続きのない話#540:草刈り真っ青!(1766/1000)
農場の法面がたいへんなことになっています!
と、オトワファーム農場長のO俣さんから写真を添えたSOSが届いた。
そいつはたいへん!
昨年女装、じゃなくて除草にご協力いただいた熱海キコリーズのキヨシに連絡して、さっそく現地に飛ぶ!
新富士駅で乗ったタクシーの運転手さんが、さっき富士山まで行ってきたといきなり話し始めた。
聞いてみると、新富士駅と富士山駅とを間違えたお客さんがいたのだとか。。。
おおっ!
どよめく車内。
富士山駅とは富士急じゃないか。こちらは東海道新幹線だよ。間違えるにもほどがある、って間違えるときはそういうもんだけどさ。
なんでも富士山駅で友だちと待ち合わせて、一緒にフェスに参加すると言っていたらしく。
泣きそうな顔をしていたもんだから、渋滞などで止まっているときにも時間で加算されるメーターはストップして、距離だけで払ってもらったのだとか。それでも1時間半、2万円近くかかったというのだから、そりゃ泣けてくるよね。
「その人は先生だっていうからさ、先生終わってるねって言ったんだよ」と運転手さんは続ける。
そ、そんな鞭打つようなことを言うなんて。殺生な~。
その後の話。
フェスはどこでやってるのかと調べたら、もしかすると富士山こどもの国だったのかも。でもこれって、新富士駅からシャトルバスが出ている。
もしかして先生、タクシーで富士山駅まで行って、友だちと延々戻ってきたのかもしれない。(地図を見ると壮大な無駄足なことが分かりますよ)
だとしたら泣きっ面にハチだなぁ、かわいそうに。
でも先生にはこう言わざるを得ない。
「先生、終わってるね」
という寄り道はともかく。
ファームに到着し、キコリーズの皆さんとさっそく見分に。
なにしろ3000平米くらいある法面で草木が自由自在に人生を謳歌しているので、繁って茂って繁茂している。
写真手前から向こうの建物まで、左側が全部法面。しかもこれで全体の半分ほどですからねぇ~。どこから手を付ければよいのか。
人も熊もいないからか野イチゴも伸びやかに繁茂しております。
これはクサイチゴかな? 食べてみるとほんのり甘く、酸味が少々。ああ、豊かな自然。
なんてことを言っている場合ではないのだよ。
豊かすぎる自然をなんとかしないと。
日本語では緑のことも青っていうことがありますよね。青信号とか。
だからホントにこの緑の大群を前にして、ちっぽけな人間一同真っ青なのです。
昔、半村良の「妖星伝」を読んでいたら、地球には過剰なまでに生命が満ち溢れている、妖星とは、すなわち互いの生命を啖い合う地球のことである、なんて書かれていたのですね。そういう視点の文章に触れたことがなかったのでびっくりしまして。以来、こういう草や木がもさもさ生えているところを見るたびに思い出します。
妖星の法面もまた然り。
さて、これ、どうしたものか。
かつては道だったが今や道なき道となった斜面を登るキコリーズ。
実際の樹木を見て、距離を実測し、アプリで当たりをつけ、2時間ほどの調査はこれにて終了。
データを持ち帰って作業量と費用を見積もり、スケジュールを調整する、とそんな段取りとなります。
このジャングルがいったいどのようにきれいになるのだろう。
結果が楽しみだよ。
ちなみに農場へはこのようなアプローチを通って行くこともできます。
そして農場からはこのように雄渾な富士の姿が望めます。
ああ、今ごろ迷子先生も富士山を眺めているのだろうか?
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