「○○しながら」が苦手だった息子とマックフルーリー
「今日はちょっと友達とショッピングモールに行くから」という息子からの電話。
「私も仕事帰りにモールに寄る用事があるから、時間が合えば友達も一緒に送っていってあげるよ」と約束。
約束の場所に、息子はマックフルーリーを食べながら、友達はジュースを飲んだり、ソフトクリームを食べながらほぼ定刻にやってきた。
きっとその光景は、ティーンエイジボーイ達の何気ない日常の一コマなんだろうけど、私には特別な光景なんだよね。
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まだ息子が小学生だったころ、コンビニで飲み物を買ったり、お祭りで食べ物を買ったり、アイスクリームを買ったりしてもすぐには食べなかったんだよね。
他の人達が食べながら歩いてても、封さえもきらない。
で、おもむろに、座れる場所を見つけると、小走りに走って行って座る息子。そして、ちょっと不器用に封を開けて食べ始める。
その光景を見た大人達は、「チャビ君はお行儀がいいね」とほめてくれた。
でもこの息子の行動には、お行儀の良さとは違った理由があったんだよね。
「発達性協調運動障害(DCD: Developmental Coordination Disorder)」
そんな難しい名前の診断を息子はアスペルガー症候群と共にされていたんだけど、要は、目と手を使った協調運動(キャッチボールや、字を書いたり、ブロックを積み上げたり、はさみを使って紙を切ったりなどなど)といった、協調=コーディネーションの動きや「○△しながら◇□をする」マルチタスクがとっても苦手な子だったんだよね。
だから、
‐ 両手を使ってお菓子やアイスなどのパッケージをうまく開くのが苦手
‐ 歩きながら、それをこぼれないように保持するのが苦手
‐ 歩きながら、それを食べるのはもっと至難の業
だったんだよね。
だから「どこか座れる場所をみつけて座って食べる」というのが、息子が知らず知らずに身に付けた息子が自分の「苦手」とうまく付き合う方法だったというわけ。
こういう過去がなが~~~~~~くあったからね、息子が友達と一緒に歩きながらワイワイおしゃべりしつつマックフルーリーをほおばってる姿っていうのは、私には「息子の成長」っていう特別な光景だったというわけ。
障害があって、他の子より成長が遅かったり、育てるのが難しかったり…と色々あったけど、時間も根気もかけて向き合ってきた時間が長い分、こんな風に何気ない光景に喜びを持てる今が幸せだな~って思った今日のひと時。
※今日のNoteでは、「発達性協調運動障害」という視点から、息子の不器用さや苦手について書きましたが、例えば「字が書けない」一つとっても、その要因は、視覚空間認知、協調運動、運動企画、感覚の問題、姿勢保持…一つじゃないのを念の為に記しておきます。
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