日本は、世界にどう勝負する?雑誌、ファッション、アプリ、飲食、テクノロジーなどの分野を考察してみた
見出し画像

日本は、世界にどう勝負する?雑誌、ファッション、アプリ、飲食、テクノロジーなどの分野を考察してみた


こんにちは!塩谷舞(@ciotan)です。


明日の朝のフライトで東京へ一旦戻ります!あぁ久々の東京なにしよう……!

そしてこの3ヶ月間、本当にいろんな変化がありました。留学でも駐在でもなく、本当に「生活者」として3ヶ月過ごしただけなのですが、出来る限り新たな人に出会い、出来る限りいろんなことを試してみました。

その結果、NYの魅力はもちろん、日本のあらゆる魅力に気づいたり、その「売り方」について考えをめぐらせたり……。今日はそんな日々の思考をがっつりと、まとめてみたいと思います!ジャンル別に、以下5項目について進めていきますね。


■雑誌・メディア
■ファッション
■アプリ・スタートアップ
■飲食・ライフスタイル
■テクノロジーアート


途中から課金エリアですが、無料でもかなりたくさん読めるようになっていますので〜!広く浅い考察ですが、よければ読み進めていってみてください。



■雑誌・メディア

NYに来て、あらためて「世界観を統一した雑誌」というものの魅力に強く惹かれました。

Instagram経由で仲良くなったアンディという黒人の男の子は、マガジンハウスのPOPEYEが大好き。

「どうして日本の雑誌を読むの?」と聞いたら「ジャンルがすごく幅広いから!ファッション誌、ライフスタイル誌だけでも、日本にはとんでもない数の雑誌があるじゃん!すごくおもしろい!」とのこと。なるほど…!!

休刊が相次いでいるとは言っても、確かに日本には信じられないほど多種多様な雑誌があります。


国民の数で言えばアメリカのほうがよっぽど多いのに、なぜ日本の雑誌のほうが細分化されてるんでしょうか?



それは雑誌を購読することは、アイデンティティを購読することに限りなく近いから……なのかもしれません。

「口で自己主張をしにくい」と言われている国民性だからこそ、「私はこういったカテゴリーの人間である(だからこういった思想、趣味趣向を持っている)」というのを、恐ろしいほどに細分化されたカラーで伝えているのだろうなぁ、と。

ちなみに私は……

小学校時代は「りぼん」
中学時代は「Seventeen」
高校時代は「mini」「Zipper」
大学時代は「関西girl's style」「装苑」
東京に来てからは「GINZA」

…といえば、多くの女性が「はいはい、そっち系ね」と認識してくれるんじゃないでしょうか(笑)。そう、読んできた雑誌を紹介するというのは、自分のアイデンティティーを説明しなくても秒で伝えられるからすごく便利なんです……。(日本の雑誌は自己紹介ツールだったのか!)


しかし、時代はInstagram全盛期。

そんな中で興味深いのは、アメリカの若者たちも世界観を非常に統一させたウォールを作り込みまくってるんですね。まるで日本のファッション誌のように!例として、3名のウォールを見てみましょう。


ビビットめのアースカラー(?)を好むViktoriaさん。


モノトーンを好むKelseyさん。(17歳!!!!)


https://www.instagram.com/k.els.e.y/


パステルカラーとレトロガーリーを好むAnnikaちゃん。

https://www.instagram.com/annikawhite/


カラーが三者三様ですよね。

でもこれ、Instagramを日頃から愛用している人にとっては珍しくないし、日本のユーザー、特にファッションやインテリアが好きな方はほとんど「自分のカラー」を決めているとは思います。

でも日本にはそのカラーに応じたファッション誌があるけど、アメリカにはそれがあまりない……。だからこそアンディは自分のカラーにピッタリハマるPOPYEが大好きなんですよね。

ちなみにアンディのウォールはこんな感じ。


https://www.instagram.com/anndyjackson/


いかにもPOPEYE!ですよね。


とはいえ、アメリカの書店もどんどん少なくなっている今の時代。紙の媒体として海外で売り上げを伸ばしていく……というのはなかなか難しいことかもしれませんが、この日本のファッション誌が作り上げてきた「強い世界観を1冊にまとめ上げる」という技術は、今めちゃくちゃトレンドど真ん中なんだと思います。

日本だけだと読者数が伸び悩み、休刊に追い込まれてしまうメディアでも、グローバルでInstagram中心に「近しい世界観を愛する人たち」のメディアとなれば、「あぁ、私が欲しかったのこのセンス!」となるかもしれません。

もちろん紹介する場所が東京ばかり、日本ばかり、日本国内のブランドばかりだと読者のニーズが満たされませんが、東京発・世界標準の「世界観」メディアがもっと増えていけば、面白くなるんじゃないかなぁ。

課金ポイントは雑誌の売り上げではなく、Instagram上でのタイアップ広告やイベントの入場料、 YouTube広告、世界観を共にするインフルエンサーのキャスティングなど、様々なポイントが増えていくかと思います。

とにかく大事なのは世界観!そして世界観を固めたメディアってのは、アメリカでは意外と穴場!

…と思うのですが、いかがでしょうか?





■ファッション


「原宿発・Kawaiiカルチャーが世界を震撼させている」というのを、これまでよくテレビや雑誌、ネットの日本語記事などで見ていたのですが、ここニューヨークでは、うーむ……そういったカルチャーの香りを、ほぼ見かけなかった……。(私が見つけられなかっただけかもしれませんが……)


クールであること。
セクシーであること。
健康的であること。
自立していること。
肌に似合う服を着ること。


例外もたくさんありますが、このあたりがニューヨークに生きる女性たちが多く持っているマインドな気がします。いわゆる、日本のアイドル的なラブリー系、幼く見えるような雰囲気のファッションの人は、3ヶ月の間で本当に一人も見ませんでした。(旅行者を除いて!)

(余談ですが、私もかなり幼く見られるので、もうすぐ30歳だと言うたびに飛び上がって驚かれていました………あまりにも幼く見られて子ども扱いされるのも面倒なので、メイクを若干大人っぽく見えるよう変えました……笑)



一方で、日本のモードブランドの人気は圧倒的。コム・デ・ギャルソンが率いるファッションビル、ドーバーストリートマーケットはニューヨークにもそびえ立っておりまして(銀座にもありますよね)ファッションオタク的なお洒落な若者が集まります。




川久保玲さんは、ファッションデザイナーの業界の中でも別格。草間彌生さんも、あらゆるアーティストの中でも別格。彼女らの才能が桁外れなのは言わずもがなですが、日本女性にはオリエンタルで神秘的な魅力……というものがあるのかもしれません。




■アプリ・スタートアップ

アメリカで暮らしやすいことの第1位に「いつも使ってるアプリがそのまま使える」というのがあります。当たり前ですが……。FacebookもInstagramもTwitterもGoogle MapもUberも実に便利。というか、全部Made in USAですもんね。

アジア系のアプリといえばLINEですが、ニューヨークで使っている人はほぼ見ません。

LINEの代わりになるのはWhat's Appですが、あとは携帯の電話番号でメールする率が高いです。あと、Swarm(Forsquare)やSnapchatも現役で使われてました。



コミュニケーションアプリといえば、入り口は

・たくさんの人が使ってる(友達がやってるからやるしかない)
・フィルターが可愛い(インスタなどで話題になってやってみる)

だと思うのですが。Instagramが流行ったのも、最初は「フィルター可愛い」でしたよね。当時は「自撮り」という文化があまりなかったので、「風景や物をいかにオシャレに加工するか」でしたが……

今は自撮り。とにかく自撮りフィルターを制するものは世界を制する、と言っても過言ではないのでしょうか……。

しかしこの「フィルターが可愛い」って概念が、アジアと欧米で違いすぎる! 日本では、淡い色味でほんわか幼く♡ みたいなsnow的加工が愛されますが、アメリカではコントラスト強くバキっとしたリアルな感じが主流。

逆に、「Snapchatのフィルター、犬がリアルで可愛くない!」と日本では不評でしたね。私もsnowの方が好き(笑)。


いつの時代も、トレンドは若い女性から爆発的に広まるもの。日本(含む東アジア)とアメリカで若い女性の「可愛い♡」の感覚が違うというのは、アプリなどを日本からグローバル展開するときにかなりデカい壁だなぁ……と思わされます。

そもそも、英語圏の若者たちが「おっしゃ、アプリ作ろ」ってなると目の前には20億人近くの英語話者の市場がある訳です。でかい……。

全く同じアイデア、同じ技術力でも、日本語で作る→英語も作る……とやっているとなかなか間に合わない……!! かつ、日本国内だけで1億人も人がいてそこでひとまずビジネスが成立するので、「世界市場を取りにいこう」という必要性も強くないしなぁ。うーむ、日本初でどんなアプリが世界を席巻するのだろう、というのは私も、もんもんと考えています。

たとえば

この続きをみるには

この続き: 3,433文字 / 画像2枚
この記事が含まれているマガジンを購入する
買い切りタイプなので、1度お買い上げいただければ、追加課金などはなしで、ずっと読むことが出来ます。単品で購入した場合は総額1万3千円相当の記事が入っております。つまりとってもお得です( ˘ω˘)

※2021年6月、だいたい半額の1500円にお値下げしました。 およそ2年間運営してきたマガジン「記憶に残るインターネットの使い方」のポ…

または、記事単体で購入する

日本は、世界にどう勝負する?雑誌、ファッション、アプリ、飲食、テクノロジーなどの分野を考察してみた

塩谷舞(mai shiotani)

300円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
塩谷舞(mai shiotani)

初の著書『ここじゃない世界に行きたかった』が文藝春秋から発売中です。noteやmilieuには載せていない書き下ろしも沢山ありますので、ご興味があれば読んでいただけると、とても嬉しいです。

インターネットの中で出会えるってすごい確率ですよね
1988年大阪・千里生まれ。京都市立芸術大学卒業。ニューヨーク、ニュージャージを拠点に活動。大学時代にSHAKE ART!を創刊。会社員を経て、2015年に独立。milieu、noteマガジン『視点』にてエッセイを更新中。著書『ここじゃない世界に行きたかった』が文藝春秋より発売