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1人で美味しいに溺れる解像度を楽しめ

一人でスイーツを食べに行く時のハードルの高さって、なんとなくの恥ずかしさもさながら、「食べている間どう過ごせばいいのか分からない」ということもあるだろう。

なんのことはない、ただ、食べればいいのだ。
だって食べに来ているのだから。


最近の私の投稿はちょっと時間が経ってからのものが多いので、そうするとやはり記憶の要約化が十二分以上にあって、結局「美味しい」その一言に尽きてしまう。

しかし食べている最中にはもっと色々なことに思いを考えを巡らせているのである。

少し、直近のレビューをそのまま言葉にすることで、心の一部を開示してみようか。

パレドオール
私がどんなに色々なお店に行こうと、大大大好きの中心に君臨する大好きなお店である。
大概は季節のパフェを網羅しているのだが、今回はなんとなく行く機会を逃し続け、「無理かな」と諦めかけていたのだけれど、公式SNSから最終日の告知がされた時点で行かないという選択肢が心の中で無理になってしまった。行った。

中途半端な時間に行ってしまったので、10組待ちくらいは全然覚悟していたのだが、なんと4組待ち。即決である。そしてお店に入ったタイミングでは16組待ちになっていた。タイミングって大事だ。

そして…ぐはっ、か、可愛い。
可愛いことについては見れば分かるので、その簡単たる心内は秘めておこうか、というか言語化、無理…尊い…。

まずチュイールが2種類乗っているというのがヤバい。そんなパフェ、なかかな見ない。
最初はあめチュイールから食べ始める人が多いだろうか。より春らしく可愛いし、そもそも配置も上にあるしね、苺?桜味? 苺のフレークも乗ってるし、苺かな。と思いつつ、桜をテーマにしたパフェだと思っているので、桜味な気もしてくる。

あめだけだと少し口の中が甘くなってくるので、途中で玄米チュイールもいただき始める。あめがくっついていた部分もあったのか、玄米…いや、味はなんだか桜っぽいような〜…と思ったのも束の間。それが、あれまという一瞬で、お茶の味わいに塗り変わる。おっとその影にはチョコレート。パフェのトップにささってるチョコにしては少し分厚めな気もする。ピンク、可愛い。素直に、まろやかに、パレドオールらしい美味しいチョコ。誰にでも推したい、絶対的に間違いのない美味しいチョコです。好き。

                                                                                                                          

お、お、お、…意外とそのチョコが大きめ。味もしっかり濃厚にチョコだし、これは嬉しい。そんなこんななうちに、ホワイトチョコの桜塩ソルベ。うっわ、かすかな塩味がたまらん、少し柔らかくなったアイス…その溶け具合もまた一瞬でなくなってしまう美味しさの一因だ、罪深い。

そもそもこのパフェ、最初の一口はソルベからでなくてチュイールやチョコレートから食べる人が多いだろう?そこの温度コントロールまで意図して、こういう繊細に美味しいソルベをこの位置にこの味でもってくるのか?知らんけど、そういうのも構成に含まれているのであれば、超凄いよな〜…などと思いながら、抹茶のラングドシャ。まだグラスのトップにも到達してないんだぞ、凄くない??

ソルベがちょこっとまだ付いた状態で、多分ラングドシャを食べるタイミングになるのが素敵だ。味の連続が楽しめる。

これは、流石に持って食べるのが正解か、…おおう、下の抹茶アイスが付いてくる。え、スプーンで割って食べるやつだった?いやいや、それは少々難易度が高いような。結構厚さもある…ラングドシャというより、お茶クッキーだ。葉っぱの形をしていて可愛いね。上の桜塩ソルベと合わせて桜餅ってか。そうだよな〜桜餅が乗ったパフェとかも多分日本中探せばあるんだろうけど、パフェの構成としては厳しいよなあ。それをこういう風に再構成するのか、素晴らしい。

っと、そう、結局食べ方の正解は…分からん。そういう迷いながら突き進まないといけないところもまた、パフェの好きなところだなあ。

さて…ふはっ、抹茶の味が濃い〜!そしてホワイトチョコチップなんかも入っていたりしてね…食感の楽しさも、ずっと途切れないし。抹茶の苦味がしっかりありながらも「苦いっ!」ってならない。口の中がチョコでしっかり甘い。
食べながら、いつの間にか抹茶の生地も一緒で、気がついたらまた別のサクサクやピンクの味わいとも折り重なっていて……。

怒涛の連続の中で、ふとパフェ全体を見返すと、いつの間にかグラスの中にスプーンが到達している。苺もそろそろ食べなくちゃ。

苺だけをすくおうとしても、絶対クリームやらアイスやらが一緒にスプーンに乗る。苺の酸味が合わさると、味わいがまた別の装いを見せる感じがして、面白い。

大きなザクザクから、段々と小さなカリカリが混ざってくる。さくらのパールチョコレート。
これが 弾けて意外としっかり桜の味だからなのか、錯覚もあるのか、たっぷりのベリーチョコクリームはなんだか桜の味もふわりと浮かんでいる気がする。

カカオ薫るバニラアイス…いや、うっま。すぐに、ビターチョコのアイスも混ざってきて…え、さくらとはまたガラリと異なるサクッとしたのが出てきた。
キャラメリゼしたライフパフ。なるほど?食感は軽くて、でも味わいの印象はしっかりだ。

ラストの方は、アイスもかなり柔らかくなっていて、食べるスピードも早くなっていく。パフェとしての理解が追いつかない。アイスやクリームと一緒に脳も溶けていくようだ。ただただ、無我夢中でスプーンを進めていたい瞬間というのがパフェには存在する。特にその辺って味としても濃かったりして、重たく感じてしまうかの境目のようにも思うのだけれど。程よく食感パーツが混ざっていて、そういった重たさもなく、最後まで美味しい。

最後、そう、本当の最後は、ここまでの連続性をズバッと遮断しての、梅ゼリー。
桜から梅へ。そういう季節の流れ的なものもあるのだろうか。パフェの最後に、ゼリーパーツでスッキリ、というのはよくあるけれど。これは少し違う。チョコレートや桜、抹茶と比較して梅はそもそも爽やかだからね、勿論そういう意図だってあるのだろうけれど。ただ、ちゅるんっと流れ入ってくる感じでなく、もっちりしっかり食感のあるゼリー。煌めきが、綺麗。これが結構な量で入っている。

連続連続、で心が忙しいパフェの中で、最後にゆっくり同じ味わいで落ち着かせてくれる。

あぁ〜。
今回も、ちゃんと食べに来られて良かったなあ…しみじみ。

〜完〜


…ていう感じでさ。
美味しいものを食べる時って、頭の中でこういう言葉の雪崩が起こってない?
正直誰かと一緒の時だと無理だ。

一緒だからこそ、自分の言葉には含まれなかったけど「そういえばそうだよね」という五感のどこかでは感じていたはずの気づきがあったりして楽しいのだけれど。一人の時には一人だからこその楽しさがあって。

これだけ…というかこれ以上に色々様々想いを乗せながら食べていると、「何をしながら食べればいい?」などという概念はありえない。
ただ、食べればいいのである。
それだけで忙しい。


「え、あの人こんなお店に1人で来てて寂しくないのかなwwww」とか考えている方がもしいらっしゃったら。実は内心では貴方よりも幾分も楽しんでいるのかもしれないですよ?

1人で美味しいを満喫する時間は、
至福の極地なのである。

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