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障害告知とセルフアウェアネス

友人の小学2年生の娘ちゃんエイミーは、息子と同じくアスペルガー症候群と診断された笑顔の素敵な女の子。
今日は、エイミーのママから将来の障害告知のビジョンについて相談された時のお話し。

「障害告知」

告知する側にもされる側にも一大事だよね。
だから周到な準備はしてればしているほどいいと思うのね。

エイミーは、だんだん自分と周囲の違いに気づき始めていて、自分が度々リソースルーム(支援級)に行くことにも少し疑問に思い始めてきたらしい。
私はまずは、エイミーの支援教育のIEPチームに相談する事をすすめたのね。やっぱり、エイミーの事をよく知るチームが一丸となってエイミーに最適な告知プランを考えるって大切だと思ったから。

それでもやっぱりエイミーのママは、IEPチームに相談する前に、色々情報を自分なりに集めておきたいって思ったらしく、だから私はソーシャルスキルトレーニング(SST)を使ったセルフアウェアネスの大切さを提案したのね。

セルフアウェアネス

そもそも「療育」って何の為にあるのかな?みんなどう思いますか?

それはきっと、「どうすれば障害の特性とうまく付き合いながら楽に生きて行けるかの方法を、障害のある子供とその親御さんと支援者たちで探し求めながら、障害のある子がその方法を身に付けていくこと」だと私は思うんだよね。

例えば、ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、自分を取り囲む人達の中で「自分」がうまく生きて行けるように、「スキル」と言う名の道具や方法をどんな風に使えばいいのかを学ぶ機会。それは決してその子を「障害の特性を否定したり治そうとして他の子と同じようになるようにしよう」とする事じゃなく、「ありのままの自分」でいながら「自分以外の人のいる世界の中で困難なく生きて行ける術を学ぶ」っていうことだと思うんだよね。それが療育・支援教育なんじゃないかなって思うの。

そんな中でSSTを使った「セルフアウェアネス=ありのままの自分を知って自分自身を受け入れて行く」過程で、

1)「自分の周りにいる人達の考え方・方法」を知る
  (なるほど!みんなそんな風に考えてるんだぁ。そんな風にやってるんだぁ)
2)「じゃぁ、自分はどうかな?」と考える
  (僕はこんな風に考えるな。私ならこの方法でやるな)
3)「なんかちょっと自分と周りの人はちがうみたいだなぁ」に気づき
  (これを使えばうまくできるよ。こんな風に伝えれば僕のことわかってもらえるよ。こんな時は誰かに助けを求めよう)を知っていく


というように、本人が障害のことを知ってなくても「障害からくる特性を含めた、ありのままの自分」を知っていくプロセスをたどるのを助けてあげる必要があるんじゃないかなって思うんだよね。

それがセルフアウェアネス。「自分以外の人達の考え方を知って、自分を見つめ、自分を知る」こと。

障害名を使ったら、事実を伝えるのは簡単かもしれない。

でもこうやってエイミーがセルフアウェアネスを通して自分のことを知っていった方が、障害名を使わずに自分の得意な事苦手な事他の人とは違う素敵な部分困った時にどんな風に助けてほしいどうやって助けを求めればいいかを「アスペルガー症候群とはこういう障害です」って知るよりもエイミーの生きる力・スキルにつながると思うんだよね。そんなセルフアウェアネスのプロセスの先に「障害告知」がある形って理想的なんじゃないかなぁ。

とはいっても、支援が支援を受ける人に合わせて様々な様に、障害告知のやり方もその子にとって最適な方法ってみんな違うと思うから、今日のnoteのお話しは一例に過ぎないんだけど、障害告知に限らずセルフアウェアネスで自分を知っていくってどんな子にも無駄にならない大切な事だと思うのね。

だからちょっと小耳にはさんでもらえたらなと思って書いた今日のnote。誰かの「なるほどね~」に届いたら嬉しいな♪


セルフアウェアネスのこと、もっと知りたい方はこちらの過去ブログをぜひ!↓↓↓


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