Cir

自分の詩と掌編小説を発信しています。Cirは「サー」って読みます。X:https://…

Cir

自分の詩と掌編小説を発信しています。Cirは「サー」って読みます。X:https://twitter.com/Literature_Cir Bluesky:https://bsky.app/profile/cirpoem.bsky.social

マガジン

  • Cirの掌編小説

    Cirの掌編小説を集めたマガジンです。

  • Cirの詩

    最近の自分の詩をまとめています。

  • エッセイ

    ああだこうだいうところ

最近の記事

  • 固定された記事

【詩】あなた(過去作)

私、あなたに会いまして 変わりました あなたに会いまして 人を好きになりました あなたに会いまして 愛をおぼえました ですから、会いまして 不安もおぼえました あなたがいなければ 私はもうおしまいです どうか長生きしてください 私も長生きしたくなりました でもあなたがいるのなら 傷ついてもいいと思っています あなたがいるのなら あなたを守って 自分を差し出してもいいと思っています あなたに会いまして、私、 私ではなくなりました *** 2017年頃に書いたものです。 not

    • 【掌編小説】彼女の選んだ未来

      1.未来が見える人  アメリカ合衆国初の女性大統領になったアリサ・マックウェルは、幼い頃から未来が見えていた。  日本人の母とアメリカ人の父のもとに生まれ、ボストンで育ったアリサは、よくフリーズしたように立ち止まって、ブラウンの瞳でどこか遠くをじっと見つめる少女だった。  親も周りの人たちも、彼女がなぜそうするのか不思議だったが、アリサは自分の予知力について誰にも話さなかった。親に打ち明けようとしたことはあったが、話そうとした途端、知らない大人たちの施設に監禁される未来が浮

      • 【詩】集合場所で

        こっちを見つけて 人目を気にせずに 大きく手を振る君 すごく嬉しいのに 少し恥ずかしくて 小さく手を振った

        • 【掌編小説】バスでナンパ

           バスに乗ったジョイは、座席に腰を下ろしながら背負っていたリュックを膝の上に置こうと手首と腕を動かした。  ところが狭い所でやったもんだから腕に肩ベルトが絡まり、それを変な角度でほどこうとしたら、手の甲が前の座席の人の後頭部に当たってしまった。  前の人が険しい顔で振り返りながら「なんなの?」という目をしてきた。  おっ、しかめっ面だけど、なかなか綺麗な女性。 「ごめんなさい。リュックを動かしていたら手が当たっちゃいました」  彼女は、あきれた表情に切り替わり、無言のまま顔を

        • 固定された記事

        【詩】あなた(過去作)

        マガジン

        • Cirの掌編小説
          5本
        • Cirの詩
          208本
        • エッセイ
          1本

        記事

          【詩】ブルー

          空が青すぎて 青みがかっている 白いはずの 開いたカーテン 白いはずの 部屋の壁 白いはずの ベッドシーツ それとも そう見えるのは 君がいないからかな

          【詩】ブルー

          【詩】異性の友達

          本当はね 好きじゃないんだ あの子のことを 君が嬉しそうに話すの

          【詩】異性の友達

          【掌編小説】宇宙検問所

           地球の軌道上に浮かぶ宇宙ステーションに、長旅を終えた宇宙船がドッキングした。そして大小の様々な形状をしたエイリアンたちが続々と検問所に入ってくる。  チーフ検問官のジャックは、かけた暗いサングラスの裏で目を光らせながらその様子を黙々と監視していた。  そして行列の中、ある一体のエイリアンがソワソワしているのに気がついた。クジラのような大きな瞳と銀色の皮膚を持つヴスタ星人だ。目が大きいから、目が泳いでいるのがはっきりと分かる。  いよいよそのエイリアンの番になった。大きな輪の

          【掌編小説】宇宙検問所

          【掌編小説】魔法使いの弟子

           数多くのモンスターを倒してきた魔法使いミラベーユの弟子になって、はや二年。  なのに今の自分に出来ることといったら、小指の大きさの炎がポッと出て、三秒後には消えてしまう程度の魔法。これじゃ、モンスターになんのダメージも与えられない。十二名いる弟子の中で俺が一番下手くそだ。 「俺、才能ないみたいです。役に立たなくてごめんなさい」  師匠に弱音を吐いてしまった。 「見てやるから、もう一度やってごらん」師匠が言った。 「はい」  杖を回しながら呪文を唱える。  小っちゃい炎が現れ

          【掌編小説】魔法使いの弟子

          【お知らせ】掌編小説も投稿しようと思います。

          いつも読んでくださっている皆さま ありがとうございます。 ここ数ヵ月、詩だけを投稿してきたので ここは詩のアカウントになっているのですが、 これからは詩も投稿しつつ、 非常に短い掌編小説(数百字)も投稿しようと思います。 というのも、詩を書ける時期と書けない時期があって、 最近はペースが遅くなってしまっています。 詩が思い浮かばなくても、物語が思い浮かぶことはあるので そういうものを掌編小説にしようかと思います。 どうぞよろしくお願い致します。

          【お知らせ】掌編小説も投稿しようと思います。

          【詩】集めっこ

          晴れた空から はらはらと落ちる 桜の花びら 帰りの小学生らが 帽子でキャッチしようと キャッキャと はしゃぎ回っている

          【詩】集めっこ

          【詩】散桜

          散りゆく桜の 花びらの細道を 静かに歩きながら その先を眺めている 木の下で待っている その上向いた横顔を

          【詩】散桜

          【詩】赤ちゃん(過去作)

          寝ているわが子の やさしい顔 隣で寝そべって 頬に口づけすると 横顔に降り注ぐ星 夜明けの地平線が歪み 未来への異空間が開く 遠くで遊び回る獣 未来の裸足の子供 預言を追いかけ、踊れば 全てを滅する時間へと 散りばめられていく私たち

          【詩】赤ちゃん(過去作)

          【詩】旅

          あなたへと 旅をしている 夜明けのような その瞳に 見えた 開かれゆく 幾つもの宇宙の中 心たちが 芽生え、咲き誇り、 傷つき、癒えていった 私たちの 一千兆年の旅

          【詩】旅

          【詩】負けた日

          リーダーとして 気丈に振舞っていたから 見せたくなかったのだろう 君は背を向けていたけど 斜めからは見えていたよ 顎から落ちていた 一粒の涙

          【詩】負けた日

          【詩】もう一度

          バスに乗って 席についたとたん 結露を手で拭いた さっきしたばかりだけど 君にもう一度 バイバイしたくて

          【詩】もう一度

          【詩】恋と愛

          わたしは恋を求め あなたも恋を求め 互いに出会って やっと恋をして しばらくして 恋を求めなくなった 愛に変わったから

          【詩】恋と愛