知念大地

青銀

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【※本日の公演について※】新平社より 2023.10.27公演時アナウンス 情報化社会の中であらゆるものごとが複雑化した昨今、知念大地は「人間本来の姿を今一度見つめあいたい」との意志のもと、裸体によるあるがままの踊りを選択してきました。 昨日、警察署から連絡が入り、支配人、オーナー、アーティストによる話し合いがもたれました。 公然わいせつ罪と表現の自由は常に拮抗し、多くは最高裁まで争われる事案となります。 豊岡劇場の運営への影響、裁判となった場合の費用などを含め、最終判断は知

    • 知念大地から見た、地を這う前衛・田中泯

      知念大地から見た、地を這う前衛・田中泯 わたしの踊りはそれぞれをそれぞれにするが 彼の踊りは他者を束ねる。 わたしの踊りは空間をほどくが 彼の踊りは空間を支配・制圧する。 わたしの踊りは存在の全てをその瞬間において肯定するが 彼の踊りは選別する。 わたしの踊りは存在たちを誇り高くさせるが 彼の踊りは踏みにじる。 場で踊るのではなく、場を踊ると言った彼の踊りに路上の風は感じられない。 彼の踊りに、世界との本当の交わりを見ない。 わたしはわたしを脱ぎ世界を紹介するが 彼は

      • 藤原佳奈による「景の会、応答」

         景の会『vol.3 空間の変容をきく』に立ち会った。  この日のことを、言葉にしてほしい、と言われて、数日前からこの文章に向かっている。とても怖い。言葉は結晶だから、言葉にしてしまうことで、わたしの体験自体が変わってしまうことの恐れ。わたしの体験が代弁者のように伝わってしまうことの恐れ。そして、真摯に応答しなければ、自分をこの先殺すことになる、己の態度そのものへの恐れです。  2021年11月3日は、私にとって事件だった。忘れたくない日だった。だから、この身体から離れる言葉

        • 2020年12月たじまアートキャラバンスタッフ鈴木南音による寄稿文

          「知念大地のこと:「場」を通して見ることについて」 鈴木南音 2020年12月、知念大地の「たじまアートキャラバン」に帯同し、豊岡市・養父市・朝来市のこども園・小学校、豊岡駅近くの公園で行なわれた全8回の公演を観た。 そのなかで、劇評の依頼を頂いたのだが、実はどのように言語化すべきか迷っていた。というのは、知念の芸が、ある意味で言語化を徹底的に拒むように作られていると感じたからである。 現代は、言語化が無批判に是とされる時代であるように思う。 もちろん、異文化との出会い

          エッセイ(2010-2016)

          「遊びの王さま」作:ちねんだいち ある学校に遊びの王さまがいた 王さまは遊ぶのが得意だった でもだれも遊びの王さまがどこから来ているのかを知らなかった。 ある夕方、学校が終わると、子どもたちはこっそりと王さまの後をつけた。 王さまがこの世界のものではないと大人たちがウワサをしていたから。 王さまは街を抜けて、小道をひとり歩いていった 山に入る入り口で 王さまはふりかえり 僕らにニタ~っと笑ってみせた 沈みゆく太陽にてらされ、きらきらひかる樹々や空、王さまのまわ

          エッセイ(2010-2016)

          城崎meets大道芸終演ー危惧と祈りー

          「城崎meets大道芸終演ー危惧と祈りー」2021.3.24 乱筆失礼、気持ちが冷めないうちに。 はじめに、共催頂いた豊岡市、ご協力頂いた城崎温泉観光協会、温泉寺の皆様に感謝いたします。 そして、コーディネーターの松岡大貴さん、渡辺瑞帆さん 地域おこし協力隊として活躍されているお二人の、時間をかけた城崎との交流がなければ決して実現しなかった企画でした。 ありがとうございました。 そして今回、フェスティバルの進行諸々を引き受けてくださった制作・奥村優子さん。様々な大道芸

          城崎meets大道芸終演ー危惧と祈りー