リアルよりリアル 〜きもちを育む〜
昔から、相談を受けたり 話を聞くことのほうが多くて、自分のことってあまり話してきていないような気がする
話を聞くのは 好きで得意だから、それはちっとも苦じゃなくて
仲間がわいわいお喋りしていたら、ただ見てるだけで楽しい
わたしのことは気にせずに喋っててーってかんじ
人前で話をするのは 下手で苦手だと思う
もちろん聞かれたことには答えるし、ふられた話は受けるのだけど、
自ら 自分自身についてじっくり語るなんてことは ほとんどなかったかもしれない
*
誰からともなく連絡を取って、たまに ふと集うグループがいくつかある
みんな何とかして予定を合わせようとするから、
みんな好きだし会いたいのだと思う
そして 会えば必ず楽しい
二十年ほど付き合いのある仲間のランチ会
みんな個性がバラバラでおもしろくって
これから先もゆるくつながっていくのかなって思う
いつのまにか 付き合いは長くなっていたけど、いつも話題は仕事や家族のことが中心で、よくよく考えてみたらそれぞれのことを深くは知らないかも… とふいに感じて
あぁ、他のグループのみんなもそうだなぁと
そしてきっと彼女たちもわたしのことを
実はあまり知らないのだと思う
その場の雰囲気というのもあるし、時間的なこともあるし、そこまでは求めていないのかもしれないし、
会う頻度や会う人数にもよるのかもしれないけれど…
もっと深く話してみたいと
もっと深く知ってほしいと
思っていたりするのかな
胸に秘めてる出来事や悩み、伝えたいこと
みんなにもあるのかもしれないな
曝け出すって 勇気がいるよね
一歩を踏み出すのって とっても勇気がいる
仕事仲間はというと、以前の職場も今の職場も 若い人が多くて、
みんなそれぞれにSNSをやってるっぽいけど、暗黙のルールみたいに プライベートでは繋がってはいない
それはそれでいい
関係も問題なくすこぶる良好なのだから
それはむしろ とてもいい
賑やかすぎる職場だけど、仕事中には雑談してる暇はほとんどないし、職場が変わって1年を過ぎたけど このご時世、休憩時間は 孤食&黙食が徹底されていて 飲み会なんかもないので 仲が深まる時間がない
みんな、わたしがエッセイを書いてるなんて知ったら きっとびっくりすると思う
ましてや、趣味で短歌を少々… なんて言った日には ちょっとザワッとするかもしれない
そんなイメージは たぶん誰にもないと思われます
別に隠すことは何もないし、そんな話の流れになればいつでも話してもいいとは思ってて
そのうち話すこともあるのかもしれないけれど
その時はいったいどんな反応が返ってくるだろう
そこでもし 興味を持って つっこんでくれる人がいたりしたら
友達や仕事仲間以上の仲になったりするのかもしれない
踏み出すのは勇気がいるけど
踏み出さないと 距離が縮まることはない
*
家族は、エッセイや短歌 そしてnoteを始めたことも知っていて、今は応援してくれてると思うのだけど
わたしが 何かを“書く”ことや“発信する” なんてことは 思ってもみなかったようで、最初は へぇ そんなことできるの?って感じで
ここには 家族にすら話したことのなかったエピソードや思いを、恥ずかしげもなく 躊躇いもなく 惜しげもなく綴ってて
それもまぁ、これまでわざわざ話す機会がなかっただけのことなのだけど
わたしが いつまでも空を眺めていたり、道端で急に立ち止まったり、夢中になって写真を撮り続けていたり、ぼんやりと思いに耽ったりしていたこと…
あらゆることの辻褄が合って、ようやく今までのわたしも まるっと理解してもらえたのかもしれない
“ ワタシハ コウイウ ヒトナンデス ”
話さなきゃ 知らないままで終わってたこと
話さなくていいことだってあると思うし
知らなくていいことだってあると思うけど
知ってもらって よかったなと思ってる
気持ちがなんとなくラクになったかな
それでもやっぱり恥ずかしさはあるのだけれど
“これがわたし” と打ち明けて
“そうか” と思ってもらえたら それでいい
もしも イヤだとか、ダメとか言われたら
それはそれで仕方ないかな と思う
家族と職場を除けば、毎週のようにきまって言葉を交わしあう人というのはいないから
日常の些細な出来事や景色、
小さな発見や感動、
好きなもの、好きなこと、
失敗や悩み、思いや考え、
昔の思い出、これからのこと…
リアルな知人よりも リアルなわたしを知っているのは
ここを訪れてくださっているみなさんのほうかもしれなくて
なんだかちょっと不思議です
SNSっていろんな意味ですごいなと思う(遅っ)
*
この人のことを もっと知りたい
この人となら わかり合えるかも
…そんなふうに感じる人に この先どのくらい出会えるんだろう
信頼関係を築くのに時間はかかるものだし、
家と職場の往復だけでは
この先そんな友達に巡り会うチャンスなんて
そうはないだろうなと思う
SNSでのそんな出会いを見かけたりすると、
やっぱりすごいツールなんだなと思う
友情や恋まで芽生えるくらいだもんね
口下手なわたしにも書くことならできる
告白はできないけれど ラブレターなら書けるみたいに
これからも大事に書こうと思います
そして大事に読もうと思います
ラブレターみたいに
ラブレター、書いたことってありますか?
そんなお話もまたいつか 別の機会に
どうぞよい一日を、よい一週間を
#83. 『 リアル 』
⭐︎ 三粒の種をあたため夏はきて リアルのあわいに咲いた向日葵
⭐︎現在という現実の夏空に飛び交っている ソーシャルメディア
ー ちる ー
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?