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[コラム] 完全我流:より読まれやすいWEB小説の文体を追求したらこうなった

noteにはいろいろな面白い企画があって、始めて小説を書いてみようってこともあるかもしれません。

私は普段小説を書かない人がどんなお話を考えるのか、とっても興味あります。

だけれども、始めて小説を書いたときに、何だか読みにくい文章になっちゃうことってありませんか。
小説って普通の記事を書くのとちょっと違いますからね。

私はパソコンやスマホの画面で文章を読むのが苦手です。
読書はしますので、活字が苦手とか文章を読むのが苦手なわけではありません。

とにかく画面で長文を読むのが苦手なんです。

私だけなく、こういう人、多いと思います。

小説となると、なおさら読み進めるのが難しい時あります。
何ででしょう??ジェネレーションの問題かもしれませんが。。

ですが、事実、WEB上では長文の記事はなかなか読まれません。
noteでも2,000文字くらいが限界…的な感じあると思います。

短編小説を書こうと思うと、私はだいたい2万文字くらい書きます。

無名のアカウントで、万超えの文字をnoteで読んでもらうのってほぼ不可能に近いんじゃないかと私は思いました。

だけど書きたい。

そこで、私はこれまでに、どうしたらストレスなく多くの文字を読んでもらえるか…と試行錯誤を繰り返してきました。

もちろん、どんなに工夫しても長文はなかなか読んでもらえません。

ただ途中まで読んでくれた人をなるべく離脱させない工夫はできるのでは…と思ったわけです。

ちなみに、これから語ることは完全に我流です。
決して正解ではありません。

まあ、そうかもね…くらいの気持ちで読んでください。


そういえば、前にこんな記事も書きました。
↓こっちの記事には小説を書く時のコツをぎゅっと凝縮してます。

小説書きたいけど何書いていいかわからん…って人はぜひこちらの記事を読んでみてください。

今回の記事では、この中の「体裁は自由でよい」「状況描写は簡潔でもよい」の部分をもっと掘り下げて書きたいと思います。


◎読みやすい体裁を考える

文章の体裁にはいろいろルールがあります。

句読点を入れる位置とか、改行を入れる位置、字下げ、カッコの使い方、カッコ内の句読点などなど。

これは時代によって変化してきました。

だから私は、文章の体裁に関しては「これが正しい」というのはないと思っています。

一番重要なのは読みやすいかどうか。

しかし、読みやすさって人によって大きく異なります。
万人が読みやすい体裁ってこの世にはないのでは…と思います。

だから、基本的には、ルールに囚われず自分が読みやすい体裁を追求していくのでいいかなって思います。

というわけで、ここで語るのは、あくまでも私が読みやすいと思っている体裁です。

逆に読みにくいって人もいるかもしれないですね。そしたらごめん。


・改行について

私は、画面で読むとき、文字がギュッと詰まっていると読めなくなってしまいます。

だから「。」が来たところで改行して、さらに一行あけて書くことが多いです。
この文章もそうしています。

ただ、全部一行あけると うざい感じなるので、適度にくっつけたり放したりします。
なるべく文字がうじゃーっとならないように。パッとみてさらっと読める分量で分けていきます。

例えばこんな感じ…

付き合い始めて1週間。高田君の自宅にお呼ばれした。高田君は大富豪の御曹子。イケメン。さらにミステリアス。ファンも多い。そんな人と私がお付き合いするだなんて夢のような話だが、何しろ告ってきたのはあちらなのだ。それにしても想像を絶する豪邸だ。城と言ってもいいくらいに。

文字がギュッとしてる例

付き合い始めて1週間。高田君の自宅にお呼ばれした。

高田君は大富豪の御曹子。イケメン。さらにミステリアス。ファンも多い。
そんな人と私がお付き合いするだなんて夢のような話だが、何しろ告ってきたのはあちらなのだ。

それにしても想像を絶する豪邸だ。
城と言ってもいいくらいに。

行間あけた例

本来の文章のルールでは、こんなに改行したり一行あけたりしません。
だからこれをやると、文章の書き方を知らないのかって思われることも多いです。

でも私はそう思われても仕方ないと思いつつ、行をあけて書きます。
なぜなら、つまっていると私は読めないので…。


・句読点について

「、」は多めに入れるようにしています。
区切りの見えない文章は読みづらいなって私は思ってしまうからです。

博士の研究は物体をA地点からB地点へと瞬時に移動させるいわゆるテレポーテーションだった。

「、」なしの例

博士の研究は、物体をA地点からB地点へと瞬時に移動させる、いわゆるテレポーテーションだった。

「、」入れた例

・字下げについて

私はわりと長めの小説の場合は字下げを入れています。
文章の最初に1文字あけるやつです。

高田君は大富豪の御曹子。イケメン。さらにミステリアス。ファンも多い。
そんな人と私がお付き合いするだなんて夢のような話だが、何しろ告ってきたのはあちらなのだ。

字下げなしの例

 高田君は大富豪の御曹子。イケメン。さらにミステリアス。ファンも多い。
 そんな人と私がお付き合いするだなんて夢のような話だが、何しろ告ってきたのはあちらなのだ。

字下げありの例

「」の前には入れないようにしています。

入れた方が文章が読みやすいかもと思います。
数百文字の場合は入れないことも多いです。


・文字数について

小説には文字数でおおまかに分類があります。

数百文字であれば「ショートショート」。
数千文字~4万文字くらいで「短編」。
それを超えて来ると「長編」となります。

例えばある程度、起承転結のある物語を書きたいと思った時は、短くて2,000~3,000文字くらい使うかなと思います。
原稿用紙に換算してはいけませんよ。多く感じてしまうので。

数百文字のショートショートなど、文字数が少ないから簡単かと思いがちですが、文字数が少ないのは実は難しいです。

最初に小説を書く場合はできれば文字数制限のない状態がいいかなって思います。
文字数に決まりがあると小説は途端に超絶難しくなります。

たぶん2,000文字くらなら読んでくれる人も多いのではないかなって思います。


◎読みやすい文章表現を考える

・一文の長さについて

長い一文を読めない人が増えていると聞きます。
文の意味が理解できなくなってしまうそうです。

さすがに私はそれはないのですが、画面で読むと疲れてしまいます。

なので、文章はなるべく短く、意味が複数ある場合は文をわけて一文を短くするように工夫しています。

例えば極端にやると、こんな感じ。

ルイはシマと同い年の遠い親戚の子であり、数軒先に住んでいたので幼いころは一緒に野山を駆けまわり二人は双子のように育った。ルイはちょっと乱暴な男の子だったのだが子供のころはシマの方が強く、だいたい喧嘩して泣いているルイを慰めるのはシマの役割だった。

一文が長い例

↓これを分解してこうなる。

ルイは遠い親戚の子で数軒先に住んでいた。二人は同い年だったので、一緒に野山を駆けまわり双子のように育った。

ルイはちょっと乱暴な男の子だったが、子供のころはシマの方が強かった。
だいたい喧嘩して泣いているルイを慰めるのはシマの役割だった。

一文を短くした例

これをやると文学的な文章からは離れていことにことになるけど、読みやすさを優先して考えています。


・表現の簡潔さについて

上記の一文を短くする対応の他に、私は表現も簡潔にすることに気を使っています。

できれば最小限の説明で状況を説明するようにしています。

小説を書きたいときに書きたくなるような文章を書かない…。

これは意外と難しい。

でも、画面で文章を読んでいる人たちは「キラキラと光る木漏れ日が彼女の肩に降り注ぎ…」なんて文章には付き合ってくれない場合が多いのでは…と感じています。

素人の書いた小説的文章表現を読んでもらうのはマジでハードル高い…と私は自分の書いた文章を見ると思ってしまいます。

だからできるだけ淡々と状況を説明する文章で物語を伝え行くようにしています。

心を動かしたい、ここぞという場面ではねちねち書いたりもします。でも先に進んでほしいところでは回り道しないで、ズンズン進めます。

私としても、これでうまくいっているとは思えないんだけど、とにかく物語を動かしていかないと先を読んでくれないのかも…って思っちゃうのです。

でもです。これは自分の文章表現を破壊する行為です。
自分の文体を見失ってしまう可能性もあるので、既に自分の文章がある人にはお勧めできません。

美しくて読みやすい文章が理想なのですが、私は読みやすさを最優先にやっています。

文学賞などに応募したりもしてるけど、はたしてこれは文学と言えるのか…と思いつつ書いていたりもします。

私は読みやすさに魂を売って小説を書いているのであります。


どうでしょうか…。
あんまり参考にならんかもしれないけど。

小説だけでなく、長文書く時のヒントになることがあればいいなと思います。

繰り返しますが、逆にこれでは読みにくいって人いるかと思います。
最終的には好みの問題ですね。

ちなみに、これらのことをやっているのにも関わらず、私の文章はいつも文字数オーバーぎみです。
現にこの文章も3,000文字超えてます。

なんでなんでしょうね~。

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