現代短歌評論賞受賞作・候補作を読む(前半)【再録・青磁社週刊時評第六十六回2009.10.13.】
現代短歌評論賞受賞作・候補作を読む(前半) 川本千栄
(青磁社のHPで2008年から2年間、川本千栄・松村由利子・広坂早苗の3人で週刊時評を担当しました。その時の川本が書いた分を公開しています。)
『短歌研究』10月号に「第二十七回現代短歌評論賞」が発表された。この賞は毎年、評論の課題が設定されており、今年度の課題は「自然と短歌―近現代短歌は自然とどのように向きあってきたのかその軌跡と現状分析を軸に」である。これはかなり手強い課題だと思う。自然というと実に幅が広いし、