モリリ

エッセイ、映画感想、文化、絵画、写真 映画であればカットされているような 日々のあれ…

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エッセイ、映画感想、文化、絵画、写真 映画であればカットされているような 日々のあれこれ インスタ→

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どこまでが自分の言葉なのか

的な話を書こうと思う。 ーーーーーーーーーーー noteはUSBメモリっぽい ーーーーーーーーーーー 最近、人生の小休憩をもらっているため、 観たものや感じたことをnoteに保存するようにしている。 というのも、その時その瞬間に思ったことや感じたことを1週間後には思い出せなくなってしまっていることが寂しくなったからだ。 そして忘れないでいるためにはそれを何回も反芻して記憶に定着させなければいけないが、楽しい出来事ならまだしも、「なんとなくこう思った。」程度のことをずっと

    • 「あつっ」 横断歩道で口から思わずこぼれた。 こぼれた「あつっ」が目の前に落ちていって肩から着地した。 むくっと立ち上がりこちらをちらり。 俯きながらユニクロに入っていったのを見た。 「待って~」と言って私もユニクロに入った。

      • 散り歩き効果(未開封)

        絵を描くことが自分と向き合うこと なのであれば 写真を撮るのは自分以外と向き合うこと という感覚がある。 街を眺めるときに 何を写真に撮ろうかと考えることで 見えるものがあって その被写体の存在意義だったり 誰かがそれを作った背景や 会議なんかを想像したり。 そんなことを考えている。 そして話は変わって 私はこれまで「散歩」があまり 好きではなかった。 早く行きたければ自転車でも車でも 使えば良いし 運動なら走れば良いし 散歩をする理由があまりわからなかった。 し

        • 【ネタバレあり映画感想】ミッシングー社会派プリズナーズー

          ミッシングを観てきた。 本作内ではBlankという アイドルグループが登場するが Blankといえば 同監督の作品である「空白」を想起させる。 この物語もいかにどうにもならないことに 「折り合いをつけるか」という物語だとわかる。 ーーーーーーーーー 青木崇高の存在 ーーーーーーーーー 「空白」では憤りの矛先が松坂桃李に 決定されるので 古田新太の 迫真の怒りが披露された。 本作においては基本的に 怒りのエネルギーのぶつけ先がない人たちを扱う。 これは作中に登場するクレー

        • 固定された記事

        どこまでが自分の言葉なのか

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        • 散り歩き効果(未開封)

        • 【ネタバレあり映画感想】ミッシングー社会派プリズナーズー

          【ネタバレ映画感想】デデデデ後章 とんでもない大傑作映画!

          デデデデ後章を観てきた。 興奮冷めやらぬ中レビューを書いていく。 ーーーーーーーーーーーーーーー 全体感想 ーーーーーーーーーーーーーーー オールタイムベスト級。 こんな傑作漫画があったなんて なぜ誰も教えてくれなかったのか。 前章のレビューから話しているが おんたんの話であり 我々の話。 そしてこれは「絶対」の物語。 自分が「これは絶対的だ」 と思えるモノや考え、信念はあるだろうか。 私はまだない。 というより恐らく消え去ったのだろう。 この時代に強い価値観を持

          【ネタバレ映画感想】デデデデ後章 とんでもない大傑作映画!

          木に登り、なまけしモノから学ぶ

          その名も、ナマケモノ。 ふとナマケモノの絵を描いてみた。 最近だとキラーナマケモノという映画が上映されていたりと、 何かと話題だ(?) 最近マイブームで、どこか親近感と愛着が湧いている。 なぜ絶滅せずに生きてこれたのだろう?とか、 なぜその生態になったのだろう?とか、 気になることも多かったので調べてみた。 ーーーーーーーーーーーー ざっくり生態について ーーーーーーーーーーーー 南アメリカ、中央アメリカの熱帯林に生息しているらしい。数種類存在するそうな。 木の葉がエ

          木に登り、なまけしモノから学ぶ

          【ネタバレ映画感想】スワロウーswallowー

          いつか観ようと思いながらも、観る勇気がわかず、先送りになっていたのだが、再生ボタンを押すところまで頑張ってみたら意外にもすんなり観れた。 本作、日本ではそこまで評価されてない感じか、、。 この題材を扱ってなおここまでの美しさを保ち、メッセージを伝えられるのかと驚いていたので。 あらすじはこんな感じ。 ーーーーーーーーーーーーーーー 散りばめられたこだわり ーーーーーーーーーーーーーーー 映画の冒頭、きれいな景色のシーンと対比して羊の解体シーンが映る。 ここの羊は「平穏

          【ネタバレ映画感想】スワロウーswallowー

          【ネタバレあり感想】実写版シティハンターとハードボイルド

          原作の漫画は読んでいなかったが、 鈴木亮平さんが話題だったのでNETFLIXのシティハンターを観てみた。 想像していたより面白かった。 あえて誇張するが、鈴木亮平さん演じる冴羽 獠(さえば りょう)、 この男が一人ですべてを担っていたとまで感じた。 ーーーーーーーーーーーーー ハードボイルドと冴羽 獠 ーーーーーーーーーーーーー 個人的に最近ハードボイルドな人物を主人公にしたコンテンツを観ることが多く(NOPEのOJ、あとはオッペンハイマーなんかもそうかな)、 ハードボ

          【ネタバレあり感想】実写版シティハンターとハードボイルド

          【ネタバレ感想】三体 NETFLIXドラマ 

          NETFLIXの「三体」を一気見した。 これは一気見しないと全く分からなくなるぞという危機感がそうさせたと思う。内なるジョージ、ありがとう。 さて、ジョージに一瞥をくべ退場してもらいながら、 本作の感想をざっくり話していく。 原作の小説が非常に話題だったが、 本屋で5~6巻ある本作と対峙したとき、ポケモンのサトシばりに「NETFLIXにまかせた!」と帽子を逆向きにして帰ったのを思い出した。 あらすじはこんな感じだ。 ここからもわかるが、とにかく壮大なスケールだった。

          【ネタバレ感想】三体 NETFLIXドラマ 

          【ネタバレあり感想】NOPE/ノープ

          ジョーダン・ピール監督の映画は「ゲット・アウト」や「アス」を観ていたので、本作も同じようなイメージを持ち、鑑賞に臨んだ。 結果的には思っていた内容とは違ったが、面白い内容となっていた。 後々色々な方の解説なども見ながらふむふむと学びを深めた。 黒人の歴史、「見る・見られる」、搾取の構造などへの言及に関してはその辺りは他の解説記事に任せつつ、 個人的に感じたポイントだけピックアップして話していこうと思う。 ーーーーーーーーー 冒頭5分のシーン ーーーーーーーーー チンパン

          【ネタバレあり感想】NOPE/ノープ

          【とっ捕まえたい】鬼教師になる境目

          あー、とっ捕まえたいなぁ 境目をとっ捕まえて眺めたいなぁ 【鬼教師になる境目】 新卒から鬼教師として教壇に立つわけではないのだから、 きっと何かのきっかけがあったに違いない。 自分が昔ビシバシ指導を受けて、それが成功体験としてカウントされているのか、 はたまた、GTOの再放送を穴が開くほど観たのか。 人によってそれぞれだろうが、 その境目があるはずだ。 そもそも鬼教師とは?となるが、それは気にしない。 近づけば近づくほど消えていく虚像みたいなものかもしれないからだ。

          【とっ捕まえたい】鬼教師になる境目

          【感想】「画聖」雪舟伝説ー京都国立博物館ー

          京都国立博物館で行われている雪舟伝説にいってきた。 前情報では、あくまで「雪舟展ではない」らしいとのことだけ仕入れ、いざ。 まだまだ美術の歴史に疎いこともあり、歴史の重厚さなど感じ切れないところはあったと思うが、 それでも目の前で作品を観たときに思うことはそれなりにあった。 まずこの展覧会自体は、「いかに雪舟がすごいか」について示すものであり、3Fの最初のスペースで雪舟の作品を網羅することは終えていた。 そして、個人的にはそれで十分すぎるほど十分だった。 「息を呑む」とい

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          グレー

          誰の家でもなくて、誰かの家であってほしい ただの箱ではなく、家 朝ではなく、昼 昼ではなく、朝 曖昧さは苦しく、美しい 意識していると、離れたときに気付くものがあって 近くにあるときに知りたかった

          【ネタバレあり映画感想】青春18×2 君へを続く道

          藤井道人監督の映画を観てきたので、 ネタバレありで感想を書いていこうと思う。 DAY AND NIGHTでは清原果耶の怪演、また陰影や善悪の表現が完璧な仕上がりだったので画の綺麗さは間違いないだろう思い、 目当ての時間に席が空いていなかったことでしぶしぶ1つ後の上映時間になってしまったにも苛立つことはなかった。 観たざっくりな感想としては、ラブストーリーかと思ったら、とても上質なロードムービーだった。 ラブストーリーだと思って観に行くと少し物足りない人もいるかも。 ここ

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          【映画感想】【傑作】「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章」 原作未読 ややネタバレあり

          鬼教師が鬼教師になる瞬間をとっ捕まえたい。 どうもモリリです。 早速タイトルの話をしていこう。 「デデデデ」を映画館にて観てきた。 エンドロールが終わって一発目の感想は、 「あー、確実にここ最近の映画で圧倒的ベストの作品だな、、」 というものだった。 割と映画はよく見るほうだと思うのだが、ここまでビビッと来る映画はなかなかお目にかかれない。 とまあ、まだ前章なのにこれくらいには全然ハードルを上げれちゃうのである。 なぜ観ようと思ったのか 浅野いにおの作品は『おやすみプン

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          オッペンハイマーを観た感想(構造主義)

          オッペンハイマーすごかった、、。 そのすごさはいろんな人が文字に起こしているので、 観てもらったらいいのだが、 個人的に今回話したいのは、 構造主義の観点から見た「オッペンハイマー」だ。 つまり、「環境次第で誰でもそういう行動しちゃうよね」ということだ。 オッペンハイマーは文化的な素養もあり、政治にも関心があり、道徳心もある女好きだ。ただ物理学がすこぶるできた。 元カノが亡くなってしまったときには、憔悴した。 そう、我々と何ら変わらない人間である。 冒頭のシーンで、オッ

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