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日記とエッセイ

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【育児エッセイ】今日の顔

【育児エッセイ】今日の顔

娘が生まれて5ヶ月が経った。
少し小さく生まれた娘はその面影もなくメキメキと大きくなってくれた。

ほっぺた、おなか、うで、ふともも。
からだのすべてがずっしりとしていて、たぷんとしている。

どんどん大きくなる娘は毎日顔が変わっていく。
お父さん似?お母さん似?という定番の話になると、私を知る人からは決まって私に似ていると言われる。

私に似たまま、毎日顔が変わっていく。
けれど夜中に、私の腕の

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新しい扉をたたいて

新しい扉をたたいて

ずっと気になっていたカフェへ出かけた。

夫に娘を見てもらい、ひとときの休息。
カフェまでは歩いて行った。
イヤホンをつけて好きな音楽を聴く。
冬の冷たい風に吹かれても、心は温かかった。
これまでは普通に出来ていたことが、今となっては贅沢な時間になった。

はじめて来たそのカフェは店主が一人で営んでいるらしく、席数も限られていて空間も狭かった。
扉を開ける時、楽しみな気持ちよりも緊張が優った。

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「反省する」と「落ち込む」は別物だ

「反省する」と「落ち込む」は別物だ

最近気づいた、私の認知の歪み。
それは「反省しなさい」と言われたら「落ち込みなさい」と頭の中で変換されていたこと。

反省することの目的は、同じ過ちを犯さないことにあると思う。
それなのに私は反省の態度を示すことに注力し、肝心の「次はどうすれば良いか」を考えられないくらいに気を落とすようになっていた。
失敗してしまった自分は最低だ、生きている価値がない、といった具合まで毎度落ち込む。

落ち込んだ

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【近況報告】29歳になりました

【近況報告】29歳になりました

29歳になりました。20代ラストスパートです。

去年の今頃は子どもを授かったことをまだ認識できなかったぐらいの時期。
それが今や生後3ヶ月の育児に奮闘しているのだから人生とは不思議なものですね。

母になってはじめての誕生日

出産を経験してから初めて迎えた誕生日でもあり、なんとも感慨深いです。
29年前、私の母親はどんな思いで妊婦生活を過ごし、出産を終えたのか。
照れるけどいつかじっくり聞いて

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赤ちゃん誕生!

赤ちゃん誕生!

少しお久しぶりです。
以前より妊娠経過を綴っていましたが、
無事に赤ちゃんを出産しました。

母子ともに健康で、出産から早くも1ヶ月ほど経過したところです。(新生児期ってあっという間だ)

noteにコメントなどいただいた方、本当にありがとうございました。
中には同じく妊娠中という方もいらっしゃいました。皆さんが安産で、大切な赤ちゃんに出会えることを心から祈っています。

赤ちゃんは予定日より1週

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秋の散歩日記

秋の散歩日記

秋、散歩をしていると色とりどりの香りが鼻を掠めて横切っていく。

ピークを迎えた金木犀の甘い香り。
野焼きの香ばしい香り。
どこかから漂ってくるタバコの苦い香り。
昔住んでいた町を思い出させる、冷たい風の香り。

人々が生活をしている。
帰ってくる人、これから出かける人。
この世界は理由があってもなくても生きていていいのだ。
そう思わせてくれる静かな雲。

川の周辺を一周してみる。
散歩をしている

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最近のこと(臨月に入りました)

最近のこと(臨月に入りました)

早いもので、産休に入ってから1ヶ月が経とうとしている。
そして出産予定日までいよいよ3週間を切り、「正期産」といういつ陣痛が来てもおかしくない時期に突入しました。

お腹の中の赤ちゃんは、平均より少し体重が低いものの毎日成長してくれている。
体が大きくなった分、子宮内で動けるスペースも狭くなっている時期なのだけどそれでも力強く動いてくれる。たまにお腹の皮膚を内側から破られてしまうのではないかと思う

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言葉を呪いと思いたくない

言葉を呪いと思いたくない

最近の気づき。
私は昔から言葉を真に受けすぎるところがある。
もっと具体的に言うと、誰かに何かを言われると必ずその通りにしなくてはいけないと思いすぎているところがある。

たとえば友人と飲食店に出向いた時、メニュー表を見た友人が「以前この店にきた時、この料理が美味しかったよ」と教えてくれたとする。そうすると私はその料理しか選べなくなってしまうのだ。

それはなぜか。
「その通りに行動する」ことでお

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本屋の温もりを思い出して今日も生きる

本屋の温もりを思い出して今日も生きる

私にはお気に入りの本屋がある。地元ではない街に暮らし始め、なかなか馴染めず心細かった気持ちにやさしく明かりを灯してくれた場所。そのひとつがその本屋である。大型の書店ではなく、小さいけれど長らく愛されてきた地元の本屋で、数年前にリノベーションをしてカフェと雑貨屋が併設され、より安らぎの空間となった。新刊の本もあれば、マニアックな本もある。私の好きな詩集も豊富に揃えている、そんな本屋だ。

この本屋に

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おかげ犬に思いを託して。(産休に入りました)

おかげ犬に思いを託して。(産休に入りました)

産休に入りました。
自分がこんな文章を書く日が来るなんて、書きながら信じられないでおります。
だけども平日の今日、仕事に行かず善光寺付近に出かけ、陽気に包まれる観光地と人々の輝きを見て私は日常だった大きな枠組みから外れたのだと急に実感が湧いてきたようにも思います。

さて、産休・育休をいただくにあたってお世話になった職場の方々にご挨拶まわりをしたのですが、感謝の気持ちとしてこの子を選びました。

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【3行日記】答えが出る日はそうそうに来ない

【3行日記】答えが出る日はそうそうに来ない

7月27日(木)
・会社を近々辞めてしまう人と仲の良いメンバーでご飯屋に行った。会社を辞めると同時に長野を離れてしまうということで、最後に長野を満喫してもらうべく蕎麦屋へ。楽しい会だった。

・「君たちはどう生きるか」を観てから、私生活で「さて、私はどうやって生きようか」と自分に問いかけることが増えた。

・暑い日が続いている。「梅雨明け十日」という言葉を最近知った。そろそろ雨が恋しいな。光量の多

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【3行日記】暑さは心も蝕む

【3行日記】暑さは心も蝕む

7月24日(月)
・朝目が覚めた瞬間から体と心が重く、無理に動こうとすると涙がポロポロ出てきたので仕事を休んだ。罪悪感がたっぷりだったけど、今ストレスを溜めることは良くないと自分に言い聞かせた。

・職場の人から借りている西加奈子のサラバを読み進めた。最初はあまり読み進められなかったけど登場人物が増えて面白くなってきた。

・暑くて暑くて仕方ない。ごはんを食べた直後は息苦しさしえ感じる。この夏がち

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【3行日記】完成を楽しみにすること、信じて進むこと

【3行日記】完成を楽しみにすること、信じて進むこと

7月26日(水)
・奈良県で学生をしている妹が昨日から体調を崩しているそうで気が気でない。何度かLINEでやり取りをしているけど、自分が近くにいないことをやるせなく思う。

・8月の夫のシフトが仮決定した。お盆休みは半分くらい合うみたいでとても嬉しい。大掃除頑張るぞ!

・珍しく会長と雑談をした。会長の田んぼを眺めながら。会長はかれこれ25年ほど趣味で田植えをしているそうだ。今は土用干しという期間

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【3行日記】縫い目に思いを託して

【3行日記】縫い目に思いを託して

・先日の妊婦健診でさらしを巻くことをおすすめされたので、今日はさらし布を自分用にカスタムするため珍しく針仕事。ミシンがないため2.5mのさらしをひたすら塗った。所要時間4時間とそこそこの作業でしたが全然苦痛じゃなかった。

・針仕事をしながら、YouTubeでクイズノックの読書会の動画を3本ほど見た。どれも良い内容だった。やっぱり文学の話が大好き。

・Amazonプライムデーの時に購入したECH

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