【婚約破棄】INTJ女の浮気への思い

※あくまでも私のお気持ち整理であり、全てのINTJ女性が当てはまるわけではないかと思います。

普通ってなんだろう

「普通、好きな人とは結婚したいし、その人との子供はほしいでしょう」

私は「普通」とはなにかをずっと考えて生きてきたし、今もなお考え続けている。みんながやっているから、という理由で何かを始めたことはないと思う。なんとなく、じゃだめなの。

結婚式なんて、疑問だらけだ。これだけで一本記事が書けてしまうので、機会があればまた書きたいけれど、ここでは1つだけ触れたい。

私が元婚約者とブライダルフェアに訪れた時の話である。
「新郎様はこちらに」と案内された彼はゲストに向かって右側
「新婦様はこちらに」と案内された私はゲストに向かって左側

「これ、男女でどちらが座るか決まっているんですか?決まっているとしたらなんでですか?」
私は素直な疑問をプランナーさんにぶつけてみた。
「あっ旦那様は婿養子ですか?その場合は逆になることもありますよ!」

…違う。それは回答にはなっていない。

披露宴の席次・席順では新郎新婦が座るメイン席に向かって左に新郎側のゲスト、右側に新婦側のゲストが着席するのが「普通」なのだという。婿養子の場合は左右逆になることもあると。
でもその理由は説明されなかった。他にも色々気になることはあったのだが、質問しても「こういうものですよ!幸せですよね!」で流されてしまい、だいぶ混乱してしまったのである。この幸せのゴリ押し空間で、突っ込んだ質問をするのは憚れて、私は言葉を飲み込んでしまった。プランナーさんの困った顔なんて見たくないからである。

そんな私が、「普通は、普通はさ?婚約中に浮気なんてしないんじゃないの…?」と絶望して婚約破棄になるのだから皮肉なものだなと思う。

好きとはなにか

人を好きになることが殆どない。恋のはじまりは甘美なものかもしれないけれど、私はむしろ苦手だ。恋に「落ちる」って表現できるけど、人を好きになる感覚がそもそも怖い。他人のことは基本的に疑ってかかるし、信じるまでにも時間がかかる。自分の中に理想像がはっきりとあって、それを超えてこないと好きになれない。
「君の理想になるからどうかもっと好きになって欲しい。」そう言ったあなたは、たくさん私のために努力をしてくれていたのだと思う。あなたはとても愛情深い人だったから。
溢れるぐらいの優しさと愛情を私に与え続けて、彼とともにずっと生きていきたいと願えるようになった頃、あなたは他の誰かとの恋の熱に浮かされて、私のことを簡単に殺してしまった。

私にとって誰かを好きになることは相当にハードルが高い。でも、一度好きになったら、どこまでも深く、愛してしまうのかもしれない。
「君はどうしてそんなに優しいの?」なんて、私は本当に大切にしたい人だけを大事にしたいのよ。あなたみたいに、誰からも好かれたいなんてわがままは言わないの。私はあなたを愛情深い人だと思っていたけれど、もしかしたらずっと私のほうが愛情深いかもよ?
どうか、私の愛情深さに気づいて、後悔してくれるといいのだけど。きっとあなたは忘れてしまったんだろうね。

気づいてしまった私

入籍までは、あと数週間というところだった。ダイヤモンドがキラキラ光る指輪が手元にあったけれど、左手の薬指にはめるその日はついに来なかった。
点と点が繋がって、線になって、裏切りの全てに気づいてしまった時ー。
氷のようにツンと冷たい空気が流れて、心臓がバクバク鳴って、そして呼吸ができなくなって…。

私が気づかなかれば幸せだっただろうか。

その手で、私ではない誰かに触れたの?
その口で、私ではない誰かに愛を囁いたの?

実は、こういった感情はあまり湧かなかった。でも、彼の手も口も、何もかもが信用できなくなった。

私達の信頼関係を壊すようなことをしたことが何よりも悲しかった。その浅はかさが、本当に理解できなかった。数多の嘘がどうしても許せなかった。
「愛しているのは、君だけだ。本当に申し訳ない。結婚しよう」とあなたは何度も言った。
許したい、なかったことにしたい、でも許せない。
彼が嘘をついた相手は私だけじゃない。別の誰かにも、数多の嘘を重ねていた。私の存在を勝手に殺しておいて、他の誰かに「好きだ」と伝えていた。

90%のあなたを愛していた。
でも、10%のあなたがどうしても許せない。

それでも私は許したかった。絶対に浮気や嘘なんて許せないのに、一度愛した人をこのまま許すことが愛なのかもしれないとも思った。
そして私は壊れていく。ボロボロになって、立ち上がれないぐらいに。

結果的には、婚約破棄となって、散々積み重ねた信頼や愛情は私達の前からきれいになくなった。
だって、許したいとどんなに願っても、私の頭に私自身が冷静に問いかけてくるのだ。

「あなたはもう気づいているでしょう?今後、信頼関係は彼と築きあげることができないと。疑い続ける人生になると。あなたの幸せはここにはないの。」

何度も考えた。あんなにも優しくて愛情深い彼を変えてしまったのはこの私のせいだと。
理由があるのなら全部知りたい。それでも彼は「君に悪いところなんて一つもない。全ては僕が悪い。」と涙を流していた。なにもわからなかった。こんな事になってしまった現実が。この後に及んでも、私を傷つけたくないと逃げようとするあなたのことが。そんなのとてもずるい。

気づいてしまった私が悪いのか。見て見ぬふりをすれば幸せになれたのか。
話の矛盾に気づいてしまうぐらい、相手の話を覚えている私がおかしいのか。論理的に相手を責め立ててしまった私が悪いのか。彼の気持ちへの共感力があまりに低い私が悪いのか。

思考は止まらない。自分を責め立てることがやめられない。彼の弱さが原因だとしても、その弱さを浮き彫りにしたのは、この私ではないか。そうでないなら、こんな裏切りになってしまう理由があまりにもわからない。

過去にはどうしたって戻れない。それでも、あの頃に戻れたのなら、ミスを侵さずに生きていけるのにって何度も後悔した。

元婚約者との思い出には今でも恋をしている。
思い出のあなたは、私をこれ以上傷つけることがない。
だから、今でも思う。自分の理想とプライドの高さで、今後誰のことも愛せないのであれば、彼と一緒にいればよかったのかと。
それでも、ボロボロになった自分のことが大嫌いだった。そんな自分が許せなかった。

今でも、この選択が正しかったのか、わからなくて涙がこぼれる日がある。
今後、もう一度誰かを信じて、愛することができるのだろうか。
今度こそ、お互いに最大の味方であり続けたいと願っている。

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