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【詩】若き詩人の記憶



血を吐いて倒れたのに

水溜りの中の雲はただ白くて

これからきっと

良い詩をたくさん書くのに

立派な建物もたくさん造るのに

きっとまた恋をするのに

咳が止まらなくて

息苦しくて

悔しくて

見上げた空は

大雨が去って

もうすっかり青なのに



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3月29日は、24歳で亡くなった
立原道造(詩人・建築家)の命日なので
彼の心境を想像して書いてみました。


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