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あなたがそう思ったなら、それはそれでいいんだよ。

まずは、この動画を観てください。

この動画は、社会心理学者のハイダーと助手のジンメルが作った動画です。
ただ単に、大きな三角形と、小さめの三角形と丸が動いているだけの動画のはずなのに、あなたはこの動画に何かしらストーリーを見出しませんでしたか?

この動画をアメリカの大学の心理学のクラスで見た時、教授は感想を求めました。
ほとんどの学生が

●いじめ
●DV
●三角関係のもつれ

などといった”バイオレンス”を動画の中に見出したわけなんですが、私だけは少し違いました。

私には、最初に囲いの中に入っていた大きな三角形が、自閉症の人に見えたんです。

大きな三角形は、一見暴力的に見えます。
でも私には、小さな三角と仲良くなりたい(知り合いになりたい)とアプローチするんだけど、その適切な方法がわからず、相手(小さな三角形)を怖がらせてしまってるように見えるんですよね。

暴力ではなく、知り合い・仲良くなる為の行動です。

自閉症の人は、人と関わりを持つのに困難(社会性の困難)がある人が多く、他の人へのアプローチの仕方や他の人との適切な距離感をつかむのが難しくて、自分が思い描いているような関係を他の人となかなかうまく築けないんですよね。逆に「変わった人だな」と倦厭される事もしばしばです。

それに、「適切な声の大きさ」や握手やハイタッチの力加減の調整が難しい体質の人もいて、相手をぎょっとさせたり、怖がらせてしまうこともあります。

私にとっては、大きな三角形は、小さな三角形と丸と仲良くしたいのに、その方法がよくわからず、誤解されているように見えるんですよね。

教授やクラスの学生たちは「そんな視点もあるって知れてよかった」「チャビ母の(自閉症の子を育ててきた)バックグラウンドがあるからこその視点だね」と私のちょっと変わった完全な少数派の意見を喜んで受け入れてくれました。

この動画には、正解はありません。
だからあなたが思い描いたストーリは、すべて肯定されていいストーリーなんです。


言い換えると、人は同じものを見ていても、それぞれ感じ方や理解の仕方は違います。
正解は一つじゃなくていいんですよね。

今までの日本の学校教育では、「先生が用意した答えのみ正解」「みんなと同じ視点を身に付けましょう」が肯定されてきたんですが、こういう教育では子供のユニークな想像性や創造性、そして独特な視点という本来その子にとって長所となるはずの部分が否定され修正を余儀なくされてきたんですよね。

それが最近では、インクルーシブの流れの影響もあってか、少しずつ変わってきてる学校もあるように思います。

「あなたがそう思ったなら、それはそれでいいんだよ」

がもっと大切に育まれてほしいな~。


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