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何も起こらない生理予定日

ついに生理予定日が来た。
今日きっと世界で一番トイレに行ったのは私ではないかというくらい、トイレに行っては確認した。
そしてもう1日が終わろうとしているが、今のところ何も起こっていない。
だがしかし、今の私は焦ってもいなければ、ほっとしてもいない。かといって、不安でもない。

私は人工授精をしたので、明後日hcg値を調べる血液検査をする。
なのでいずれにしても、正式な検査をするので、もう自分では妊娠検査薬は使用しないことにしたのだ。
あんなにデスパレートだった私にしては、すごい成長ではないかと思う。

ここまでの思いに至ることができた経緯は、色々調べに調べ、考えに考えた結果がある。
卵子は約3ヶ月をかけて成長するという。つまり、先月の私の卵子は1月に生まれた卵子なのであり、その時は妊活をオフィシャルに始動させていなかったので、まだ生活や食事改善を見直していなかった時期で、正直その状態での自分の卵子の質には自信がない。
私が生活スタイルをガラリと変えたのは2月からなので、卵子の質が改善されたとしても、それは今月完成する卵子からなのだ。

もちろんドクターもこのことはわかっていたと思うが、私の卵子の在庫が少ないことを考慮して、とにかくなる早で人工授精をしたいという私の熱烈な希望に寄り添ってくれて、最速で行ったのが今回の第一回人工授精だった。

つまり、今回の一発目は「やらないよりはマシだから、とりあえずやってみよう」的挑戦だったのだ。そのことにやっと気がついた。
めちゃくちゃ個人的見解だが、世の中の1回目の人工授精の成功率が統計的に見ても低いのは、誰しも1回目の人工授精までに質の良い卵子への準備が間に合っていないからではないだろうか。精子も同様かもしれない。
妊娠を意識した生活をして、質の良い卵子を作っていくには時間がかかるのだ。
サプリの効果が体に現れるのも、3ヶ月後だという。

それを知ったことで少し気持ちが軽くなった。諦めがついたとは言い過ぎかもしれないし、もちろん赤ちゃんを授かれるならそれに越したことはないが、今回うまくいかなくても、次回の卵子の方が確実に良い状態であるなら、それはそれでその方が良いだろうと思えるようになった。
焦りは禁物というが、昨日までの私はとにかく焦りに焦っていたが、知識のない状態で無駄に焦るだけでも結局何も得をしないということがわかった。
そう思えたら、生理が来ても来なくてもどちらでも良いと、大きな心で待ち構えることができるようになった。
そして、これこそが本当に赤ちゃんのことを考えているという証になるため、自分のことも誇らしくも思えるようになった。

妊活は、人間を成長させる。
私がドナー精子との人工授精を本格的に決意してからたった3ヶ月しか経っていないが、その3ヶ月の間で、私はたった一人で大きな冒険をしてきた。その旅の中で、私は大きく成長したと思う。
私の精神の成長とともに、私の卵子も一緒にどんどん磨かれていっていることを期待したい。

そして私のマインドも、着々と「母」になっていっていることを、願うばかりなのである。


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