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【フランスおいしい旅ガイド】ロレーヌの郷土料理

ジャンヌ・ダルクの故郷ロレーヌ地方は、暑さ寒さの比較的厳しい内陸性気候の高原地帯である。ヴォージュ山脈1つ隔てたアルザス地方とともにドイツ領となった時代があるにもかかわらず、ドイツの影響はアルザス地方ほど顕著ではない。ロレーヌの人達は特に豚肉を好み、ベーコン、ブーダン、ソーセージなどの豚肉加工品はこの地方の特産物となっている。

スープ


○ロレーヌ風ポテPotée Lorraine

ポテとは、塩漬けの豚肉とキャベツを主体に他の色々な野菜を加え、ポ Potと呼ばれる深鍋でごった煮したスープの一種で、ポ・ト・フーの豚肉版ともいえる一般的な農民料理である。フランス中でその土地独特の産物を利用して作られているが、ロレーヌ地方のものは、ソーセージ、ジャガイモ、人参、カブ、サヤインゲンなどが入る。

○ベーコンのスープSoupe au Lard

水の中にベーコンを入れて煮てから、玉葱、パセリ、エシャロットなどの香りをつけたもの。スープ皿にしいたパンの薄切りの上に注いで出す。伝統ある豚肉加工品作りで名高いロレーヌ地方ならではの料理である。

○ナンシーのブーダンBoudin de Nancy

豚の血と脂肪をベースに、玉葱の細かなみじん切り、種々の調味料、香辛料を加えて腸詰めにしてゆでたもの。

○ブーダンのスープSoupe au Boudin

ブーダンをゆで、ゆで汁を塩、胡椒で調味したもの。

その他の料理


○クネープKneppes

ロレーヌ地方のジャガイモの団子。皮ごとゆでたジャガイモを裏漉しして、溶き卵、塩、刻みパセリを加え、丸めて塩水でゆでる。

○パンクーフルPankoufles

ジャガイモの細い千切りと牛挽肉のロレーヌ地方のガレット。

○ブーレイ風カエルのグラタンGrenouilles à la Boulay

エシャロット、パセリなどの香味野菜を混ぜたパン粉をカエルのもも肉にまぶしてグラタン皿に並べ、同じパン粉とバターを少しちらしてオーヴンで焼いたもの。

○カエルのムースリーヌMousselines de Grenouilles

カエルの身をすり身にして生クリームや卵と合わせ、湯煎にしてオーヴンで焼いたもの。

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