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銭湯に戻る

久しぶりに銭湯に行った。実に久しぶりだ。まあ、そうとも言い切れないのだが。月にザックと1、2回行ったと思う。しかし、今回は一人での銭湯帰りである。

昨年、私が銭湯好きであることを頻繁に話していたので、皆さんは驚かれたかもしれない。実のところ、銭湯は私の人生にとって奇妙なほど重要な一部となったのだ。

とにかく、今日の夕方行ってきた。大した理由もなく、と言いたいところだが、内心はわかっていた。一番大変で忙しいときに、銭湯は私の人生に安定感を与えてくれた。私がKO-D無差別級チャンピオンだった頃、それは私の日課の一部だった。まず、スケジュールがハードで、体にいい感じがした。次に、まだ肩に負担がかかっていたので、その痛みを和らげてくれる感じもあった。第三に、日課の一部だった。

この間、私は自分の日課にとても夢中になった。起床し、肩の薬とサプリメントを飲み、ジムに行き、銭湯に行き、日常的に電気鍼とスポーツマッサージを受ける。私は今までの人生で一番、自分のルーティンに没頭していた。ある人にとっては、チャンピオンベルトはただのベルトであり、小道具であり、アイテムなのかもしれない。当時の私にとって、それは本当に責任のように感じられた。

もちろん、銭湯には多くのメリットがある。血液循環の改善、疲労やストレスの解消、新陳代謝の向上などだが、それだけでなく、日々の課題も与えてくれる。もちろん、銭湯には熱い風呂と冷たい風呂がある。

氷で冷やした風呂は毎日のライバルだった。もちろん、誰だって氷水には入りたくないだろうが、当時は何の疑問もなく毎日入っていた。それが今日、すべての気持ちを蘇らせ、これを書く励みとなった。

11月にタイトルを失い、12月にはD王を辞退し、1月には体調を崩して手術を受け、その回復を経て、私はこれまで以上にやる気を感じていたはずだった。今のところ、私は健康だ。自分の人生を取り戻した......しかし、逆のことが起こった。まったくやる気が起きなかった。上野が冗談めかして「お前、本当に手術後の気持ちしか言わないんだな」と言ったことがあったが......。舌も噛まなかったし、やりたくないこともやらなかったんだと思う。

でも、やりたくないことをやるにはパワーがいる。

私は氷風呂に入りたくなかったが、今日数ヶ月ぶりに入った。氷風呂に入りながら、「思ったより悪くないな」と思い、目に涙が浮かんだ。これがやりたくないことをやる力だ。それがルーティンの力であり、モチベーションなのだ。辛いことを乗り越えて前に進む。

挫折したという感覚はなかったと思う。ジムに通い続け、リングでベストを尽くしながらも、心の中では方向性を見失っていた。キング・オブ・DDTという大きなチャンスが迫っていること、そして7月にDDTが再び両国にやってくることを知ったことで、また自分の中に戻ってきたんだと思う。今日は無理やり自分を取り戻したので、以前のように突き進むことができる。

これは単なる戯言かもしれないし、私の戯言かもしれない。いずれにせよ、私は今日、サウナのありがたさを本当に感じた。自分が何者であったか、何者であるか、そしてまた何者であり得るかを思い出させてくれた。

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