見出し画像

ヒトとサービスの架け橋になる「言葉」をつくる 〜ブランドづくりとマーケティングの狭間で取り組んだこと〜

こんにちは!スタメンのコミュニケーションデザイン室でデザイナーとして働いているスズナと申します!
今回は、「ユーザーとサービスの架け橋になる「言葉」をつくる」ということで、自分がデザイナーとしてブランドづくり〜Web広告作りに挑戦して学んだことを紹介していきたいと思います💡


このnote記事は、スタメンnoteリレーの8日目です🏃‍♀️💨
スタメンのnoteリレーにはついてはこちら👇


はじめに:どんなお仕事をしているか

まずはじめに、自分がどのようなお仕事をしているのか紹介します💁‍♀️
私は今、スタメンの子会社である「STAGE」が運営する、転職エージェントのサービスにデザイナーとして関わっています🤝

このサービスは「カルチャー重視の転職支援」をコンセプトにしたエージェントで、求職者と会社の価値観のマッチ度を重視したキャリア支援を行なっています。
スタメンのメイン事業である「TUNAG」は、社内のエンゲージメントを高め組織を強くしていくサービスですが、それを「採用の面からも支援していきたい」という背景から立ち上がったサービスとなります。

私はこのサービスにデザイナーとして関わり、ブランドづくりを担当しています。(関わってもうすぐ1年!)
その中で、Web広告にも関わらせていただく機会があり、ブランド作りとマーケティングの間で物事を考える機会が増えていきました💭


ブランドづくりとマーケティングで重なる部分

ブランドづくりとWebマーケティング、両方に関わってみて、2つの領域は重なる部分が多く、むしろ両軸で考えることで相乗効果を生み出すことも沢山あるのではないかと感じるようになりました💭

まず、Web広告の役割を考えてみると、以下のようになるのではないかと考えます。

  • サービスに初めて出会う人にとっての玄関口(他のメディアを通して知っている可能性もあるので100%ではない)

  • サービスへの期待値調整をする

  • サービスの価値を伝える(機能的価値と情緒的価値)

  • ユーザーの行動を促す

コピーはなんか良いこと言ってるけど、サービスとして価値を提供できなければ意味がない…👼
届けたいユーザーに「このサービスは今の自分に必要かもしれない」と思ってもらえなければ意味がない…👼

広告はまさに、「サービスと潜在顧客のコミュニケーション(=期待値を調整する、届けたい人の心に届くように伝える)を最適化する」という役割を担っていて、ブランド作りの延長で自分が担える役割がとても大きいのではないかと思いました。


そのために必要なことは何か

そして、そのコミュニケーションを最適化していくために必要なアクションは、以下になるのではないかと考えました。

  • サービスのオペレーション、ステークホルダーなどへの理解を通じて、サービスの「内側」を知る

  • 市場や競合の理解を通じて、サービスの「外側」を知る

  • 「サービスが提供できるもの(内側)」と「ユーザーが困っていること(外側)」の間で、何が「価値」となるのかを言語化する。(機能的価値、情緒的価値、ペルソナの定義、etc…)

  • ユーザー(外側)とサービス(内側)の橋渡しをする「言葉」や「表現」や「しくみ」をつくる


やったこと①:ステークホルダーとのワークショップ

「機能的価値」「情緒的価値」を理解するために、ステークホルダーとワークショップを行いました。
以下が、実際にワークショップを行なっている様子です💭

ワークショップでは、実際に「機能的価値」「情緒的価値」を定義するために以下のような質問項目を設けました。

📖 ワークショップでヒアリングした項目
・ 求職者はどんな悩みを抱えているか?
・ 求職者が初回面談時点で、サービスに期待していることは何か?
・ STAGEのサービスに関して、求職者から言われたこと(ポジティブ)
・ STAGEのサービスに関して、求職者から言われたこと(ネガティブ・中立)
・ STAGEの転職支援に関して、求職者にとって価値(強み)だと思う部分
・ STAGEの転職支援に関して、求職者にとって弱みだと思う部分

どのような問いを設計すると適切に「機能的価値」「情緒的価値」を理解できるだろうか、を考えて作りました。

このワークショップを終えてから、上げていただいた大量の付箋を分類して、「機能的価値」「情緒的価値」をドキュメント化してまとめていきました。

このワークショップは最初、ブランドガイドラインを作るために行なったのですが、マーケティングの視点でも非常に役立ちました。


やったこと②:チームメンバーの日報を見る

スタメンでは、社内SNSツールであるTUNAGを使い、日報を共有するカルチャーがあります。メンバーの日報をチェックすることで、沢山の気付きを得ることができます。

  • 今どんなお客さんが来ているのか

  • 今メンバーがどんなことに困っているのか

  • 今メンバーがどんなことを考えているのか

このようなリアルな情報を自分の中に蓄積していくことで、サービスへの理解を深める一助になりました🌸


やったこと③:競合サービスのリサーチ

競合サービスがどのような価値を提供しているのかを理解することも行いました。その時、サービスの機能的価値、情緒的価値は何か、という視点でもインプットすることを心がけていました。
詳細は長くなるので今回は割愛します🙇


やったこと④:ペルソナを定義する

個人的にはここが1番奥深いと思っていて、1番苦労しました(笑)
ペルソナは、なんとなーく決めるのではだめで、そのペルソナが、サービスを使って価値を享受してくれるまでのストーリーを徹底的に考え抜くことが本当に大切だなと痛感しました。
(少しでも繋がらないところがあればダメ🙅‍♀️私は最初この失敗をやりまくっていました🥲)

例えば、人材事業であるSTAGEでいうと、以下のような感じで考えていきました。

  • この人のこの価値観だと、このサービスには共感してくれなさそう

    • 例:「年収1000万を達成したい!」という価値観が強い人は、カルチャーマッチよりは市場価値が高まることを重視した会社選びをしそうだな、など。

  • この人はサービスに魅力を感じてくれるとは思うが、今のサービスだと提供できるものがマッチしなさそう

    • 例:紹介できる求人がない、など。

  • この人は、すでにAというサービスを使っていて、そこで満たせていないニーズ(=インサイト)をうちのサービスが満たしてあげられそう

ペルソナを考える前にまず、デモグラフィック情報(例:20〜30代の男女)からあたりをつけ、その人たちの悩みを理解し、その中からサービスの価値に共感してくれそうな人の価値観をさらに深く理解する、という流れで色々な情報をインプットしていきました。

インプットする時に使った手段は以下です👇

  • 実際にサービスを使ってくれた人の話をメンバーに聞く

  • 商談に同席する

  • ユーザーが見てそうなコンテンツを見る(YouTube、本、note、SNS)


特に気をつけたこと

ペルソナを作るとき、前提としてそのペルソナの感情に自分が共感できることが大切だなと思っていました。しかし、自分の理解が及ばない所に関しては、どうしても共感・イメージがしづらいということが起こっていました🥲

そこで私は、自分との差分が特に大きい領域は意識的にインプットする、といったことを行うようにしました。

今回のサービスでいうと、以下のようなポイントです。

  • 自分はまだ新卒で入って1社目なので、転職する人や転職中に感じる気持ちへの理解が低い可能性がある

  • 自分はクリエイティブ系の職種だから、ビジネス職のキャリアがどんなものなのか理解が低い可能性がある

  • 自分は20代なので、30代前後の人が感じている悩みへの理解が低い可能性がある

  • 自分は女性なので、男性が感じている悩みへの理解が低い可能性がある

このような領域に対しては、自分が持っている情報が少ない可能性があるので、意識的にインプットを増やし、深く共感できるところまで解像度を高めるようにしました。
そうすることで、ペルソナを作る精度が上がっていきました。


サービスへの橋を渡る後押しをする「言葉」をつくる

いよいよ広告クリエイティブを作っていきます。
ここから先は、クリエイティブジャンプしていきます!笑
「どんな言葉をかけてあげれば、そのペルソナの心が動くか、行動を促せるか」という視点で色々なコピーを考えていきます。

ロジックを作るのももちろん大事なのですが、それ以上にロジックを超えてジャンプする力も同じぐらい重要だと感じました。
悶々と長いこと考えても全く出なかったのに、朝起きたら急に降ってくるということもありました。笑
この周期をコントロールする上手い術はまだ見つかっていません。笑(リラックスすることが大事なのかもと最近思っていますが、みなさまなりの工夫があればご教授願います🥲)

あと、個人的に良かったのが、そのペルソナの感情に沿った音楽を聴きながらコピーを考えるということです💭🎶

悲しい音楽を聴いていたら自分まで熱くなってきて急に良いコピーが降ってきた、とかが結構あって(笑)、自分の心理状態をどう作るのかも重要な要素なのかもしれないと思いました💭

今回作ったコピー


フィードバックをもらう

作ったクリエイティブは、事業部のメンバーにフィードバックを貰うようにしました。
実際ユーザーに会っている人にフィードバックを貰うことで、筋がよいクリエイティブになっているのか、という視点を擦り合わせることも、次に繋げるためにとても良い機会になりました🔥

🏃‍♀️💨💨💨

最後に

このように、ブランドづくりで取り組んでいたことの延長で、マーケティングにも貢献できる領域が沢山あるということがお伝えできれば幸いです✨
具体的なマーケティング指標の変化などもお伝えできれば良かったのですが、まだ短期的な成果として測りづらくお伝えするのが出来ないのがもどかしいです🌀
しかし、少しずつですがCPAの数値が良くなっていたりといった変化も見えているので、良い貢献が出来てきているのではないかと考えています。

社会や市場は日々変化しているので、サービスのあり方も変化していくはずで、これからもアップデートを続けて行きたいと思います💭

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?