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【フランスおいしい旅ガイド】ポワトゥー=シャラントの都市別食べ歩き方

美食の国フランス。フランスの各地方には、その風土を活かした料理や伝統的なお菓子があります。フランスを20の地方に分けてそれぞれの特徴をご紹介します。今回はポワトゥー=シャラント地方です。

ポワトゥー=シャラントPoitou-Charentes

フランス西部、ロワール川とジロンド川の間、大西洋に面した地方。ポワトゥー地方には「緑のヴェネツィア」と呼ばれる美しい沼沢地帯が広がる。ポワティエは、ガリア・ローマ時代から続く町で、8世紀にはイスラム(サラセン)の軍勢を撃退した「ポワティエの戦い」が繰り広げられた舞台である。9~10世紀は公国であり、その後他の西フランス地方と同様イギリス領となったが、1369年フランス王国領となる。山羊の飼育はフランス随一。またシャラントでは牛の牧畜が盛んで、乳製品、特にバターは質、量ともにノルマンディと肩を並べる。シャラントとシャラント・マリティムに広がるブドウ栽培地が、コニャックの里。

*ポワトゥー=シャラント地域圏は、2016年1月1日、アキテーヌ地域圏、リムーザン地域圏と統合し、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏となっている。

データ
県名:ドゥー・セーヴルDeux-Sèvres、ヴィエンヌVienne、シャラント・マリティムCharente-Maritime、シャラントCharente
旧地方名:ポワトゥーPoitou、オニスAunis、サントンジュSaintonge、アングーモワAngoumois
主要都市:ポワティエPoitiers

特産品
シャラントのバター(AOC)、ドゥー・セーブルのバター(AOC)、クルミ油、ニオールのアンジェリカの茎の砂糖漬け、バルブジュの肥鶏

アルコール
コニャック、ピノ・デ・シャラント(ブドウ果汁にコニャックを添加して作ったもの)

おすすめお土産
モンモリオンのマカロン

■都市別ガイド

パリとボルドーの中間に位置するので、ボルドーへ行く途中に立ち寄ったり、お菓子が目的なら、ポワティエからモンモリオンを通り、リモージュへ行く手もある。

●ポワティエPoitiers


ポワティエは、ポワトゥー・シャラント地方の中心都市。パリから200km、クラン川に囲まれた高台の上にある。ガリア・ローマ時代から続く町で、732年フランス王シャルル・マルテルがイスラム教徒(サラセン)に勝利したトゥール・ポワティエの戦いで知られる。巡礼の要地であるこの町には、15~17世紀の町並み、修道院、教会などが数多く残されている。ロマネスクの美しい建築物が見どころの古都。

アクセス
パリ・モンパルナス駅からTGVで約1時間30分。駅から町の中心まで徒歩で約10分(坂道と階段を上る)。

モデルコース
(8:10パリ発→9:37ポワティエ着)
ノートルダム・ラ・グランド教会→マルシェ→お菓子屋さん
私はこの日12:35ポワティエ発の電車でリモージュまで足を伸ばした。パリから日帰りも可能。

観光スポット
□ノートルダム・ラ・グランド教会(Eglise Notre Dame la Grande)
12世紀に造られたポワティエ・ロマネスク様式の教会。旧約・新約聖書をモチーフにした正面の彫刻が素晴らしい。また、内部には彩色された幾何学模様が描かれた柱が残っている。

お菓子屋さん
□Bajard:バジャール
8, rue Carnot, 86000 Poitiers Tel: 05.49.41.22.49
なかなかモダンな感じのお菓子屋さん。店員さんおすすめのチョコレートのタルトは、甘くない少ししょっぱいチョコレートのブリゼ生地に、チョコレートのガナッシュを詰めたもの。モンモリオンのマカロンもある。(2002/8/31)

グルメスポット
□教会脇の常設のマルシェ
かなり広くて充実している。そして、チーズ屋さんにはちゃんとトゥルトー・フロマージュがある。チーズ屋さんは3軒あったが、トゥルトーはどこのお店も同じ工場製の物を扱っている。工場製のポワティエ名物ブロワイエもある。(2002/8/31)

一方お菓子屋さんには手作りブロワイエがある。それも大きいものと小さいもの。味はバターたっぷりの固めのクッキー。この地方のニオール名産のアンゼリカがのっている。クラフティのようなタルトもあった。今の季節はプルーン。

場外のスタンドにチーズ屋さんがあって、そこでは自家製のトゥルトーが。しかも牛乳製と山羊乳製がある。尋ねてみると、昔は山羊で作っていたが、最近は牛乳の方が手に入りやすいし、値段も安いし、味も人気なのだそうだ。牛は2.0e。山羊は3.0e。

●モンモリオンMontmorillon


ポワチエとリモージュの間にある町。もちろんマカロンがお目当て。電車で到着すると、駅前にタクシーはいない。ホテルもない。電話は駅の外。駅のトイレは鍵がかかっていて、駅員さんに鍵を借りないと入れない。もちろん荷物は預けられない。町の中心まで荷物を背負って15分位歩くしかない。

アクセス
パリ・モンパルナス駅からポワティエまでTGVで約1時間30分。そこから電車で約45分。(12:35ポワティエ発→13:19モンモリオン着 19:06モンモリオン発→20:30リモージュ着)
朝パリを出て、ポワティエ、モンモリオンを観光してリモージュまで行くことが可能。

お菓子屋さん
□Rannou-Métivier:ラノー・メティヴィエ
32, bd de Strasbourg, 86500 Montmorillon Tel: 05.49.83.03.30
マカロン専門店。サイズは直径5cmの大と直径3cmの小の2種類。1シート12個が販売の単位。お土産用には箱入りやかご入りもある。日持ちは4日。マカロン生地をとぐろ状に大きく1枚に焼いたLe gâteau Macaronéもある。アンジェリカのリキュールあり。(2002/8/31)

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