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薬剤耐性に関わるそのほかの変化

みなさんこんばんは。
ホッケの開きの油がノッテいてチョー美味かった。
どーもMittsuです。

昨日に続き薬剤耐性に関わるそのほかの変化についてもお話しします。

昨日お話しした5つの薬剤耐性機構は細菌のDNA🧬に組み込まれていますが、
細菌のDNAには、「増殖に必要な情報を組み込んだ染色体上のDNA」と、「染色体外にあるプラスミドと呼ばれるDNA」の2種類があります。

薬剤耐性に関わる遺伝子は、このどちらかのDNAにも存在します。
例えば、黄色ブドウ球菌では、MRSAに関わる遺伝子は染色体上に存在し、
β-ラクタマーゼ産生に関わる遺伝子はプラスミド上に存在します。

染色体上にあるDNAの情報は、細菌が分裂して増殖する過程で、母細胞から娘細胞に遺伝情報が伝達される「垂直伝搬」があります。

また、ほかの細菌から出てきた裸のままのDNAを別の菌体が直接取り込むことによって、新しい形質を獲得する現象を「形質転換」という伝達方法もあります。
主な細菌は、髄膜炎菌や淋菌、インフルエンザ菌がこの伝達方法と言われています。

細菌に感染するウイルスである「バクテリオファージ」を介して細菌のDNAが別の菌体に移り、形質が伝達される現象を「形質導入」といい、主にジフテリア菌、ボツリヌス菌などが該当します。

さらに、菌体と菌体が性繊毛で繋がり、その中をDNAが移行し、形質が伝達される現象を「接合」といいます。

プラスミドは、プラスミドの中に線毛形成遺伝子を持ち、細菌に接合を起こして他の菌に移る能力をもつものを「接合プラスミド」といい、Fプラスミド、Rプラスミドなどがあります。

このRプラスミド上の薬剤遺伝子が伝達されることで、耐性の形質が他の菌に移って薬剤耐性菌が出現するともされています。

もう一つ薬剤耐性菌に関わる「トランスポゾン」についてもお話しします。

トランスポゾンは、染色体上をあちらこちら移動する遺伝配列あり、転移因子と呼ばれます。
転移遺伝子には長さが比較的短い挿入配列(IS)と2個のISの間に遺伝子が挟まれた構造をしているトランスポゾンとがあり、どちらも染色体上を移動して変異を起こすとされています。

少し長くなりましたが、このような薬剤耐性機構も重要です。
それでは、この辺で終了とします。おやすMittsu💤

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