「カウンセラー教」を超えて
少なくとも、今生きている生身の先達カウンセラーを「教祖様」のようにあがめる、まるで「宗教」みたいな集団のありかただけはやめるべきではないかな。
河合隼雄先生を、恐らく院生にすら見せないであろう顔をみる機会があった人間としてそう思う。
これは河合先生への貶めではないですよ。
そういう意味で、怖ろしいまでに臨床家に見せる顔とそうない時の顔にまるで境目がない(逆に言えば臨床家に対してもものすごく毒っぽい)のが亡き恩師、村瀬孝雄の奥様の、村瀬嘉代子先生なわけですが。
でも、私は嘉代子先生の「実際の」言動の一定部分には違和感があります。
カウンセリングの先達を「教祖様」にしたり、自分のスーパーバイザーや教育カウンセリングを受けた先生に自分が「救われた」とのみ感じているというのではいけないと思う。
「どんな」先達の先生にすら、どこかで「違和感」を感じたり、少し傷つけられたと感じている面があるんじゃないか?
自分がカウンセラーの先達に「救われた」と感じていたら、自分のカウンセリングの際にも、クライエントさんを自分の「宗教」に「入信」させようという側面が決して皆無にはならないと思うわけです。
それくらいなら、カウンセラーは、既成宗教に入信して信者になる方がいいと思うわけです。
もちろん自分の入信している宗教に勧誘することはあってはならないし、むしろそれをクライエントさんが望むようなら「ちょっと待て、頭を冷やせ」というべきでしょうね。
「神様以外に、この世には従うべき『権威』など存在しない」
(教会や牧師は「権威」ではない)
という考え方って、すごく進歩的で、自由主義的で、個人主義的で、民主的で、メンタルにも健康的だとは思いませんか?
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