + 言語による意味づけ + 感情

  • 「行動」を生み出すのは、「思考」ではなく「感情」。

  • 実際の記憶は無数にあっても、無意識レベルに保存されるのは一つであり、それを代表記憶と呼ぶ。

  • 「言語よる意味づけ」も実際は無数にあるが、無意識レベルに保存されるのは「一般化」された一つであり、それが信念・価値観を形成する。

  • 状態管理力(=能力)を高める場合、支援的信念を強化し、制限的信念を緩めていく必要がある。

  • 制限的信念を緩めるためには、まず、無意識に埋もれている制限的信念を形成する基になった「代表記憶」を探し出すところから始める。

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