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38歳フリーランスが8年ぶりに会社員に戻ることに決めた理由はマーブルチョコ

キャリアの大きな転換点は決まって偶然と他人によってもたらされる。
そしてそれは事前に計画することはできない。

そんなことを拙著『ライフピボット』でも書きました。そんな著者自身にとっても、今回のライフピボット(人生の転換)は驚きでした。一生のうちに何度もないこの感覚とそのいきさつを残しておこうと思い、徒然と書き始めています。

わたしなりの思考を言語化することで、これからピボットする人の役に立つ文章になれば嬉しいです。また、そうならなくても38歳のフリーランスのドキュメンタリーとして読んでみてください!



黒田、フリーランスやめるってよ

まず明言しなくちゃいけないのは、わたしが3月からフリーランスではなくなるということです。2015年から8年以上、フリーランス研究家を名乗り、フリーランスのコミュニティ「FreelanceNow」を運営し、フリーランスとして様々な場やメディアでフリーランスのことを語り続けていたヤツが、フリーランスをやめるのです。なんてこった!と自分でも思っています。フリーランスという働き方はめちゃくちゃ自分にフィットしていたので、やめることになるなんて。

フリーランスをやめ、3月からはコミューン株式会社にジョインします。そこではコミュニティについて研究したり、その成果を世の中にフィードバックする活動をします。フリーランス研究家は廃業とし、コミュニティ研究家にジョブチェンジします。断腸の思いで、しかし前向きに、決断しました。


マーブルチョコのような世の中に

コミューン株式会社(以下commmune)はカンタンにいえば社会にコミュニティを実装していくプロフェッショナル集団です。ではなぜわたしがそのcommmuneにジョインしようと思ったのか。その理由はマーブルチョコです。

より正確には、マーブルチョコのような世の中の姿を妄想していたわたしが、それを実現させようとする集団に出会ってしまった、という理由です。

わたしはコミュニティを始めてしばらくしてからずっと「コミュニティや対話を通じて分断を調和にシフトさせたい」と考えていました。実際、去年の今頃はこんなことを投稿していたようです。

…世界は分断されている。(中略)ほんとうはつながった方が良いのに、おたがいにどうつながればいいかわからない。その分断はなぜ起きてしまうのか?分断を取り除き、つながりを回復することはできないか?わたしは「対話」にその可能性を感じています。というよりも、きっと「対話」だけが、つながりを回復しうる手段だとすら思っています。 (中略)分断された世界に、議論という対話の回路を埋め込みたい。分断を調和にシフトさせたい。一人ではできないですが、 コミュニティのメンバーとなら、少しくらいは何かできるんじゃないかなと思って、日々、コミュニティと向き合っています。

https://www.facebook.com/chlorine0528/posts/pfbid032zJTNiPWaA57WSWFtDnRgVfjbqromwDmphHxd4wDoT4NjviCSQQZoX8UNPgEZTFwl

ただ、対話やコミュニティによって分断が調和にシフトするとしても、均質化してしまったら意味がない。むしろおのおのの個性と全体の多様性を残したままマーブルチョコの模様のように複雑な模様を描くような混ざり方が理想なんじゃないかと感じていました。それは、自分自身で議論メシやFreelanceNowというコミュニティを7年以上運営してきた実感です。

世界をマーブルチョコのように混ぜていきたい


偶然の一致が決め手になった

そんなマーブルチョコ的世界観を妄想していたときに、commmuneに出会い、代表の高田さんが書いたnoteをたまたま読んだときに、とても近い考えを持っていることを知りました。

社内ではよくマーブルチョコレートの例を出します。
ホワイトチョコレートとブラックチョコレートが混ざりあってできる、アレです。マーブルチョコレートをイメージすると、白と黒が混ざって茶色になっている部分が間にあります。しかし、白いチョコ、黒いチョコの色味が大部分では残っています。私たちは、例えば企業が完全にユーザーになることや、ユーザーが完全に企業になること(企業の役割を完全に担うこと)は考えていません。両者のアイデンティティはありつつも、相互作用、共創関係を通じて価値が生まれる、これが融け合う状態だと考えています。

https://note.com/yuya_takada/n/na82834e13932

実はそれ以前からカジュアル面談でcommmuneとは何度か接点があったのですが、このnoteを読んだときに自分のなかで最後のピースがはまった気がして、commmuneにジョインすることがしっくりきたのでした。

以上がcommmuneにジョインするに至った背景です。でも、ここまで読み進めた方のなかから「それなら業務委託で関わるのでもいいんじゃない?」という声が聞こえてきそうなので、少し時間軸を遡って、フリーランスをやめることを考えるようになった背景をつけくわえておこうと思います。


自分で自分を面白がり続けるために

フリーランスは自由です。働く場所も時間も、どんな相手と仕事をするのかも。そういう自由度のなかでやってきたわけですが、一方でどうしても過去の実績の再生産になりやすいというリスクがあります。

フリーランスは得意なことをやり続ければ短期的には食べていけるし、成果が出やすいから評価されたりもします。たぶん自分を商材とみなしたときのマーケティング的な発想としては正しい。

でも、5年後の自分がどうなっているのかを考えたときに、なんだかつまらないなと感じたのです。自分で自分を面白がれなくなってしまいそうな気がして、ゾッとしました。

それに、せっかく周囲の人たちとのご縁で面白い仕事や貴重な経験をさせてもらっているにもかかわらず、それをただ自分の中に留めて死蔵させてしまうのはなんだかもったいない。だったら自分のこれまでの全てを注ぎ込めるような器がどこかにないかと実は3年前から探索していました。

3年前のわたしは35歳。40代の自分が現実味を持って考えられるようになってきた頃です。どんな40代にしたいか?という問いが頭の片隅にずっとありました。そして、「つまらない」「もったいない」40代にはしたくない、と考えるに至りました。

40代に向けて、自分のことや世の中をもっと面白がるために、そして自分をフルに活かして働くために、フリーランスに執着せずにいろいろな可能性を考えていたところにcommmuneとの出会いが舞い込んできたのです。

それは去年の夏のことでした。


キッカケはコミュナイト

commmuneとの出会いはコミュナイトというイベントでした。commmuneが主催している、コミュニティに関わる人が集まり交流するイベントです。わたしが初めて参加したのは去年の8月。ちなみに2月も開催されるようなので、タイミングが合えばぜひ来てください。

そのコミュナイトにはその後2回、登壇者として参加させてもらいました。そこでお会いしたcommmuneの皆さんやその周囲に集まる皆さんとなんだかバイブスが合うなあと感じたのを覚えています。コミュニティへの想いも感じられました。

また、以前からcommmuneに優秀な友人が何人も吸い込まれていったのを見てきたので会社としても気になってもいた。もしかしたらわたしも何かご縁があるかもしれない。ここなら自分の知見や経験を活かせるのではないか。そんな気持ちでカジュアル面談をこちらから申し出たのです。

選考は順調に進み、想像以上のオファーもいただけたところに、先ほどの高田さんのマーブルチョコ的世界観についてのnoteを読んだことが最後のひと押しになりました。

妻もこの意思決定を尊重し受け入れてくれました。去年の11月に生まれたばかりの娘のことを第一にして、家族3人が楽しく暮らしていくこととの両立を前提にした仕事選びをしたつもりです。今でも妻とは日々子育てと仕事について擦り合わせています。妻にも娘にも感謝です。おかげでメリハリをつけて、会社員というライフスタイルとcommmuneでの仕事に向き合えそうです。


黒田の今後について

最後に今後について。フリーランスはやめますが、複業としてディスカッションパートナーの仕事は続けていきます。主にコミュニティや新規事業についてなど、お気軽にご相談ください!お問い合わせはこちらからお好きな経路でどうぞ。

本業のcommmuneでは、マーブルチョコ的世界観の実現に向けてコミュニティを研究していきます。コミュニティについてのデータとナレッジを貯めていき、意味のある形で世の中にフィードバックしていきます。コミュニティ研究家へのジョブチェンジがどんなアウトプットにつながるのか自分でも楽しみです!

また、これまでご縁があった人と同じ会社で働けたら楽しそうなので、気になる方はカジュアル面談を設定させてください。採用情報も置いておくので、お気軽に黒田までご連絡ください。


終わりに

コミュニティ研究家としての活動はcommmune社内に留まるわけではありません。あらゆるコミュニティの皆さんとコラボレーションして共同研究していけたらと思います。このnoteを読んでくださったあなたともきっとご縁があるはず。そのときを楽しみにしてます!

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