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買い切り型とサブスク型の攻め方の違い

同人AV活動をする際にプラットフォームを選ぶことになると思いますが、大きく分けてタイプが二つに分かれます。

一つは買い切り型、もう一つはサブスク(リプション)型です。
(Pornhubのような広告収入型は僕が未体験のためここでは触れません)

FC2やPcolleは買い切り型、myfansやonlyfansはサブスク型として有名です。

すぐに分かる違いで言うと、買い切り型の場合、一定の値段のついた作品を出品し、それを買ってもらう形式です。Amazonや楽天市場で商品を買うのと同じ。

一方のサブスク型は、一定の月額を支払ってもらい、その人たちだけのために一定のサービスを提供する形式です。売るのは商品一個というような単位ではく、「月額分のサービス、複数の商品」といった感じ。Netflixとか、AmazonのKindle unlimitedやAudibleと同じ。

この辺りまではこういった記事を読んで勉強しようという意欲に溢れる皆様ならすでにご存知のことと思います。

おそらく関心があるのは、「同人AV活動において、買い切り型とサブスク型どちらを選ぶべきか?」とか、「どういうメリット・デメリットがあるのか?」といった点でしょう。

僕自身2020年10月からFC2コンテンツマーケット(買い切り型)にて活動をはじめ、先日myfans(サブスク型)での活動をスタートさせました。

そういった経験から、僕なりの買い切り型とサブスク型について現時点でわかっていることなどを書いていきます。

買い切り型プラットフォームの攻め方

一番の特徴というかメリットは、

「ヒット作が出ると爆発的に売れる」

ということ。

僕自身とある作品が一作品で300万円近く売れてかなり驚いた経験があります。知り合いの話にまで広げると、たった一月で500万円近くの売上を叩き出した作品まであります。

買い切り型の場合、作品単位で発売することになるので、その作品の出来次第で売上が出るかどうかが決まります。つまり売れる作品さえ作り続ければずっと好調な売上を維持できます。

しかしこれは裏を返せば、「売れない作品はとことん売れない」ということです。

僕が今までリリースした中で一番売れなかった作品は「8本」です。単価は980円だったので、売上の合計は7840円。そこから手数料を引いたら約5000円。作品制作にかかった経費は軽く数万円かかっているので、余裕で赤字です。しかも当時はこんな低調な売上が三作品ほど続いてしまい、本気で販売活動を止めようかと悩みました。

もしかしたら皆さんの中にこう思っている人はいないでしょうか?

「確かに売れない時期は辛いけど、一度ヒット作に恵まれれば、その後は他の作品も売れるようになって巻き返せるのではないか」

確かにありそうですよね。参入したての頃は全く注目されていない野良アカウントですから、いきなり売れることは難しいです。しかし、例えば9作品売れない時期があっても、10作品目でヒット作を出せば、その作品の購入者が過去作に遡って買ってくれて再評価されるんじゃないかと。

しかし少なくとも買い切り型代表プラットフォームであるFC2ではそのようなことはほぼ起こりません。

ヒット作はあくまでヒット作でしかなく、「出世作」にはなりません。つまり、例えヒット作が出たとしても、以前の作品や次回作は売れるようにならないのです。

ここが同人AV界における買い切り型の最大にデメリットでしょう。同人AVで利益を多く出して儲けるためには、「常にヒット作を出し続けないといけない」ということなのです。

なので買い切り型プラットフォームに参入したい人は、以下の覚悟をしてください。

・最初は全然注目されず作品が売れない
・赤字期間が長く続く
・それでも根強く活動を続けていればどこかでヒット作に恵まれて一気に売上が伸びる
・しかし次回作が大したことない場合はまた売れない時代に逆戻りする
・儲けるためには常にヒット作を出し続ける覚悟をもって臨まないといけない

サブスク型プラットフォームの攻め方(苦戦中)

メリットとしてよく言われるのが、「安定した収益を確保できる」ですが、僕の場合まだ参入してまもないということもあり、まだそれが実感できる段階にまではきていません。

実感しているのは、「無料プランは気軽に加入してくれるけど、有料プランへの加入のハードルはめちゃめちゃ高い」ということ。

毎日のように無料で写真や動画を提供し、FC2で1万円の価格で販売していた作品を公開したとしても、有料プランへの加入者はほとんど増えないというのが現状です。

その理由を考えてみると、おそらくサブスクの有料入会の条件というのは、「確実に入会金以上の価値を得られると確信を持った時」なのでしょう。

例えば月額2000円のプランを設置したとして、「加入してくれたらFC2で2000円で販売していた作品を公開します!」とか宣伝したところで、ほぼほぼ加入してくれないことは火を見るより明らかです。なぜならユーザーは「たった2000円分の価値しか得られないのか…」と思ってしまうからです。価値「以上」のものは得られないと認識されてしまうわけですね。

サブスク型で勝負するには、「月額会費以上のサービス提供」が必須ということです。

その末で得られるのは、「安定した収益を確保できる」というメリットなのでしょう。

どういう要素にお客さんはお金を払うのか?

サブスク型プラットフォームに参入してみてしばらく期間が経ち、僕は次のようなことを思いました。

「FC2では2000円の商品は2000円で売れるのに、サブスクでは2000円商品を出しても2000円じゃ売れない。つまりサブスクって損なのでは?」

確かに商品の価格と購買率みたいものを考えてみるとそうなのかもしれません。

しかしこの考えはある視点が決定的に欠けていることに気づきました。

それは、お客さんがお金を払っている対象です。

FC2のような単品販売買い切り型のプラットフォームでは、お客さんが課金する要素は99%「商品それ自体」です。つまり「商品の価値」にお金を払っています。良い商品であれば高い金額を出しても買うだろうし、悪い商品だったら価格が安くても買いません。5000円分の価値があると思えが5000円で買うだろうし、2000円の価値しかないと思ったらそれ以上の金額では買いません。

これは非常に実感しやすいことですよね。お店で商品を買うのと同じ感覚です。

ではサブスクで課金してもらう要素というのは何か?

もちろん商品の価値にお金を払ってもらうという要素はあると思いますが、実はそれだけじゃない場合も多くある。

例えばとあるアカウントでは、月額1万5千円のプランが設置されています。一般的なサブスクであるNetflixやKindle Unlimitedなどと比べると恐ろしく高い金額です。しかしどうやらこのプランにも一定数の登録者がいる模様。

プラン内容を見て納得しました。そこには「出演中の女の子と生電話できます」「プレイに使用した下着をプレゼントします」「作品内でやって欲しいプレイ内容募集します」などの書き込みが。

このプランでは、「体験」を売っていたわけです。普通はお金を出しても買えない、「ここだけでしか味わえない体験」を。

商品の「価値」が大事なのではなく、商品の「意味」が重要という大きな気づきを得ました。

これには衝撃を受けました。FC2のような単品販売のみのプラットフォームではこういうやり方はできません。サブスク型だからこそできるやり方なのです。その証拠に、FC2のようなプラットフォームでは、「メルマガ」のように、こちらから一方的に配信できる形式のメッセージツールしかないのに対して、myfansのようなサブスク型プラットフォームでは、「メッセージルーム」のような、お互いメッセージのやり取りを気軽にできるようなツールが用意されています。ユーザーと双方向に密なコミュニケーションを取り、月額課金金額以上の体験をしていただくためのシステムが充実しています。

というわけで、現時点で得た教訓として、

・サブスク型は商品の価値だけを売る場所ではない
・ユーザーに価値だけでなく体験を提供することで高額課金が可能になる
・一方向的な発信ではなく、双方向的な発信が求められる

ということです。何かの参考になれば幸いです。

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