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不思議の国のアリス 特集: STYLE BOOK


今回は、不思議の国のアリスの挿絵を画像生成AIではどのように表現してくれるのか? という事を話題にします。

『不思議の国のアリス』は、1865年イギリスのルイス・キャロルによって書かれた本です。出版後、多くの反響があり、今日に至るまでその挿絵に関しては様々な挿絵作家やイラストレーターが独自の画風で描いています。

出版当初の挿絵は、ジョン・テニエル(John Tenniel)が手がけました。この記事に関しては以前に紹介してますので参照してください。

『不思議の国のアリス』は、ロングセラーであり、その後出版された本には多くのイラストレーターや挿絵作家が特徴のある挿絵を描いてます。
160年近くの歴史の中で、モノクロの挿絵に色がつけられさらに、新しい斬新なアリスのイラストが生まれてきました。この記事のみで全ての作家のイラストを紹介は不可能ですが、代表的なそして面白いデザインのイラストを紹介します。


◉いろいろな挿絵作家の不思議の国のアリス

ここに掲載した70年以上前に出版されたイラストの殆どは一番下からダウンロードできます。

◆アーサー・ラッカム : (1867 –  1939) イギリスのイラストレーター


アーサー・ラッカムの挿絵の技法は、北欧風と日本の木版画の伝統を融合した独特のスタイルで、ペンとインドインクを用いた線描と色彩の洗浄を革新的に組み合わせました。彼の手法は、写真の再現性を模倣し、ペンとインドインクで線を加え、色を何層にも重ねて透明な色合いを作り出しました。これにより、彼の童話の挿絵は夢見がちな質感と精密さを兼ね備えています。


◆ベッシー ピーズ ガットマン : (1876 – 1960) アメリカのイラストレーター


彼女のイラストの手法は、子供たちの無邪気さを強調することで知られています。彼女の作品は、書籍や雑誌の挿絵から始まり、その後、美術プリントとして広く流通しました。


◆メイベル ルーシー アトウェル (1879 –1964)イギリスのイラストレーター


彼女のイラストは、子供たちの無邪気さを強調したイラストで知られています。現代の視覚芸術に影響を与える一方で、視覚芸術の歴史の一部としても評価されています。


◆ジュリア・サルダ 現在存命中のスペインのイラストレーター


鮮やかで感情的なイラストを描くことで知られています。彼女の作品は、デジタルと伝統的なメディアを組み合わせたもので、色彩、テクスチャ、線などの視覚的要素が特徴的です。イラストは、詳細に焦点を当て、リアリズムとファンタジーの間を行き来します。
※この作家のダウンロードファイルはありません。https://www.juliasarda.com


◆ロバート・イングペン : (1936-) オーストラリアのイラストレーター 


リアリズムと幻想的な要素を組み合わせた独自のスタイルで知られています。彼の作品は、色彩豊かで、テクスチャと深みがあり、視覚的な物語を紡ぎ出します。彼は、エッグテンペラとマリンプライウッドを使用して大きな壁画を制作し、クラシックな物語のキャラクターを現代の人物と個性に基づいて特徴付けています。
※この作家のダウンロードファイルはありません。


◆チャールズ・ロビンソン : (1870–1937)  イギリスイラストレーター

鋼線、カラーリソグラフィー、水彩画などのさまざまなイラスト技法を利用しました。彼の作品には、オーブリー・ビアズリーの水彩画やアルブレヒト・デュラーの木版画の特徴、さらには日本の芸術からの影響が見られます。彼はまた、詩や童話、子供向けの本など、多くの有名な作品の挿絵を手掛けました。

※一番下よりカラーイラストとその出典となったPDFの本がダウンロードできます。


◆ロドニー マシューズ (1945-) イギリスイラストレーター


ファンタジーとサイエンスフィクションの分野で活動しています。彼はウェスト・オブ・イングランド・カレッジ・オブ・アートで学び、広告業界で働いた後、1970年にフリーランスとなりました。彼のイラストは、詳細なリアリズムと幻想的な要素を組み合わせた独自のスタイルです。 
https://www.rodneymatthewsstudios.com

※この作家のダウンロードファイルはありません。


◆サリバドール・ダリ(Salvador Dali) : (1904-1989) 


1969年、シュールレアリズムの巨匠サルバドール・ダリは、ルイス・キャロルの名作「不思議の国のアリス」の挿絵を描きました。ニューヨークのMaecenas Press-Random House版で、12の章のそれぞれの挿絵と口絵の合わせて13枚を描いています。挿絵は木版、口絵は銅版で印刷されています。
ダリの描くアリスの世界は、彼の特徴的なシュールな絵柄で表現され、まさに「不思議の国」そのものです。また、全ての挿絵には縄跳びをしているアリスが登場しており、これはダリの絵画の中にも何度か登場するモチーフです。この版の「不思議の国のアリス」は、ダリとアリスの奇跡のコラボレーションとも言える作品です。


◉画像生成AI による不思議の国のアリス

さて、画像生成AI によるアリスを作成してみました。

◆DALL·E による画像

1) プロンプト "Alice in Wonderland"


2)プロンプト "不思議の国のアリス"

3)プロンプト " John Tenniel style, Alice in Wonderland"

4)プロンプト "Arthur Rackham style, Alice in Wonderland"

5)プロンプト "Robert Ingpen style, Alice in Wonderland"

6)プロンプト "Salvador Dali style, Alice in Wonderland"

◆stable diffusion

1) プロンプト "Alice in Wonderland"

2)プロンプト "不思議の国のアリス"

3)プロンプト " John Tenniel style, Alice in Wonderland"

4)プロンプト "Arthur Rackham style, Alice in Wonderland"

5)プロンプト "Robert Ingpen style, Alice in Wonderland"

6)プロンプト "Salvador Dali style, Alice in Wonderland"

◆画像生成AI でのまとめ

DALL·E と stable diffusion で "Alice in Wonderland" のプロンプトで作成比較してみました。
非常に単純なプロンプトにしてみました。
全体的に、一見 DALL·E の方が書き込みが、作り込みが密で良いように見えますが、各作家の特色が何処に表現出来ているのか判らない絵が多いです。
一方、stable diffusion の方は、比較的作家の特色を出している様に見えます。


◉ダウンロード


以下から画像ファイルをダウンロードできます。

5本のzipファイルと1本のpdf ファイルをダウンロードできます。
画像のサイズは全て、長辺が2860pxに統一されています。
ZIPファイルなので解凍してご利用下さい。

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