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平隊士の日々 元治元年皐月十三

元治元年皐月十三  


起き、布団をしまい、掃除して、稽古。

朝食、煮豆、かす漬け、すまし汁、ご飯。

本日の隊務割。

午前が南巡察、午後が当直、夜が東巡察。

井上組長が、森が八番隊から、戻ってくると言い、
飛び込む順番を決めてやれと言う。

十番隊と南巡察。
特に何もなく、屯所に戻る。

昼食、きんぴら、いり卵、味噌汁、ご飯。

当直なので、いつでも出られる準備をして、稽古。

十番隊が、東巡察で、浪士三人を捕縛して、戻る。
ここのところ、浪士が非常に多い、何か大きな動きがあるのだろうか。

夕食、芋と水菜の鍋、生麩の煮物、漬物、ご飯。

一番隊と東巡察に出ようとしたら、山南総長が俺も行くと出てきた。
四条木屋町南の高瀬川沿いの船宿に、浪士二人が入って行くのを見かけ、
井上組長が合図をしたので、高瀬川沿いに船宿の裏手に走る。
裏手に着く前に、沖田組長の、御用改めの声が聞こえる。
慌てて、刀を抜き、仲間と目配せする。
井上組長が、浪士が逃げて来ないので、内部に入る。
山南総長の話では、幕府の操練所の坂本氏とのこと、
東巡察を続け、屯所に戻る。

西岡、森と少し飲んで、話は森がいた八番隊の組長になり、
新選組では沖田組長と並んで若い組長だが、めっぽう腕がたつらしい。
森の話では、時々、平隊の実力が低すぎて癇癪を起こす。
井上組長のように、稽古、稽古と稽古すればいいのだろうが、
教えるのは下手らしい。
そんな話で盛り上がり、横になりいつの間にか寝る。


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