中国・武漢のお母さんの本格チンジャオロースのつくりかた(15分で完成!お肉ぷりぷり)
事件は、金曜日の夜7時10分に起きた。
お腹をすかせた1歳と3歳の息子たちが台所をウロウロする中、焦りモードでピーマンと豚肉を細く切り終えた私。あとは炒めれば、5分でチンジャオロースが完成する。
「もうちょっとでご飯だからね〜」とアタフタしつつ、いつも愛用の市販のタレを戸棚からゴソゴソと探す私。でもそのタレがその日に限って・・・
慌てふためく私に、ひとつの解決策が舞い降りた。
「中国のお母さんに、つくりかたを聞いてみよう」
義母は中国の武漢に住んでいて、感染症対策のためずっと家にいる。もう2ヶ月、外には出ていない。いつも「料理で困ったらいつでも電話して」と言ってくれる優しいお母さんだ。先日も餃子のつくりかたを教えてもらいレシピを投稿したところ、とても嬉しがってくれた。
かくして私は中国のお母さんにテレビ電話をし、その場でチンジャオロースのつくりかたを手取り足取り教えてもらった。するとものの数分後には・・・
本格的なチンジャオロースが完成したのだ!思わず、
「こんなに簡単でいいんですか?」と聞いてしまった。
でもどんなに簡単でも、味が良くなければ意味がない。ここは生粋の中国人である、夫の出番だ。味見してもらったところ・・・
「うん。これはいつものより全然おいしい」
特にお肉のぷりぷり加減は、母の味そのものだという。この私が、一生無理だとあきらめてたおふくろの味、ついに実現!?今日はチンジャオ記念日にしちゃおうか。
このレシピ、私だけが知っておくのはもったいない。私だけが中国のおふくろの味を知るわけにはいかない!忙しいママやパパでも、料理初心者のかたでも、少ない材料でおいしく作れる本格チンジャオロースのつくりかたをご紹介したい。
そしてこれを作る15分間は、不安なことは一切忘れて、ただ食べることを楽しみにしてほしい。
●材料はこれだけ!(約2・3人分)
【これは絶対】
豚肉こま切れ 200g
ピーマン 4個
【あると本格的】
たけのこ 100g(歯ごたえ良くなる!水煮でOK)
赤パプリカ 1/2個(いろどり用。にんじんもOK)
にんにく、しょうが 各1かけ
●調味料
【A】肉に混ぜるもの
醤油・片栗粉・水・サラダ油 各大さじ1
酒 大さじ1/2
砂糖・塩 各小さじ1/2
【炒めるとき用】
サラダ油 大さじ1
醤油・黒酢 お好みで少々(なくてもOK)
●まず材料を下準備
細く切った豚肉に【A】の調味料を混ぜて下味をつける。(ここで片栗粉・水・サラダ油を加えるのがお肉ぷりぷりの秘訣)お箸でぐるぐる混ぜてもいいけど、手を使うと均一に混ざりやすく時短になる。
ピーマン・たけのこなど、野菜はすべて細切りにする。にんにく・生姜はみじん切りにする。
●あとは炒めるだけ
フライパンにサラダ油を入れ、弱火で香りが出るまで炒める。
香りが出たら、お肉を中火で炒める。にんにく・生姜が焦げやすいので注意!
お肉の色が変わったら、いったんお皿へ移動。この時点でぷりぷり肉が完成している。味見をして、しっかりお肉に味がついているようなら成功。もう少ししょっぱい方が好きなら、野菜投入後に醤油を少しずつ加える。
お肉を炒めたフライパンをキッチンペーパーで拭く。そこに細切りにした野菜を入れ、強火で炒める。最初20秒は動かさないのが、シャキシャキに野菜を炒めるコツ。(動かし過ぎると熱が弱くなり、水分が逃げてしなしなになってしまう)
野菜に油がまわったら、シャキシャキ感が残っているうちにお肉を投入!手早く全体を混ぜるように、強火で1分炒める。中華はスピードが大事らしい。
味を見て塩気が足りないようだったら、醤油をお好みで少しずつ加える。お酢(できれば黒酢)を少しずつ加えると、さらに本格的な味に。
●本格チンジャオロースのできあがり!
さあ、できあがり!ほんとに15分でした・・・でしょ!?
野菜のシャキシャキした歯ごたえと、しっかりと味のついたぷりぷりのお肉の食感があわさって、これが絶妙なハーモニーってやつだ。今回は新たけのこを入れたので、たけのこ独特のコリコリとした食感も楽しめた。
う〜ん、お箸がとまらない。今回もまた、ビールもご飯もすすんでしまう中華料理が完成してしまった・・・!ちなみにうちの3歳息子は、ピーマンが苦手だ。でもそんな息子も、このチンジャオロースはバクバクと食べた。野菜嫌いな子にもぜひ、試してほしい。
●おいしいものは人をつなぐ説
前回の餃子レシピは、工程が多く、少し面倒な作業も多かったのに、たくさんの人から「おいしかったよ」「作ってみたい」という声をいただけてとても嬉しかった。
私自身もう2ヶ月くらいリモートワークの生活が続いていて、家族以外の人と話す機会がどんどん減っていた。もう必要とされなくなるんじゃ?知らず知らずのうちに、不安になっていたのだと思う。
そんな中送ってもらった餃子の写真を見ると、同じレシピでつくったはずなのに、どの餃子にも個性が出ていておいしそう。「子どもと包んだよ」「夫が焼いてくれたよ」「餃子嫌いな娘が食べたよ」などそれぞれに楽しいひとときがあったのかなぁと想像し、それも嬉しかった。
それに、Twitter上の方からはこんな嬉しいコメントもいただいた。これを見て私は少し泣いた。夫や義母が見たらどんなに喜ぶだろう。
第2弾はもっと簡単なチンジャオロースにしてみた。人のおいしい時間をつくるコンテンツになったらいいな、と思う。ではではまた!
●武漢の母の本格中華レシピこちらもどうぞ
肉汁じゅわっ、もちもち、パリッの本格餃子 ←人気1位!
不安を湯気にする!もちふわジューシー肉まん ←人気2位!
ご飯パラパラ!家にあるもので黄金炒飯
15分で完成!お肉ぷりぷりチンジャオロース
お箸が止まらない!魅惑のピリ辛きゅうり
ごちそう本格ちまき&中華おこわ
小森谷 友美(🐤Twitterはこちら)
サポートしてくださった方へのおまけコンテンツ(中華レシピ)を現在製作中です。随時お送りします!