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藤井風さんのPV『花』死と生、破壊と再生

最近の寒暖差にやられて、体調を崩してしまいました。
(頭が回っていないので本日短め&まとまり無しです)

こちらの記事をお読みの皆さんも
どうぞ体調にはお気をつけくださいね。

藤井風さんの最新PV『花』がリリースされました。
視聴して、感情があふれて興奮して
さらに体調が悪化してしまいました。(いい意味で)

才能と魅力が大渋滞を起こしていて
どの画面も色彩がとにかく美しくて眩しくて
風さんが性別も人種も越えている感じがして

そしてテーマは「死」

砂漠の中、棺桶を引いて歩く風さん
その棺桶の中に風さん自身が横たわっているという
少々ぎょっとするシーンから始まります。

「死ぬのがいいわ」もそうですが
どの曲の中にも共通して「死ぬこと」
それにより「生きること」に関するメッセージ含まれていると感じます。

昨年の紅白歌合戦を観ていて風さんの曲を聴いた家族が
「"死"って年末の紅白で言って大丈夫なの?」と
話していたのを妙に覚えているのですが
死ということはどうしてもネガティブに感じて
避けられがちだと思います。

私自身も死は怖いと感じる…
子供のころ夜眠るときに(特に病弱だったわけじゃないけれど)
何度も「死」を意識してしまって
自分が足元から消えて宇宙に霧散してしまう気がして
泣きながら親のところに助けを求めに行ったことを覚えています。

PVを観ていて
生と死の境目があいまいで、そして
生も死も美しくてどちらも祝福されてるように感じました。

サビのところで顔を隠したダンサーが踊るシーンがあり
ぞくぞくするような怖さがあるのですが
この部分についてYouTuberの「ずし」さんの解説が
非常にわかりやすかったです。

秋田に西馬音内の盆踊 (にしもないのぼんおどり)
という日本三大盆踊りがあり
顔を隠して亡霊に扮した踊り子たちが踊るのだそうです。

踊っているうちに生者と死者の境目が
どんんどんあいまいになっていくという意味があるのだとか。

(ずしさんの風さんへ愛があふれていて観ていて本当に楽しかったです)

冒頭では、黒装束の風さんが生きていて
カラフルな衣装の風さんが死んでいるように見えているのですが
曲の中盤で立場が入れ替わったという意味にも思えて
「生まれ変わり」あるいは
「大いなる変容」という印象も受けました。

タロットカードでよく怖いと言われるカードに
「死」と「塔」があります。

パッと見ぎょっとする絵柄のカードですが
「死」も「塔」も精神的に大きな変容を表し
それまで「これが大事、絶対に手放せない」と
固く握りしめ、固執して、
身動きがとれなくなっていたものを
意識的あるいは強制的に手放しすることで
心や精神が解放されて息を吹き返す、
生き生きと蘇るという意味になります。

…なんて、わかっていても
それまでしがみついていた
状態、立場、肩書き、人間関係、物…などなど
大きなものから小さなものまで
壊れてしまって手放さなければならない
もう元には戻れないと知ることは
痛みと悲しみを伴うと思います。

「破壊による変容を恐れない」で
というメッセージにも感じました。

タイトル画像:
UnsplashNature Uninterrupted Photographyが撮影した写真



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