郡司和斗『遠い感』(短歌研究社)
第一歌集。18歳から24歳(2017年~2023年)の333首を収める。淡々とした日常を掬い取る目線。何かが起こるわけでもない毎日が描かれる。家族の中では子供の立ち位置だが、社会的には既に子供ではない。それでも大人の側に立つことにはまだ納得していない。身の回りの物の選びが主体の生活を浮き上げらせる。A and(or)not A的なフレーズの反復が特徴的だ。
いつでも真剣(マジ)どこでも本気(マジ)と書かれてるTシャツを着てする皿洗い(P14)
アルバイトの場面だろう。ひ