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輝ける時に輝けばいい。そうじゃない時はそれなりでいいんだよ。

このタイトルの言葉、息子と私のモットーなんです。

今日は、自閉症の特性の一つである「失敗するのが怖い」が転じて「完璧へのこだわり」「出来ない事はやらない」への魔法が少しずつ解けてきた息子のお話し。

息子のチャビは、All-or-Nothing thinking(白黒思考)とPerfectionism・完璧主義が成長の足かせになっていました。だからそれが、中学生になった時の最初のIEP(個別支援計画)会議で真っ先に挙げられた課題でした。

その時に設定された長期的な目標が、Fixed Mindset(固定的知能観)からGrowth Mindset(拡張的知能観)へ「自分との向き合い方」を変えていきましょうというものでした。

Fixed Mindsetの子供達というのは、簡単に言うと、ガッチガチに考えが固い子達です。息子の場合、テストでいい点数を取った時「僕はアスペルガーで物知りで賢いから」というのがいい点数への評価でした。こういう子達は、自分が得意な分野に対してはすごく積極的に向き合おうとしますが、苦手な事・新しい事にチャレンジする事を避けようとします。だから失敗した時には「どうせ僕なんか…」「僕はバカだからテストの点が悪かったんだ…」となりがちなんですよね。まさにAll-or-Nothingです。


※「障害」の考え方も同様で「自閉症だからできない」はFixed Mindsetです。「だから何をしても無駄」という考え方につながります。

一方Growth Mindsetの子供達というのは、「自分の頑張りや努力、工夫によって自分は成長できる」と自分を評価できる子です。テストでいい点をとったら「頑張って勉強したから」って思えるし、点数が悪かったら「ちょっとさぼっちゃったからかな」と、失敗しても「自分」を責めるんじゃなく「自分の行動」に原因を見いだせる子達だから次の成長につながるんですよね。「失敗の原因は”勉強しなかった事”だから”次は勉強すれば大丈夫(勉強しよう)”」となるわけです。


※障害への考え方だと「○△という障害の特性の為に他の子と同じやり方では難しい」がGrowth Mindsetで「だから違う方法・その子に合った方法を試してみましょう」につながります。

例えば跳び箱が飛べない子の場合
Fixed Mindsetなら「どうせ僕は運動神経がゼロだから」と挑戦を諦めるし、自分を責める傾向なりがちですが、
Growth Mindsetなら「まだちょっとうまく飛べるコツがわかってないのかな」と考え、挑戦を続ける傾向にあります。


学校では、色々な取り組みを使って息子のFixed Mindsetを解きほぐし、Growth Mindsetへの転換に力を注いでくれていましたが、それと同時に私も息子に「輝ける時に輝けばいい。そうじゃない時はそれなりでいいんだよ」を教え続けてきました。それは、

「得意な事は、あなたが頑張ってきたからこその結果だしそれは誇りに思えばいい。でも人にはどう頑張っても100%には叶わない苦手な事がある。それに対しては、自分なりに”やれることはやった”って胸を張れるだけのことをしてたら、結果はどうであれ自分を誇りに思えばいいし、きっとそれは他の事にもつながるよ」と。

なぜ今日このことを書こうかなって思ったのは、息子が学校から帰ってきて話してくれた話が嬉しかったら。

「今日、カエルの解剖をいつものグループでしたんだけど、僕はどうしても最初のメスを入れるのをためらってたんだよね。そしたらいつも人任せでグループに貢献しないケビンが”俺がやる!”ってリーダーシップをとりだしたんだよ。だから僕は、記録係に徹してグループに貢献した。今日はケビンにとって輝ける日だったのが嬉しいし、僕は僕なりに貢献できて、みんなで力を合わせてプロジェクトを完成できたんだよ!」と。

昔の息子なら「どうせ僕は弱虫でだめなやつだ」になってたんだけど、こんな風にね、自分だけじゃなく、他の子に対しても「あいつはただの悪いやつじゃない。あいつはあいつの得意と苦手があるんだよ」と思えるまで成長できた息子。

そんな息子の姿を見ながら、息子を支援し支え続けてきてくれた色んな人への感謝が頭に浮かんできて、書き残しておこうかなと思ったのが今日のNote♪

たくさんの方々に読んでいただいたり、支援方法を参考にしてもらえたらと思い記事を無料公開していますが、 今までもこれからも勉強を続ける私の為に「投げ銭」という形でご支援いただければすごく励みになります。 よろしくお願いします。