偏愛食品#448:パチパチパチは愛の言葉(1769/1000)
「La La Means I Love You」はフィリー・ソウルの名曲中の名曲。
オリジナルのデルフォニックスも、山下達郎をはじめとしたカバーもいい。
邦題は「ララは愛の言葉」。
まんまやないか~!
と、誰しも思うと思うけど、まあでも1968年にはこれがベストタイトルだったんでしょうね。知らんけど。
そんなLLMILYは、レコード時代フィリーソウルの中古輸入盤コンピレーションで初聴きした曲。「Me And Mrs. Jones」とか「If You Don't Know Me By Now」などと共に愛鳥週間、じゃないや愛聴習慣があったものです。
いいよね、ソウルバラード。
さて、そんな話とはまったく関係なく、ある日熱海駅の新幹線改札内にあるギフトキヨスクににゅうっと入店したワタクシである。
喉が渇いたアイスコーヒー飲もう。
ただそのことだけを思い、ただそのためにアイスコーヒー(この場合はタリーズ・バリスタズ・ブラック)を買おうとして。
しかしこういうときでも目はうろうろしてしまうもので、アイスコーヒーが並ぶ棚とはねじれの位置にある棚に見覚えあるものを見つけてしまった。
「8の字」だ!
あの印象的な書体の「8」は「8の字」で間違いない。間違いないけど、色が違う。
なぜに緑?
と、ここまでを8ナノ秒の間に、つまり光が真空中を2.4m進む間に考えた。
ここからは8の字を説明しますよ(じゃなきゃなんのことを言っているのやら、ですからね)。
8の字とは、不肖ワタクシによって本年4月に発見されたお菓子である。
いやそれはあまりに自分本位な説明だな(4月12日のnoteに書いたってだけのことだからね)。そうじゃなくて、8の字は戦後すぐに作られ始めた静岡銘菓であります。1966年に今の8の字と名称変更されたそうだけど、長く愛され続けているお菓子なんですね(とこれは会社ウェブサイトからの受け売り)。
たまたま見つけた8の字は、不思議に美味しい。懐かしく豊かな味。
そんな意識が芽生えていたから、グリーン8の字が目に入ったのでしょう。
商品を手に取ってみると、さすが静岡お茶どころ。グリーンは熟成抹茶の色なんだ。
買うでしょう~。
あれだけ一口惚れしたお菓子の新しい味だもの。
いそいそと帰宅して、さっそく開封。
ちなみにパッケージはこちらです。
一口食べると食感はもちろん8の字。
そして味は、も、もちろん、抹茶。
うーん、想像していたのは、抹茶を凝縮したような味だったのだけれどちと違う。まあでも考えてみればボーロですからね、小麦粉や卵の風味が強くて当たり前。
とアタマが納得すれば、グリーン8の字を正当に味わうことができるってわけ。
軽さと甘さと抹茶の香りとささやかな苦味と。
これはこれでアリだよ。
皿に並べた888。
これは静岡で連綿と続くお菓子屋さんが奏でる愛の歌である。
そんなことを考えながら、お茶をずびびと飲み、8の字をさくりと食べるのでありました。
うましうまし。
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