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【感想】井上尚弥 vs ルイス・ネリ

井上尚弥 vs ルイス・ネリの試合、凄かったですね。

結果は、井上選手が6RKOでWBCスーパーバンタム級1位のルイス・ネリに勝利しました。

井上選手の戦績はこれで27戦27勝24KOです(KO率約90%)。この戦績も凄い!

1Rにネリの左フックで井上選手がダウンした時は思わず叫びました(汗)。

フラッシュダウンというよりはしっかりパンチがヒットしてダウンしていましたし、その後ネリがフィニッシュを狙って距離を詰めてきていたので、本当に怖かったです。

ただ、井上選手がうまく捌いてラウンドを乗り切り、2Rにはネリが前に出てきたところを井上選手が返しの左フックでダウンを奪い返して、さすがでした。

井上選手自身、普段から「ダウンした時のシミュレーションをしている」と言っているので、それが生きたと思います。

そこからは井上選手のペースとなり、ネリのパンチを見切って自分のパンチを当てていました。ボディとノーモーションの右ストレートがよくヒットしているように感じました。

5Rにはロープを背負ったところでの左のショートフックでダウンを奪い、6Rに右ストレートでネリを仕留めました。

ネリの顔が思いっきり上がり、頭もロープにもたれかかる形で倒れたのでこれはもう無理だなと思いました。

1Rはヒヤヒヤしましたが、そこからは本当に強いしカッコいいし、パーフェクトな試合でした。

当然ですがネリも決して弱い選手ではなく、バンタム級とスーパーバンタム級で2階級制覇しており、アマチュアで無敗、プロでは36戦35勝1敗とプロ・アマ含めて1敗しかしておらず、名のある選手にも勝利しており、実力は折り紙つきでKO率も高くて怖い選手です。

そのネリを最後はワンサイドで倒してしまうなんて井上選手は本当に“モンスター”です。

この勝利によって井上選手は自身の持つ日本人の世界最多連勝を22に伸ばし(2位は具志堅用高の14連勝)、世界戦KO数も単独1位の20KO(2位は井岡一翔、内山高志の10KO)となりました。

井上選手が凄すぎてどんなに記録を更新しても驚かなくなってきましたね(笑)。

今回は試合前の不安として、ネリがちゃんと契約体重を守れるのかという問題がありましたが、無事クリアして試合が成立してよかったです。

ネリは2018年3月の山中慎介さんとの試合で1回目の計量で2.3kg、再計量でも1.3kgの体重オーバーをやらかし、しかもそれに懲りずに2019年11月のエマヌエル・ロドリゲス戦でも体重オーバーをやっています(その後、ロドリゲス戦は中止)。

そういった前科があるので、今回の試合はネリがしっかり体重を作れるのかというのも焦点になっていたと思いますが、ちゃんと計量をクリアして試合が成立したのでよかったです。

(まぁ契約体重を守るのはプロとして当たり前なんですけどね…)

今回の試合は東京ドームで行われましたが、東京ドームでのボクシング興行は1990年のマイク・タイソン vs ジェームス・ダグラス以来34年ぶり、しかも日本人ボクサーがメインを務めるのは史上初とのことで、いかにこの試合が大きな一戦だったかがわかります。

こんな大一番でも変わらず強さを発揮して、しかも魅せる試合をしてしっかりイベントを締める井上選手は本当に凄いです。

【ファイトマネー】

これだけのビッグファイトだったのでどれだけの報酬を手に入れるのかも気になりますよね。

2024年5月2日に東スポWEBが配信した記事によると、井上選手はこの試合で10億円を超える金額を手にするようです。

井上選手は、2023年7月のスティーブン・フルトンとのスーパーバンタム級タイトルマッチで500万ドル(日本円で約7億9000万円)を手にし、23年12月のマーロン・タパレスとのスーパーバンタム級4団体王座統一戦で380万ドル(日本円で約6億円)を手にしたとのこと。

今回は東京ドームでのビッグファイトでPPVやスポンサー収入も相当な額が入るため、軽量級ボクサーとしては破格の10億円超えのファイトマネーを手にするみたいです。

ちなみに、日本人ボクサーのファイトマネーの最高額は2021年までは辰吉丈一郎さんと薬師寺保栄さんの1億7000万円でした。

この2人は1994年にWBC世界バンタム級王座統一戦で対戦し、それぞれ1億7000万円のファイトマネーを獲得しました。

日本人ボクサーのファイトマネー最高額は長らくこの2人でしたが、2022年に村田諒太さんがゲンナジー・ゴロフキンとWBA・IBF世界ミドル級王座統一戦を行い、この時のファイトマネーが推定5~6億円と言われ、日本人最高額となりました。

そして、井上選手がフルトンとのタイトルマッチでこの金額を抜き、今回のネリとの一戦は破格の10億円超えということで、井上選手は凄すぎます。

夢がありますし、井上選手にはもっともっと稼いで欲しいです。

【井上尚弥の今後】

井上選手は2023年12月にマーロン・タパレスを倒した後のインタビューで「今の適正階級はスーパーバンタム級」と発言しており、1~2年はスーパーバンタムに留まるという趣旨のことを述べています。

そのため、少なくとも2024年中はこの階級にいるのではないかと思います。

気になる今後の相手ですが、もともとムロジョン・アフマダリエフとサム・グッドマンが有力とされていました。

アフマダリエフはWBAとIBFの2団体統一王者だった選手で、タパレスに僅差の判定で負けてスーパーバンタム級の王座から陥落しました。

その後、23年12月にケビン・ゴンザレスに勝ってWBA世界スーパーバンタム級の挑戦権を獲得しているので、井上選手との対戦が有力視されていました。

ただ、今回の試合の会場にはグッドマンが来場して試合後にリングに上がり、井上選手が「9月に闘えるよう交渉する」と発言したため、次戦はグッドマンが最有力と思われます。

グッドマンは現在WBOとIBFのスーパーバンタム級1位で戦績は18勝無敗、年齢は26歳と若く、オーストラリア期待の選手です。

以前、オーストラリアのプロモーターが井上 vs グッドマンの興行を希望しているという報道が出ていたので、もしかしたらオーストラリアで対戦する可能性もあります。

井上選手の今後がとにかく楽しみです。

これからさらにどんな景色を見せてくれるのか、ワクワクします。

YouTubeにも動画を投稿したのでぜひご覧ください🙇


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