知らないとヤバい!人を集める企画3か条 ―YouTube に関わる前の自分に叩きこみたいこと
お疲れ様です、pontaです。
フリーランスになりました。よろしくお願いいたします。
前職においてYouTube番組の企画や制作をやらせてもらい、見よう見まねでプロになっていった4年半だったと思います。
いまの自分がすげえ!というより、過去を思い出すと、本当に未熟だったなあと恥ずかしくなります。
当時は気づかなかった、でもいまならわかることがあるので、それを下記にまとめておきますね。
※私はドズル社において「マイクラ」チームに関わっていませんでした。
そっちの企画チームはさらに優れた知見が貯まっているのかと思います。これはあくまで私見ということでご了承ください!
①「出オチ」だけはNG
たとえば。「ぼんじゅうるさんが侍の格好をして登場したら面白い!」みたいなアイディアがあったとします。
でも、その瞬間が面白さのピークになって、あとがまったく考えられていなかった、ということはままあります。
動画は、5分から20分くらい見られてなんぼなので、その間ずっと面白さが続かなければならない。
一般的に「面白い画」までは作り出せるのですが、「面白い画をつくったあと何をするか」が作れない。段取りの解像度がめっちゃ低い。
演者に何をしゃべってほしいか、動画を最後まで見てしまう理由はなにかを詰められる力が養われていない。
世に面白い人や優れたアイディアマンというのはたくさんいますが、動画や番組を作り慣れていないと、ここで止まってしまいがちです。
逆に「自分のアイディアは出オチになってないか」と自問自答するだけで、企画の採用率はぐっと上がると思います。
もちろん「その瞬間、面白い」ことを考えられるというのはとても大事なのです。それも才能です。問題はその前後も想像できているかだと思います。
これを養うには、現場の経験というのがとても大事だと思います。
②内容が詰まっているのに「サムネ映え」「引きのあるタイトル」を考えられていない
たとえば、めっちゃ面白い「縛りプレイ」を考えられたとします。そして企画内容をきちんと詰めたとします。
実際にその動画を見た人であれば「めちゃくちゃ面白かった」と言ってくれる企画です。
ただ「手に汗握る接戦」「緻密なルール」じたいはヒキにならないんですよね。
大差であっても、雑な内容であっても「負けたら坊主」のほうが視聴数が伸びます。
「縛りプレイ」じたいが面白いんじゃなくて、「縛りプレイで思うようにならずに慌てている演者さん」が面白いんです。
視聴者さんは「縛りプレイによってめちゃくちゃになっているゲーム画面」が見たいんです。
ルールそのものじゃなくて、そのルールによって生じる結果を期待値につなげられているかどうか。そしてそれをサムネやタイトルに落としこめているかどうかのほうがよほど大事なのです。
これはeスポーツ選手や、ロジック中心にものを考える方にありがちな罠です。「緻密で面白いルール」の設計はすごいのに「緻密で面白いルール」そのものをヒキにしてしまうのです。
僕は逆に、このルール作りはあんまり得意じゃないので、それができる人に対しリスペクトしつつ、もったいないなあと思ってしまいます。
繰り返しになりますが、視聴者は「ルールそのもの」じゃなくて、「そのルールによって生まれる結果」を見たいのです。
そして、その「結果」の期待値を、サムネやタイトルで上げることこそが肝要です。これは、番組などを制作し、出てきた数字と向き合ってみて初めてわかったことでした。
③演者が「言ってほしい言葉」をきちんと考えておき、しゃべりやすい環境を整える
どんなに面白い動画や番組を企画しても、けっきょく、動画の中の面白さは演者さんの「セリフ」に依存します。
ビデオや派手な演出が多いテレビと異なり、YouTubeは「演者さんのダラダラしゃべり」こそがコンテンツの長尺を占めます。
その演者さんが何をしゃべってほしいか、そしてしゃべりやすい環境は何かを考えておくことが大事です。
アドリブ好きな演者が、台本全無視でもいいんです。
番組の作り手でルートを用意して、そのルートにきちんとフックをちりばめて、そのフックを演者さんが拾ってしゃべれるようにしておくというか…。
そのフックが少ないと、さすがに演者さんも困ってしまうな、というのを、自分でもYouTubeを初めてわかってきました。
ダラダラしゃべるための大きなフックと、小さなフック、どちらもきちんと設計したうえで、あとは自由にやってもらう、みたいなスタンスがいいのかなと。
いかがだったでしょうか。いずれも、今も完璧にできているとは言えず。日々、勉強です。僕ごときが…と汗顔しながら書いている面もあります。
過去の自分への教科書のつもりで書きました。参考になれば幸いです。
以上、よろしくお願いいたします。
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