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臨場感のある文章を書く!初心者もできる、4つの秘伝ワザ。

1年で、本を1冊も読まない夫が言ったんです。

「コモの文章って、読むのが苦手な俺でも、なんだか最後まで読んじゃうんだけど。どうして?」

ふふふ・・おぬし、まんまと私の戦術にハマっておるな。

じつは私は仕事やnoteで記事を書くときに、「臨場感のある文章を書くこと」を心がけています。このメリットはたくさんあります。まずはこれ。

臨場感のある文章を読むとき、私たちは筆者の立場にのりうつったかのように、感情移入しながら読み進めることができます

そんなふうに感情移入しながら読み進めると、長い文章もふしぎとサラサラ読めるから不思議!夫のように、読むのが苦手な人にも、読むストレスを与えづらくなります。

でも臨場感のある文章って、書くの難しいんじゃない?

そう思う気持ち、めちゃくちゃ、わかります!
私はコピーライターとして、中学生でも、酔っぱらいでもすんなり理解できる文章を書くことを心がけています。そんな中で、わかったこと。

ある”4つのワザ”を混ぜれば、臨場感が出ます!

きっと今日からマネできる、文章のコツ。読んだ人だけにこっそり公開しちゃいます。


1、現在形を混ぜるべし!

まずこの2つの文章を読み比べてみてください。

私はちょっと緊張しながら、教室の前に行った。子どもたちがいっせいに、私のことを見つめた。私は両手を前でそろえて立った。

私はちょっと緊張しながら、教室の前に行った。子どもたちがいっせいに、私のことを見つめる。私は両手を前でそろえて立った。

違うのはそう、2行目の「見つめた」が「見つめる」と、現在形になっただけ。内容は同じなのに、ちょっと印象が違って見えませんか?

前者は、すべて過去形の文になっています。すると、他人に起こったできごとを、外野としての立場から読んでいるような客観的な印象に!なんだか小学校低学年の日記のように、単調な感じもします。

いっぽう後者は、現在形をたった一文混ぜただけ。しかし現在形があることで、読者は一気に筆者の視点になることができます。

たとえば、スポーツの実況中継もそう。よく聞くと、過去形や現在形がまぜこぜになっています。過去形と現在形がミックスされることで、あたかも自分がそこにいて試合を体験しているような、臨場感を味わうことができるんです。

2、気持ちを混ぜるべし!

もっと臨場感のある文章にするために。気持ちを混ぜるんです。

私はちょっと緊張しながら、教室の前に行った。子どもたちがいっせいに、私のことを見つめる。私は両手を前でそろえて立った。

私はちょっと緊張しながら、教室の前に行った。子どもたちがいっせいに、私のことを見つめる。
教室の前で、みんなに向かって喋るというのが、久しぶりで懐かしい。先生はこんな光景の中で、緊張もせずに話せるなんてすごいなあ。私は両手を前でそろえて立った。

今までは事実のみだった文章の中に、自分の気持ちを追加してみました。するとどうでしょう!
まるでその場での筆者の気持ちがリアルに想像できるようになります。前半の淡白な文章は、客観的な事実ベースの「レポートのような文章」だとしたら。事実の中に気持ちを混ぜることで、一気に読者との気持ちがグッと近づく共感性の高い文章になります。

ここで私が心がけているのが、「思いました」「思った」をなるべく使わないこと!

「思いました」は過去形になるので、1のように、他人に起こった出来事を客観的に読んでいる印象になりやすいからです。(臨場感からは離れてしまうのです)また「思いました」を連発させると、なんだか小学校低学年の作文のような幼稚な印象になりやすくなります。

この「思いました」の代わりに私が使っているのが、たとえば、

懐かしい。(思ったことを言い切る)
すごいなあ。(自分のひとりごとのような口語を入れる)
〜と考えた。(こう書くだけで少し知的な印象に)

などなど。他にもいろいろ、試してみてください。

3、オトマノペを混ぜるべし!

さらに臨場感を高めるために、こんな風に書き換えてみます。

私はちょっと緊張しながら、教室の前に行った。子どもたちがいっせいに、私のことを見つめる。
教室の前で、みんなに向かって喋るというのが、久しぶりで懐かしい。先生はこんな光景の中で、緊張もせずに話せるなんてすごいなあ。私は両手を前でそろえて立った。

私はちょっとドキドキしながら、教室の前に行った。子どもたちのキラキラした目がいっせいに、私のほうへ向けられる。
教室の前で、みんなに向かって喋るというのが、久しぶりで懐かしい。先生はさっきまでふつうに喋っていたけれど、こんな光景の中で緊張もせずにスラスラ話せるなんてすごいなあ。私は両手をキュッと、前でそろえて立った。

その場の自分の気持ちを「ドキドキ」と言い換えると、その緊張が少しポジティブなニュアンスも含むことが伝わります。またその緊張の度合いが、ライトな印象になります。

さらに子どもたちが見つめる様子を「キラキラした目」にすることで、子どもたちが好意的に、好奇心たっぷりの様子で見つめていることが伝わります

「両手をキュッと」からは、筆者の緊張の中でのちょっとした覚悟が伝わります

こんな感じでオトマノペを使うと、筆者の気持ちや情景が、読者の五感に伝わるように書くことができます。

「外はサクサクなのに、中はふんわりもちもち」
「ゴクゴク飲み干せるほどの美味しい出汁!」

食レポをする人も、よくオトマノペを使いますよね。あれも見ている人の味覚や触覚にうったえかけ、疑似体験させるためです。
私は化粧品の広告をつくることが多いのですが、化粧品のテクスチャーを表現するときもオトマノペを使うことが効果的です。

4、オリジナリティを混ぜるべし!

さらに余裕のある方は、オリジナリティのある表現を混ぜてみるのもおすすめです。具体的にはこんな感じ。

私はちょっとドキドキしながら、教室の前に行った。子どもたちの好奇心いっぱいのキラキラした44個の目ん玉が、いっせいにこちらに向けられる。

「好奇心いっぱいのキラキラした44個の目ん玉」と、少し独自性を出してみました。すると、幼児のクリクリとしたまんまるのお目目たちが、好奇心たっぷりにこちらを見ている様子がより伝わります。

独自性のある表現があると、一文一文がいきいきとし、筆者のその時の気持ちや情景がよりリアルに伝わるような感じがします。
読者にとっても「見慣れた表現」よりも、「その人だけのオリジナルな表現」の方が、新鮮で読みごたえがあるでしょう。

この4つを混ぜるべし!

臨場感のある文章を書くためには、この4つを混ぜると、それに近づくことと思います。ぜひ試してみてくださいね。

久しぶりの文章ネタですが、いかがでしょうか。参考になったらスキ♡してもらえたら嬉しいです。もし好評だったらまた更新します!

それでは今日もいい1日を〜

コピーライター 小森谷友美
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