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桜を浴びる日

京都中心部をを堪能

関西圏で多くのソメイヨシノが一斉に開花し、見ごろを迎えようかという週末。

だがしかし、今年は残念ながら雨予報……。日曜はもう完全に雨になりそうだったので、土曜日にやきもきしながら雨が上がるのを待ち、1日でできるかぎり多くの桜をめでるべく、精力的に徘徊してまいりました。


以下、事前談義。

ウルトラ先駆者:(ロング走をするときは)座らない、膝に手をつかない、ガードレールに手をつかない。

私:すわらない、ひざにてをつかない、がーどれーるにてをつかない…………承った。

本日は、上記のローカルルールにて、力尽きるまで動き続けるプランです。



人ができるだけ少ない時間帯に、京都中心部の見どころをまわっておきたいので、まずは電車で四条までGO。さすがに雨の中走る気にはなれなかったため、予定よりだいぶ遅れて8時スタートで(本当は6時スタートくらにしたかった)、まずは約3kmはなれた蹴上インクラインへ。余裕の徒歩圏内である。

廃線跡ともあいまって、とても写真映えするスポットですねぇ(気を抜くと、横の道路の車が写りこむが)両側から押し寄せる桜のアーチもすてき。
やや人出はあるものの、中心部から少し離れているせいか、まだゆったりした風情で桜並木を楽しむことができました。足元が砂利と線路で歩きにくいので、のんびり往復しながら鑑賞。



そのまま琵琶湖疎水らへんを経由して、少し南へ戻って知恩院へ。
ここ、門前と境内には見ごたえのある桜があるのですが、より桜で有名な円山公園や高台寺が近くにあるせいか、例年人がやや少なめな気がします(というか、そこそこ人がいても境内が広いので気にならない)。


個人的には、この重厚な門と桜の取り合わせがとても好きなので、毎年訪れるスポットの1つ。門から切り取られたように見える桜もとてもいい。

そのまま平安神宮の横を通り過ぎて、哲学の道へ。
銀閣寺のある東山の方は混んでいますが、永観堂のある南の端はのんびりとした風情で、桜並木を楽しめます。

約2kmにわたって、ずっと桜並木が続くので、桜と戯れる時間を満喫できます。昨年は、ちょっと時期がおそく散り際だったので(ちなみに4/6でした)、水路に浮かぶ花筏も楽しめましたが、今年は満開ちょい手前くらい(3/25だいぶはやい)。


南側の端
人が少ないわーい
ずーっと続く桜並木
もったいないので走るなぞ野暮なこたぁせず、にこにこお散歩に徹する



哲学の道を抜けたら今出川通りをざっと西に移動して、鴨川を渡ってちょい北の本満寺へ。こちらは、初めて訪れたのですが、境内に入るなり目に飛び込んできた見事な枝垂れ桜に圧倒されました。

うわあああ……こんな見事な景色が楽しめるなんて、ものすごい穴場だなぁ……。

樹形がとても美しく、よく手入れされているのだなぁ、と感嘆。かなり幹に近づいて、内側から頭上を流れ落ちる満開の花を楽しむこともできます。この日見た中で、一番感動的な光景だったなぁ。


もひとつ近場の穴場の妙顕寺は、ソメイヨシノ以外の桜も咲き乱れていてよき。

花の名前はわからぬ……


このあたりで約13kmほど走ったので(2時間以上経過)、近くのタップルームで一休み。(ローカルルールにしたがって、本日は座らずに立ち飲み)(アルコールを嗜んではいけない、とは言われてないので)(まさか途中でビール休憩するとは思ってなかったからだろうが)

こちら、ハーフパイント¥500と醸造所併設タップルームならではのお手頃価格と、ちょっと気の利いたおつまみも置いていて、ほぼ屋外で飲めるし、お店の人も説明が丁寧で感じよく、とてもよかったのでまたじっくり腰据えて訪れたい。(スポーツの神様の白峰神宮も近くにあったのか、参拝しとけばよかったなぁ)

タップルームは土日のみ営業
この日は通常3、限定2の5タップでした
整然と並ぶ機材
和らぎIPA。うっすら汗ばんだ体にしみいる……。
ほぼお外で飲めるランナー仕様!


さらに西に移動して千本釈迦堂(大報恩寺)。
こちらは、昨年は完全に散ってしまっていた阿亀桜(おかめざくら)リベンジ。京都市内でも早めに開花するそうなので注意が必要ですが、あぁ、今年は運よくお目にかかれたよ……。

一年越しの阿亀桜。応仁の乱等、数々の戦禍を無事に乗り越えた、京都で最も古い国宝本堂(奥の建物)にもお参りできます
本満寺よりも特徴的な樹形をしていて、ぐるっと回ると全く異なる樹に見えて飽きずにずっと眺めてられるわ……


なお、この近くには、桜の名所として知られる平野神宮もあるのですが、なにぶん、人が多すぎてね……。昨年も今年も通りがかってはみたのですが、あまりの観光客の多さに辟易して、ほぼ素通りしてしまいました。ある程度のんびり楽しめる場所の方が好みだな私は……。



嵐山へ移動

ここまでで相当時間をつかってしまったので、以後はわりとストイックに、きぬかけの道を経由して嵐山へ。

距離を稼ぎたいので、帰りは徒歩で自宅まで帰る予定なのです。とはいえ、写真はないけれど、この嵐山までの道沿いは、立派な野生の(?)桜がちょいちょい目の前に現れて、飽きずに走れるのでこの時期はとてもいい。


肝心の嵐山は……ちょうど昼過ぎに通りがかったこともあって、この日一番観光客(特に海外)でごった返していて、大通りは歩いてもろくに進めないような有様だったので、さくっとパス。嵐山に行きたい場合は、中心部から約3km離れた化野念仏寺あたりまで行った方が落ち着いて桜鑑賞できると思うよ……(人の多さにだいぶげんなりした)

橋だけ記念撮影(やはり天気がいまいちですねぇ)
さすがにビール以外何も食べずに走っていておなかがすいたのでパン補給@松尾大社前。もちろん立って食う。



西国街道を経由

嵐山からは勝手知ったる西国街道を経由して一路、おうちへ向かいます。とはいえ、途中の向日神社や山崎聖天には寄り道してまだまだ桜を浴びまくる。


向日神社境内に続く参道
なんてことない用水路も桜で彩られていて立ち止まってしまう@長岡京らへん
山崎聖天。ちと足は使うが、高台からの街並みと桜が絶景かな。


この時期はどこをどう走っても、次から次へと桜が目に飛び込んできて本当にすばらしいですね!

とはいえ、さすがにフルマラソンの距離をこえると、耐性がないので一気にダメージがきまして……それまではキロ6分そこそこで走れているのに、ラスト7~8kmはがくっとキロ7分くらいまで落ちてしまい、膝に手をつかないローカルルールがここにきて地味にツライw

しかしながら、這う這うの体になりながらも、50kmは確実に超えておきたくて、近所の公園で距離合わせ一周(これが一番つらかった)

はあ……一日でありとあらゆる桜を大満喫したし、距離も稼げてなかなか有意義な遊びだったぞ……そして、僕はもう疲れたよパトラッシュ……(そりゃそうだろう以外の感想が一ミリもないセリフである)



ガーミン最長距離到達

なんだかんだでガーミンに刻まれた最長距離記録を更新。えらいえらい。


信号程度のショートストップではつけっぱですが、がっつり桜を鑑賞している間は時計止めてます。トータル活動時間は7時間半弱。ラストのしんどいところが勝手知ったるノンストップルートで、途中エスケープも本来はしやすいんだけど心情的にしたくない、という設定がわりとよかった。疲れてきているところで地図見ながら走るのは労力を使うので。(最後の方とか、もはや半眼の仏像顔で走ってたからね……)


しっかし、ウルトラに向けたロング走ってとにかく時間がかかりますねぇ……あと2回くらいやりたいんだが、今回の桜ハントくらい楽しい別目的がないと、なかなか物理的にも心情的にもしんどいなぁ。


てな感じで、2023年の桜まつり、完。